
ChatGPT広告が日本で始まって、まだ数か月です。しかもいまはベータ版として提供されている段階で、仕様もポリシーも動いている最中です。「効果があるらしい」という話は耳に入ってくるものの、自社でやるべきかどうかは判断がつかない。すでにリスティングやMeta広告を回している方ほど、いまの予算をどう動かすべきかというところで止まっているのではないでしょうか。
判断がつかないのには理由があります。調べても出てくるのは効果を推す話ばかりで、どういう会社なら成果が出て、どういう会社なら出ないのかを分けて書いたものがほとんどないからです。そのうえ仕様の変更が速く、数か月前の記事がもう古くなっているという事情もあります。実は8月にも、業種によっては出稿できるかどうかに関わる部分が、あらためて明確にされています。
この記事では、OpenAIの公式情報をもとに、ChatGPT広告に効果が期待できる理由と、成果が出る会社の条件を分けてお伝えします。あわせて、今出している広告のどこに足すべきかまで踏み込みます。読み終えたときには、自社がやるべき側なのか、まだ待っていい側なのかを、自分で判断できる状態になっているはずです。
この記事は本気の改善を目指す方向けです
※本記事は2026年8月時点の情報をもとにしています。仕様やポリシーの変更に合わせて更新していきます。
この記事を書いているスリーカウントについて
私たちスリーカウント株式会社は、WEBマーケティングを専門とし、静岡県を中心に全国で700社以上の集客・採用支援に携わってきました。
本社は浜松市にあり、静岡市にも支店を構えています。リスティング広告の取扱高は静岡県で1位、国内上位3%に与えられるGoogle Premier Partnerにも2024年・2025年と認定いただきました。広告運用だけでなく、ホームページ制作、SEO対策、コンテンツ制作まで一貫して手がけています。
私たちが向き合ってきたのは、限られた予算をどこに置けば伸びるのか、という問題です。大企業のように全部の媒体に出せるわけではない会社にとって、新しいチャネルが出てきたときに本当に必要なのは、その媒体の説明ではなく今の予算配分をどう変えるか、あるいは変えないかの判断だと考えています。
ChatGPT広告についても、そうした立場からお伝えしていきます。まずは、この広告が従来のネット広告と何が違うのかから見ていきましょう。
ChatGPT広告は「キーワード」ではなく「相談の文脈」に出る

ChatGPT広告は、ChatGPTの回答の下に表示される広告です。OpenAIが提供していて、広告主は「Ads Manager」という管理画面から自分で出稿できます。まず米国でテストが始まり、そこから提供される国が広がってきた、という流れです。
そのうえで、ChatGPT広告とリスティング広告のいちばん大きな違いは、何に対して広告を出すのかという起点にあります。
リスティング広告は、ユーザーが検索した言葉、つまりキーワードに対して出ます。私たちが長くお伝えしてきたことですが、検索してくる人は「何か困っている」からわざわざ調べているわけで、ニーズがはっきりしている状態です。ここに広告を当てられるのがキーワード広告の最大の強みで、これは今も変わりません。
一方でChatGPT広告は、ユーザーとAIのやり取り全体、つまり会話の文脈に対して出ます。広告主が設定するのは単語ではなく「自社の商品やサービスが関わりそうな会話の状況」で、OpenAIはこれをコンテキストのヒントと呼んでいます。配信するかどうかの判断材料に、この広告主が設定したコンテキストのヒントが使われることは、OpenAIの公式ヘルプにも明記されています(出典:OpenAI Help Center「Ads in ChatGPT」)。
たとえば「浜松で来年成人式なんだけど、どこの会社がいいかな」といった相談です。商品名も業種名も出てきませんが、この人が何を必要としているかは読み取れます。こうした会話に対して広告を出せるのがChatGPT広告です。
つまり同じ「これから何かを買おうとしている人」でも、リスティングではキーワードという点で捉えるのに対し、ChatGPT広告では相談しているという状態で捉えることになります。どちらが上か下かではなく、触れられる局面が違うと考えるのが正確です。
広告はどこに、どう表示されるのか
表示される場所も、従来の広告とはかなり違います。OpenAIの説明によれば、広告はChatGPTの回答が終わったあと、その下に表示されます。スポンサーであることが明示され、回答本文とは視覚的に分けられる仕様です。広告として出るのは、広告主名・ロゴ・見出し・説明文・画像・リンク先の6点です(出典:OpenAI Help Center「Ads in ChatGPT: The Basics」)。なおテスト期間中は、ChatGPT Atlasブラウザには広告が表示されません。

実際の画面がこちらです。ユーザーの相談に対する回答が終わったあと、その下に「広告」と明示されたカードが置かれます。広告主名・ロゴ・見出し・説明文・画像という6点の構成も、回答本文と視覚的に分けられていることも、この1枚で確認できます。
回答の内容そのものは買えない
ここは誤解が多いところなので先にはっきりさせておきます。広告を出したからといって、ChatGPTの回答内容が自社に有利に変わることはありません。
公式ヘルプは「広告はChatGPTの回答に影響を与えません。広告はチャットモデルとは別のシステムで動いています」と明言しています(出典:OpenAI Help Center「Ads in ChatGPT」)。広告主が回答そのものを操作することはできません。
AIに自社を推させるという触れ込みの営業を受けたことがある方もいると思いますが、それとChatGPT広告はまったく別の話です。
ChatGPT広告は置き換えではない。「広告で興味関心を作る」入口が1つ増えた

新しいものが出てくるたびに「今の広告をやめて乗り換えるべきか」という話になりがちですが、私たちはそう捉えていません。ChatGPT広告は、いまの広告を置き換えるものではなく、これまで届かなかった相手に届くための入口が1つ増えたと考えるのが実態に近いからです。
順を追って説明します。
もともと私たちが繰り返しお伝えしてきているのは、すでに買う気になっている人を取りにいく広告だけに集中すると、だんだん成果が落ちていくということです。キャンペーンや期間限定の訴求がこれにあたり、短期的にはよく効きます。ただ、そもそも欲しいと思っている人の母数には限りがあります。
私たちが広告運用で見てきた範囲では、喉から手が出るほど欲しい状態で検索している人は、そう多くありません。だからこそ、まだ検討していない人に興味を持ってもらう部分を、どこかで作っておく必要があります。
Instagramの投稿で作れていたものが、届きづらくなった
以前は、この興味関心を作る役割をInstagramのフィード投稿やリールが担っていました。ところが今は、フォロワー以外の新規ユーザーにまで投稿が回っていきにくくなっていて、投稿を続けているのに新しい人に見られていない、という状態が起きています。
すでに買う気になっている人への訴求と、興味を持ってもらうための訴求を同時に出しておくと、刈り取り側の母数が細ってきたときに支えになります。だから片方だけに寄せないほうがいい、というのが私たちの考えです。
この2軸は、片方だけでは回りません。興味関心を作る訴求だけを出しても、その場では買ってくれません。逆に刈り取りの訴求だけを出し続けると、刈り取る相手が先に尽きます。今月の数字は刈り取りが作り、来月以降の数字は興味関心が作るという関係になっています。
成果が出なくなったという相談を受けたとき、原因が刈り取り側ではなく、その前の興味関心を作る部分にあることは珍しくありません。
ChatGPT広告は、その局面の新しい入口
この流れで見ると、ChatGPT広告の位置づけがはっきりします。
興味関心を作る広告の代表がMeta広告で、これはまだ検討していない人に、こちらから見せに行くやり方です。ターゲットを絞りすぎず、見せる素材を数多く試してAIに学ばせることで、いまも十分に成果は出ます。この役割は変わりません。
対してChatGPT広告は、すでに自分から相談を始めている人の会話の中に出ます。こちらから探しに行くのではなく、相手が話しているところに現れる。同じ「興味を持ってもらう」局面でも、届く相手の状態がまったく違います。
だからどちらかを削ってどちらかに移す話にはなりません。これまで手が届かなかった状態の人に会える場所が、もう1つできたということです。
ChatGPT広告に効果が期待できる理由

調べていくと「ターゲティングの精度が高い」「利用者が多い」といった理由が並んでいて、なるほどと思えてきます。ただ、精度やリーチを比べる前に、そもそも自社の見込み客がChatGPT広告の届く場所にいるのかを確かめたほうが早いです。
もうひとつ先に書いておきます。出回っているCPCやCTRの数字は、OpenAI自身が「業種や広告主をまたいだ成果の基準値はまだ存在しない」としている段階で、特定の1社が出した結果にすぎません。数字の大小で判断できる時期ではないので、この記事では自社に当てはまるかどうかを軸に進めます。
その答えは、このあとの「一般消費者に広く届く配信面がある」ではっきりお伝えします。そのうえで、効果が期待できる理由を順番に見ていきます。
ニーズが言葉になった状態で接触できる
検索窓に入れる語と、ChatGPTに投げかける相談とでは、含まれる情報量がかなり違います。予算や条件、迷っている点まで書いた状態で相談している人に対して、その文脈に沿った広告が出せる可能性があるわけです。
ここで思い出すのが、私たちがMeta広告で試した「泥汚れの洗濯にお困りの方必見」という訴求です。結果は振るいませんでした。理由ははっきりしていて、泥汚れの洗濯に困っているかどうかは、その人のネット上の行動に現れないからです。AIが判別しようにも、手がかりが残らない。
ところがChatGPT広告では、その困りごとがユーザー自身の言葉で会話に書かれています。行動履歴からは推定できなかった相手に届く可能性がある、というのがこの広告の面白いところです。
そして、これは検討期間が長い商材ほど効いてきます。金額が大きい買い物や、失敗したくない相談ごとほど、人はいきなり業者を探しません。まず「そもそもどう考えればいいのか」から入ります。その、まだ社名で検索していない段階に触れられるというのが、これまでの検索広告にはなかった部分です。
リスティング広告で会えるのは、その人がもう業者を探し始めたあとです。ChatGPT広告なら、探し始める前の「そもそもどうしようか」の段階で名前を知ってもらえます。いざ探し始めたときに、候補に入っているかどうかが変わります。
どの広告が出るかは、入札額だけでは決まらない
もうひとつ、出稿する側として知っておきたいのが、どの広告が出るかの決まり方です。
ヘルプの記載では、表示できる広告が複数ある場合、関連性や広告主の入札などを組み合わせて判断されます(出典:OpenAI Help Center「Ads in ChatGPT: The Basics」)。入札額だけで押し切れる仕組みではないということです。なお、新しく広告グループを作ると自動入札が既定で選ばれます。予算の中でできるだけ多くの結果を取りにいく設定で、上限を自分で決めたい場合は手動に切り替えます(出典:OpenAI Help Center「Maximize Results Bid Strategy」)。
裏を返せば、予算をかけられる会社が有利とは限らない。会話の内容と広告の中身がどれだけ噛み合っているかが効くので、後半で触れるコンテキストのヒントの書き方が、そのまま結果に返ってきます。
一般消費者に広く届く配信面がある
ざっくり言うと、広告が出るのは無料プランと、低価格のGoプランを使っている人です。上位の有料プランを使っている人には出ません。
公式ヘルプには「広告はFreeプランとGoプランのユーザーに表示されることがあります。Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduのアカウントには広告は表示されません」と明記されています(出典:OpenAI Help Center「Ads in ChatGPT」)。加えて、18歳未満と判定されたアカウントにも表示されません。
もうひとつ知っておきたいのが、無料プランの人でも、広告を消す選択ができることです。メッセージの上限が下がったり一部の機能が使えなくなったりする代わりに、広告なしで使えるオプションが用意されています。無料ユーザー全員に届くわけではない、ということです。
つまり、一般消費者に向けた商材であれば、その層に触れられる意味は小さくありません。中小企業が扱う商材の多くは、ここに当てはまります。
一方で、企業の担当者や決裁者に届けたい商材の場合は、狙いたい相手が有料プランに移っている可能性があります。この見極めは大事なので、次の章であらためて扱います。
広告のパーソナライズをオフにしても、会話の文脈に沿った表示は続く
広告主として気になるのは、ユーザー側の設定で配信が細らないかという点だと思います。ユーザーは設定で広告のパーソナライズをオフにできます。ただし公式には、オフにした場合でも「現在のチャットスレッドの文脈にもとづく広告は引き続き表示される」とされています(出典:OpenAI Help Center「Ads in ChatGPT」)。過去のチャットや広告履歴が使われなくなるだけで、今している会話に沿った配信自体は続きます。
広告主から見れば、ユーザーの設定によって配信そのものが止まるわけではない、ということになります。
ユーザーが広告から直接メッセージを送れる
問い合わせの入口が広告の中にある、というのもこの広告の特徴です。公式には、ユーザーが広告経由で広告主にメッセージを送れる仕組みについての記載があります(出典:OpenAI Help Center「Ads in ChatGPT」)。購入を検討する中で質問したい場合などが想定されていて、その場合に広告主が見られるのは、ユーザーが直接送ってきたメッセージだけです。会話の履歴が渡ることはありません。
ただし2026年8月時点で日本のアカウントの管理画面を確認した限り、それらしいメニューは見当たりませんでした。広告のプレビューにも、メッセージを送るための導線はありませんでした。公式ヘルプがこの仕組みに触れているのは米国でのテストの文脈なので、日本ではこれから、と考えておくのが安全です。
ユーザー体験を壊さない作りになっている
嫌われる出方をしていないか。これも長く出し続けるうえでは効いてきます。広告というと読んでいる途中に割り込んでくるものを想像しがちですが、ChatGPT広告は回答が終わったあとに、スポンサー表記付きで分けて表示されます。広告主が受け取れるのは表示回数やクリック数といった集計情報だけで、ユーザーの会話が広告主に渡ることはありません。
あわせて、健康・メンタルヘルス・政治といったデリケートな話題の近くには、そもそも広告が表示されない仕組みです(出典:OpenAI Help Center「Ads in ChatGPT」)。ユーザーが一時チャットを使っている場合も表示されません。広告主にとっては配信できる場面が絞られるということですが、言い換えると、出したくない文脈に自社の広告が並ぶ心配が小さいということでもあります。
「広告を出して嫌われないか」も、気になるところだと思います。実際、ChatGPT広告そのものを煩わしいと感じる声は、関連する検索にも表れています。ただ、ここまで見てきたとおり、回答の内容を買えるわけではなく、回答本文とは分けて表示され、デリケートな話題の近くには出ない。会話の邪魔をした側が損をする作りになっているので、広告主が心配すべきなのは掲載面そのものより、出す文脈が自社と噛み合っているかどうかです。
なお、ChatGPTなどのAI検索で自社が引用されるようにするオーガニック側の取り組みは、広告とはまったく別の話になります。
▶ AI検索そのものへの対応はこちらで詳しく解説しています。 静岡のAIO対策、月額費用を払う前に知っておきたいことと、やるべきこと
ただし、効果が出るかは会社によって分かれる

ここまで読んで「うちでもやってみようか」と思われたかもしれません。ただ、その前に確かめておくべきことがあります。
ChatGPT広告について書かれた記事には「向いている業種」のリストがよく載っています。そこに自社の業種が入っていれば始めてよさそうに見えますが、向いているかどうかと、そもそも出せるかどうかは別の話です。
その前に、あなたの業種はそもそも広告を出せるか(2026年8月のポリシー改定)
OpenAIの広告ポリシーは2026年8月にv1.4へ更新され、住宅と求人に関するルールが明確化されました(出典:OpenAI「広告ポリシー」)。
現時点で許可されているのは、家庭用品・日用品、地域サービス、旅行・娯楽、デジタル製品・教育といった限られた消費者向けカテゴリーです。ポリシー上は今後拡大していく予定とされていますが、初期段階では対象が絞られています。
そのうえで、業種ごとに次のような制限があります。
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リフォーム・外構・地域の生活サービス:地域サービスに該当し、対象になると読めます
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学習塾・スクール:教育のカテゴリーに含まれます
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住宅・不動産:住宅の賃貸・売買に関する広告は禁止です。ただしランディングページや広告クリエイティブで特定の物件情報に触れなければ、物件情報を掲載しているプラットフォームへのリンクは認められています。個別の分譲やモデルハウスの訴求は難しく、会社やサービスとしての広告であれば可能と読めます
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求人・採用:住宅とまったく同じ条文で、個別の求人情報の広告は禁止とされています。条文が認めているのは、特定の求人に触れない範囲での、求人情報を掲載しているプラットフォームへのリンクまでです
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クリニック・治療院:ヘルスケアサービスの広告は、米国外では原則として禁止とされています
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弁護士・行政書士などの士業:法律相談や代理といった法的サービスの広告は許可されていません
なお住宅と求人については、上に挙げた許可カテゴリーのどれにも明示されていません。条文上は一定の余地が残っているように読めますが、白黒がはっきりしない領域です。
ここまでで、自社がどのあたりに位置するかは見当がつくはずです。ただ、自社のサービス内容と広告の出し方を突き合わせて最後の線を引くところは、条文の読み方が絡んで判断が割れます。その詰めは私たちのほうで一緒にやります。
ポリシーは3月の初版から5か月で4回更新されています。出稿を検討する段階で、必ず最新版を直接確認してください。
効果が出る会社の4つの条件
配信できることが確認できたら、次はこの4つで見ます。そのまま自社に当てはめられるチェックリストの形にしました。4つとも当てはまるなら、小さく試す価値があります。
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①見込み客がFreeプラン・Goプランの利用者にいるか:一般の消費者に向けた商材かどうかが目安になります。相手が仕事でChatGPTを使い込む層かどうかで考えると判断しやすいはずです
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②検討期間が長く、相談から始まる商材か:すぐ決まる低単価の商品とは相性が良くありません
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③配信するエリアを自社の商圏に合わせられるか:ここは誤解が多いところなので、章をあらためて詳しく扱います
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④興味関心を作る部分に課題を感じているか:刈り取りの広告だけで頭打ちになっている状態なら、足す意味があります。なおWeb広告をまだ1本も出していない場合、④は判定できなくて当然です。その場合は保留にしてください。先に手をつけるべきことは次の項で挙げます
まだやらなくていい会社
では逆に、効果が出ないのはどういう場合か。デメリットというより、いまの自社とかみ合わないケース、という言い方が近いと思います。次のような場合は急ぐ必要はありません。法人の決裁者が中心で有料プランの利用率が高いと考えられる場合、そして上で挙げた配信が制限されるカテゴリーに当たる場合です。
Web広告をまだ出していない会社も、ここに含まれます。ChatGPT広告はすでにある集客の入口を1つ増やすための広告なので、増やす元がない状態で最初の1本目に選ぶ媒体ではありません。検索されたときに受け皿になるサイトと、地図での見え方。この2つが先です。順番を飛ばすと、7万5,000円を出したあとで「そもそも受け皿がなかった」という結論になります。
それから、今出している広告にまだ改善の余地が大きく残っている場合も、先にそちらを見たほうが確実に成果が出ます。クリック単価が極端に安いまま放置されていないか。狙っていない面に配信が流れていないか。検索語の中身が意図とずれたままになっていないか。こうした点を先に潰したほうが、新しいチャネルを足すより効くことがあります。
商圏が狭い会社であれば、ChatGPT広告の前にまずGoogleマップでの見え方を確かめたほうが早いです。地域で何かを探すときの検索は、地図の枠で完結してしまうことが増えていて、地方の集客に直結するのはここだと私たちは考えています。
▶ Googleマップ側の整え方はこちらで詳しく解説しています。 Googleビジネスプロフィールとは?マップの情報を更新して集客するノウハウを徹底解説!
すでに広告を出している場合は、新しい媒体を増やすことより、今の広告のどこで取りこぼしているかを見るほうが先です。クリック単価の推移や検索クエリの中身を見れば、どこで漏れているかはだいたい分かります。
ただしこれは「うちには関係ない」ということではありません。先ほど触れたとおりポリシーは頻繁に変わっていて、許可されるカテゴリーも今後広げていく方針が示されています。今日の判断が半年後も同じとは限らないので、今は見送ると決めた場合でも、次にいつ見直すかだけは決めておいてください。この記事も、仕様やポリシーが変わるたびに更新していきます。
▶ 「うちの場合は何から手をつけるべきか」からご相談いただけます。 30分の無料コンサルティング
予算をどう組むか。リスティング・Meta広告との使い分け

ChatGPT広告を扱う代理店は増えていますが、依頼先を比べる前に、今の予算をどう振り分けたいのかを自社で決めておくほうが先です。ここが曖昧なまま相談すると、相手の得意な媒体に話が寄っていきます。
今の予算の、どこから足すか
前の章で触れたとおり、リスティングとMeta広告の役割は、ChatGPT広告が出てきたからといって変わりません。だから振り替えではなく、上乗せで考えるのが自然です。置き換えではなく、既存の広告との併用が前提になります。
問題は、その上乗せ分をどこから出すかです。判断の目安はひとつで、既存の予算を削らずに、月7万5,000円を追加で確保できるか。これができないなら、いまは見送ったほうが確実です。
理由は単純で、削って捻出すると評価ができなくなるからです。リスティングを減らしてChatGPT広告に回せば、問い合わせが減ったときに「ChatGPT広告が効かなかったのか、リスティングを削ったせいなのか」が分からなくなります。新しいチャネルを試すときは、既存を動かさないのが鉄則です。
中小企業でよくある、月の広告予算が20万円ほどの会社なら、7万5,000円の追加は4割近い増額になります。正直、簡単ではありません。その場合は無理に足さず、まず既存の広告の取りこぼしを潰したほうが、同じ労力で得られるものは大きくなります。逆に月50万円以上を動かしている会社なら、1〜2割の枠として試す余地はあるはずです。
費用はいくらから。日予算と課金の仕組み
支払いは前払いではなく、配信したあとに請求される後払いです。使った金額が一定のラインに達したところで、登録したカードに課金される仕組みになっています。
ここで気をつけたいのが、日予算は「1日いくら」ではなく「7日間の平均」だという点です。公式には、1日の最大消化額は設定した日予算の2倍まで、7日間では7倍まで、と明記されています(出典:OpenAI Help Center「Daily Budgets」)。日予算を3,000円に設定した日に6,000円使われることがあり得る、ということです。1週間ならせば設定どおりに収まりますが、単日の請求額だけを見て慌てないように、この仕組みは知っておいてください。
いくらから始められるかというと、日本の最低日予算は2,500円です。公式が国ごとの最低額を公表していて、日本は2,500円と明記されています(出典:OpenAI Help Center「Create Campaigns for ChatGPT Ads」)。
月にならすと7万5,000円ほど。ただし前述のとおり日予算は7日間の平均なので、そのとおりに毎日消化されるわけではありません。
もうひとつ、日本の広告主にとって効いてくる話があります。現時点では、ChatGPT広告の請求に日本の消費税は課されていません。公式ヘルプに、日本で請求される広告主に対して消費税を課していない旨が明記されています(出典:OpenAI Help Center「Billing & Payment」)。今後変わる可能性はあります。税務の判断は顧問の税理士さんに確認いただくとして、予算を組むうえでは知っておいて損はありません。
広告は1本ではなく、いくつも作る
1つの広告に入れられるのは、見出しと説明文と画像がそれぞれ1つずつです。
文字数と画像の規定も公表されています。見出しは50文字が上限で、推奨は16〜24文字。説明文は100文字が上限で、推奨は32〜48文字です。画像は正方形が推奨で、1200×1200ピクセルが上限とされています(出典:OpenAI Help Center「Bulk Upload Campaign Schema Checklist」)。
この文字数が日本語でどう数えられるかを実際の管理画面で確かめたところ、日本語でも50文字が上限でした。全角と半角でカウントは変わりません。あわせて、見出しが25文字に達すると、表示のときに途中で切れる可能性がある、という趣旨の注意が画面に出ます。公式の推奨が16〜24文字とされているのは、この表示上の都合と一致しています。日本語で書くなら、24文字前後を上限の目安にしておくのが実際的です。
ここで勘違いしやすいのが、だから訴求を1本に絞らないといけないと考えてしまうことです。実際は逆で、OpenAIは広告を数多く作ることを勧めています。公式には「1つのメッセージだけでなく、幅広くカバーできるように作る。同じ商材について見出しと説明文のバリエーションを多く用意することで、広告が役に立つ場面をシステムが見つけやすくなる」と書かれています(出典:OpenAI Help Center「Create Ads for ChatGPT Ads」)。
作った広告は、広告グループという単位でまとめます。1つのグループには1つのテーマだけを入れるのが公式の考え方で、扱う商材や用途が違うものは別のグループに分けます。そのうえで、1つのグループの中に複数の広告を入れて切り口を試す形です(出典:OpenAI Help Center「Create Ad Groups for ChatGPT Ads」)。商材が複数ある会社は、まずこのグループの分け方から決めることになります。
大事なのは、それぞれのバリエーションで切り口を変えることです。同じことを言い換えただけの広告を並べても意味がありません。早割で見せるもの、試着の予約で見せるもの、店の場所で見せるもの、といった具合に角度を変えます。
言い換えると「1つに絞り込む力」ではなく、「同じ商材を何通りにも言い換える手数」が問われる広告だと考えてください。
効果が見えるまでの期間をどう見るか
もうひとつ決めておきたいのが、いつ判断するかです。ここまでに出てきた仕様から逆算すると、目安は自然に決まります。
日予算は7日間の平均で調整されるので、最低でも7日は動かさないと平均に意味が出ません。AIの学習を止めないという観点でも、最低1か月は設定を触らずに回したいところです。これはMeta広告で私たちがお伝えしているのと同じ考え方です。加えて、レポートやコンバージョンが数字に出るまでには時間差があります(この点は後の章で扱います)。
これらを足すと、まともに評価できるのは早くても1か月後ということになります。2週間で「効かない」と結論を出すのは、仕組みのうえで無理があります。
誰が手を動かすのかを確かめる
どこにいくら使うかを決めたら、次はそれを一緒に回してくれる相手を選びます。この順番で進めるのが確実です。
相手を選ぶときに見ておきたいのが、実際に誰が手を動かすのかという点です。広告運用は、会社の看板より担当者の力量で結果が変わります。何人体制で見てくれるのか、担当が代わったときに引き継がれるのか。このあたりは契約前に聞いておいて損はありません。ちなみに私たちは1社に最低2名で見ていて、担当するメンバーは顔写真つきで公開しています。
▶ 判断の材料として、私たちの運用体制も公開しています。 リスティング広告の運用代行
配信エリアは郵便番号まで指定できる。狭い商圏をどう設計するか

条件③で触れた商圏の話は、実際の配信設定に落とすと費用に直結します。地域を絞って商売をしている会社ほど影響が大きいので、ここだけ先に詰めておきます。
日本では、郵便番号まで指定できます
ChatGPT広告の地域指定は「国単位」あるいは「都道府県まで」と説明されることがあります。ところが実際には、日本では郵便番号での指定ができます。
公式ヘルプの本文には「国単位が基本で、州や郵便番号の指定はアメリカのみ」と読める記述があります。ただし同じページのFAQには「指定できる範囲は国によって異なる」とも書かれていて、OpenAIが「利用可能な地域をすべて確認する方法」として案内しているCSVで確認したところ、日本で指定できるのは次の3つでした(出典:OpenAI「配信可能な地域の一覧」。クリックするとCSVがダウンロードされます)。
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国(日本全国)
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都道府県(47件。静岡県も指定できます)
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郵便番号(142,577件)
市区町村という単位は用意されていません。管理画面で市名を検索しても出てこないのは、そのためです。ただし浜松市域の郵便番号だけで582件あり、それを指定すれば市内に絞り込めます。
日本の郵便番号はほぼ網羅されていて、地域を絞って商売をしている会社にとっては、扱いやすい部類に入ります。
では、どこまで郵便番号を拾うか
問題は、この仕組みをどう使うかです。
商圏が市内で完結している会社なら、自社が対応できるエリアの郵便番号を並べる。ここで注意したいのが、番号帯だけで機械的に選ばないことです。浜松市の430〜435番台には湖西市や愛知県の番号も混ざっていて、まとめて指定すると商圏の外に出てしまいます。逆に、取りこぼしも起きます。天竜区の春野町だけは437-06番台で、24件が別の帯に離れています。番号帯でまとめて選ぶと、市内なのに配信されないエリアが残るということです。隣接する市まで出られるなら、そこも足す。ここまで詰められれば、商圏外への無駄打ちはかなり抑えられます。
ただし手間はかかります。数百件の郵便番号を扱うことになるので、自社の商圏をどう決めて、どこまで郵便番号を拾うかを先に固めておかないと、入力作業で消耗します。
ここは期待しないでください、と先に書いておきます。管理画面には、テンプレートに記入したファイルからキャンペーンや広告をまとめて作る一括アップロードの機能があります(出典:OpenAI Help Center「Bulk Upload Campaign Schema Checklist」)。ところが配信エリアの指定にはこれが使えません。実際の管理画面を確認したところ、郵便番号をまとめて貼り付けるボタンも、ファイルから読み込ませる導線もなく、1件ずつ入力していく形でした。
浜松市域だけで582件です。自社の商圏を先に決めきってから作業に入る。そうしないと、途中で何を入れたか分からなくなります。ここは時間を見積もっておいたほうがいい工程です。
判断の基準は、1件あたりの受注額
エリアを広めに取るか狭く絞るかは、1件の受注額が、商圏外に流れる分を吸収できるかどうかで決めます。
受注1件が大きく、県内の広い範囲から問い合わせが来ても対応できる会社なら、都道府県で指定して幅を取ったほうが機会損失は小さくなります。逆に単価が低く近隣からしか受けられない業種は、郵便番号で絞り込んだほうが確実です。
判断に迷ったら、月の予算をならして「1件あたりいくらまでなら出せるか」を先に決めておくと、続けるかどうかの線が引きやすくなります。
効果を出すための最重要実務。コンテキストのヒント
ここがChatGPT広告でいちばん成果を分ける部分です。
ところが管理画面では、この欄に(任意)と表示されます。入力しなくても広告は作れてしまう、ということです。実際に画面を見ると、キャンペーンを作る流れの中でリンク先URLの下にあり、素通りしようと思えばできる位置にあります。いちばん効く設定が、いちばん飛ばされやすい場所に置かれていると考えておいてください。

検索広告であれば、キーワードを設定して、あとは入札と広告文で勝負することになります。狙う言葉が決まっているので、迷う余地はそれほどありません。ところがChatGPT広告には、その「狙う言葉」がありません。代わりに設定するのがどんな会話に広告を出したいかを書いた文章です。
書き方に正解が用意されているわけでもありません。自社の見込み客が、何に困って、どう相談してくるのかを自分たちで言葉にする必要があります。前の章で触れたとおり、どの広告を出すかは関連性と入札の組み合わせで決まりますから、ここが噛み合っていないと、予算をかけても噛み合っている競合に負けます。
逆に言えば、お客様のことを分かっている会社ほど有利になる仕組みです。検索広告より、ターゲティングの段階で顧客理解が問われる広告だと考えてください。
キーワードを並べても、AIには何も伝わらない
管理画面の説明文には、こう書かれています。「商品やサービスに関連する可能性がある会話、トピック、またはキーワードを説明してください。これらのヒントはマッチングの指針となりますが、完全一致のターゲティングルールではありません」。

ここで「キーワード」という言葉に引きずられないでください。求められているのは「説明する」ことであって、単語を並べることではありません。検索広告の感覚で単語を置いても、どういう場面で役に立つ商材なのかがAIに読み取れず、伝わりません。
OpenAIは公式で、こう考えろと言っています。この商品について他に何を知っておくべきか。誰の役に立ち、どんなときに役立つのか。挙げられている例が分かりやすいので引用します。「ランニングシューズ」ではなく、「初めて5kmのレースに向けて練習を始める人のための、クッション性のある普段履きできるランニングシューズ」と書け、というものです(出典:OpenAI Help Center「Create Ad Groups for ChatGPT Ads」)。
商品名だけでは、AIはどの会話に出せばいいか判断できません。誰が、どんな状況で必要とするのかまで書いて初めて、判断材料になります。
「うちの商品の説明」と「お客様の困りごと」を両方書く
ここで迷いやすいのが、自社の商品を説明すればいいのか、お客様の相談を想像して書くのか、という点です。
公式が求めているのは前者、つまり商品側の説明です。ただ、お客様がどんな困りごとを抱えているかまで書いておいたほうが、拾える幅は広がります。この2つは対立しません。商品の説明に、お客様の困りごとを混ぜて書くのが実務的な答えになります。
分かりやすいので、例を挙げて説明します。仮に振袖のレンタルと販売をしている会社だとします。
悪い書き方は「振袖」「振袖レンタル」と単語を置くやり方です。検索広告のキーワード設定に慣れているほど、こう書きたくなります。
良い書き方はこうなります。
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「来年の成人式に向けて、いつ何から決めればいいのか分からない人向けの振袖レンタル・販売」
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「近くにどんな店があるのか、どう選べばいいのかが分からない、という段階からの相談にも対応」
2つ目に注目してください。ここには「振袖」という言葉が入っていません。それでも、店の選び方が分からず迷っている人は見込み客になりえます。だからこの状況も書いておく意味があるわけです。
キーワードでは拾えない相手を、状況で拾いに行く。これがコンテキストのヒントの考え方です。
ただし、書いた言葉どおりに配信されるわけではない
誤解されやすいところなので、先に整理しておきます。
公式は「コンテキストのヒントは、完全一致のルールでも、オーディエンスのターゲティング設定でも、特定の会話にだけ広告を出す指示でもない」と明言しています(出典:OpenAI Help Center「Create Ad Groups for ChatGPT Ads」)。書いた言葉が出てきたら必ず配信される、という保証はありません。
あわせて、ユーザーが広告のパーソナライズをオフにしても、今している会話の文脈にもとづく配信は続きます。過去の履歴が使えない分、いま話している内容とヒントがどれだけ噛み合っているかで配信の可否が決まる比重が上がる、ということです。
逆に、ヒントに書いた言葉をユーザーが使う必要もありません。「駐車場」と書いておけば「車を停めるところ」と相談している人にも届きうる、という設計になっています。
だから、細かく書き込んで配信先を縛ろうとするのではなく、自社の商材が役に立つ場面を漏れなく伝えておくという感覚で書くのが正解です。
顧客が実際に迷っているポイントから組み立てる
とはいえ、何を書けばいいかは、お客様のことを知らないと出てきません。
そこで私たちが手がかりにするのは、これまでの支援先でお客様が実際に何で迷ってきたか、です。相談の文面そのものは分からなくても、何に迷うかは分かります。
先ほどの振袖の例で言えば、実際に挙がってくるのは次のような迷いです。
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どこで決めればいいのか分からない:選ぶ基準を持たないまま探し始めている
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いつ決めればいいのか分からない:動くべき時期が分かっていない
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近くにどんな店があるのか分からない:そもそも選択肢を把握できていない
この迷いを、そのまま「こういう場面で役に立ちます」という書き方に翻訳していきます。
やりがちな失敗は、自社目線の売り文句を書いてしまうこと
「高品質」「地域最安」といった言葉は、こちらが言いたいことであって、お客様がChatGPTに打ち込む言葉ではありません。コンテキストのヒントに書くのは、あくまで相手が相談していそうな状況です。
始め方。アカウント開設から配信まで
ここからは実際の手順です。OpenAIの説明では、開設は5つのステップに分かれていて、必要なステップがすべて終わるまで広告は配信されません。
開設の流れ
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STEP1:Ads Manager Betaにアクセスしてアカウントを作成する
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STEP2:事業者情報を入力する(この時点で審査待ちは発生しません)
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STEP3:アカウント情報(アカウント名とロゴ)を設定する
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STEP4:請求プロファイルと支払い方法を登録する
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STEP5:社内のメンバーや支援会社を招待する

国・通貨・タイムゾーンは、後から変更できません
ここは事故が起きやすいところです。「広告主アカウントの作成時に選択した国または地域、請求通貨、タイムゾーンは、後から変更できません」と明記されています(出典:OpenAI Help Center「Ads Manager Beta Account Setup」)。誤って設定した場合は、正しい情報で新しいアカウントを作り直すことになります。
管理画面にも、この設定は後から変更できないという注意書きが出ます。急いで進めず、事業者名や広告主の種類まで含めて、送信前に一度確認してください。

ロゴを設定しないと、広告は配信されません
意外と見落とされるのがここです。設定を全部終えたつもりで待っていたのに、いつまでも配信が始まらない! という事故が起きます。設定画面のアカウント情報で、アカウント名とロゴを広告枠に表示される状態に整える必要があり、公式ヘルプは「このステップが完了しないと広告は配信されません」としています(出典:OpenAI Help Center「Ads Manager Beta Account Setup」)。
配信は先に始められる。ただし本人確認をしないと途中で止まる
ここは実際に運用してみて分かったことがあるので、順番どおりに書きます。
アカウントを作った時点では、審査を待つ必要がありません。支払いの設定とロゴの設定さえ済めば、配信を始められる状態になります。この点だけ見ると、他の広告媒体より始めるまでが速いと感じるはずです。
問題はそのあとです。アカウント作成後に本人確認を求められ、これを済ませないまま運用を続けていると、広告が止められます。私たちが7月下旬から配信していたアカウントも、8月26日に広告が停止しました。本人確認を申請したのは翌27日の夕方で、その1時間後には審査が完了し、配信が再開されています。
つまり、審査で待たされるのではなく、放っておくと途中で止まるという性質です。開始日が決まっているキャンペーンなら、配信を始めることより、本人確認を先に片づけておくことのほうが大事になります。
支援会社に運用を任せる場合
ここは他の広告媒体と大きく違うので、先に知っておいてください。ChatGPT広告には、代理店がまとめて管理する仕組みがありません。公式ヘルプにも「広告主ごとに個別のアカウントが必要です。複数の広告主を管理している場合は、広告主ごとにアカウントを作成する必要があります」と書かれています(出典:OpenAI Help Center「Ads Manager Beta Account Setup」)。
そのため、複数の会社の広告をまとめて1つのアカウントで管理する、ということができません。
支援会社に任せる場合も、まず事業主ご自身でアカウントを開設し、そのうえで担当者をメンバーとして招待するという順番になります。招待は管理画面の「設定」から「ユーザー」を開き、支援会社の担当者のメールアドレスを入れるだけで済みます。
なお、1社で複数の広告主アカウントを持つことは可能ですが、アカウントごとに別のメールアドレスが必要になります。いったん作ってしまえば、同じ担当者が複数のアカウントに招待されて切り替えることはできます。まとめて1画面で見る仕組みがない、という話です。
出したあとに、何を見るか

配信が始まったら、次は数字を見る番です。ここも従来の広告とは勝手が違うので、先に押さえておきます。
管理画面で見られる数字と、反映までのタイムラグ
管理画面で見られるのは、表示回数・クリック数・消化金額・クリック率・平均クリック単価・平均CPM、そして計測を設定していればコンバージョン数です。表・グラフ・CSVのいずれでも確認できます。
ひとつ知っておきたいのが、数字がすぐには出ないことです。配信からレポートへの反映に最大7時間(出典:OpenAI Help Center「Troubleshooting Common Issues」)、コンバージョンに至っては24〜48時間かかります(出典:OpenAI Help Center「Measure Results」)。出した当日に数字を見て一喜一憂しても意味がありません。
解析ツールとつなぐ。UTMとコンバージョン計測
既存の解析ツールとの接続も取れます。リンク先のURLに自社のUTMパラメータを付けられるので、いつも使っているアクセス解析の側でも、ChatGPT広告からの流入を分けて見られます(出典:OpenAI Help Center「Create Ads for ChatGPT Ads」)。広告グループの設定にはトラッキングテンプレートの欄もあり、{campaign_id} {ad_group_id} {ad_id} {ad_account_id} {oppref} といった値を差し込めます。どのキャンペーンのどの広告から来たのかを、解析ツール側で分けて見られるということです。新しいチャネルを足すときは、ここを最初に決めておくと社内の議論がぶれません。
コンバージョンの計測もできます。管理画面でデータソースを作り、OpenAIが用意しているタグ(Pixel)か、サーバー側から送るConversions API、あるいは両方を使って「問い合わせが完了した」という情報を送る形です(出典:OpenAI Help Center「Conversion Measurement」)。広告をクリックしたときにリンク先のURLに識別子が付与され、それを手がかりに広告と問い合わせが結び付けられます。
コンバージョンに向けて配信を最適化する
コンバージョンに向けて配信を最適化させることもできます。キャンペーンを作るときに目的を「Conversions」にすると、クリックの起きやすさではなく、選んだコンバージョンが起きる見込みの高さで配信されるようになります。課金の仕方はクリック単位のまま変わりません(出典:OpenAI Help Center「Conversion-optimized Campaigns」)。
使うには条件があります。コンバージョン計測が先に動いていること、そして最適化の対象にできるのは、あらかじめ用意されている標準のコンバージョンだけで、独自に定義したものは対象外です。
もうひとつ、キャンペーンの目的も、対象にするコンバージョンも、作成したあとから変更できません。すでに動かしているクリック課金や表示課金のキャンペーンを、あとからこの形に切り替えることもできません。変えたい場合は新しいキャンペーンを作り直すことになるので、ここは最初に決めておく必要があります。
出稿前に必ず確認する。OAI-AdsBotのブロック
ひとつ注意があります。リンク先のページがOAI-AdsBot をブロックしていると、広告が配信できません。OpenAIはこのクローラーの許可を必須としていて、あわせて OAI-SearchBot も許可することを推奨しています(出典:OpenAI Help Center「Advertiser Guidance for Allowing OpenAI Web Crawlers」)。この2つは役割が違います。OAI-AdsBot は広告を配信するため、OAI-SearchBot は検索の回答に自社が出るためのものです。AI検索対策でrobots.txtをいじった会社は、広告のほうでつまずく可能性があるので、出稿前に両方の許可を確認してください。
他社のCPCやCTRを目標に置かない
数字を見るときに、もうひとつ気をつけたいことがあります。OpenAI自身が「まだ業種や広告主をまたいだ成果の基準値は存在しない」と説明しています(出典:OpenAI Help Center「Frequently asked questions」)。出回っているCPCやCTRの数字は、どれも特定の1社が試した結果にすぎません。自社の数字が出るまでは、他社の値を目標に置かないほうが判断を誤りません。
母数が小さいうちは、傾向のほうを見る
始めた直後は、表示回数もクリック数も少ない状態が続きます。この段階で1件あたりの獲得コストだけを見て判断すると、たまたまの数字に振り回されることになります。
見るべきなのは、どういう会話に対して広告が出て、どういう反応があったかという傾向のほうです。
ただし設定を毎日いじるのは逆効果です。AIが配信を学習している最中に条件を変えると、溜まりかけたデータが無駄になります。前の章で触れたとおり、最低1か月は触らない期間を決めておくのが前提です。そのうえで見直すのは、広告の本数でも予算でもなく、コンテキストのヒントです。ここを書き替えると、そもそも誰に当たるかが変わります。
何をもって成功とするかを、出す前に決めておく
もうひとつ、始める前に決めておいてほしいことがあります。この広告で何が起きたら成功と見なすのかを、出稿前に言葉にしておくことです。
新しいチャネルは、数字が出そろう前に社内で「効果があるのか」という話が出ます。そのときに判断の基準がないと、たまたま問い合わせが1件あったから続ける、なかったからやめる、という決め方になってしまいます。実際、何をもってうまくいっていると言えるのかが決まっていないまま運用が続いているケースは、他の媒体でもよく見かけます。
問い合わせの件数なのか、これまで接点のなかった層からの相談が入ることなのか。ここを先に決めておくと、少ない母数でも判断がぶれません。
まとめ。出すか見送るかは、この順番で決められます
ChatGPT広告のメリットは、これまでのネット広告では触れられなかった「相談している段階」の人に届くことです。中小企業でも日単位の予算から試せる面があり、効果が期待できる理由は確かにあります。
ただ、効果が出るかどうかは会社によって分かれます。見込み客が無料プランやGoプランの利用者にいるか、検討期間が長い商材か、配信エリアを自社の商圏に合わせられるか、そして興味関心を作る部分に課題を感じているか。この4つに当てはまるなら、小さく試す価値は十分にあります。
逆に、業種によってはそもそも配信が制限されています。ほかに手をつけるべきことが残っている場合も、順番としてはそちらが先です。
そして何より、依頼先を探す前に、今の予算をどう振り分けたいのかを決めておくことです。ここが決まっていないと、提案する側は自社の得意な媒体を勧めるしかありません。だから会社を変えても、返ってくる提案があまり変わらない、ということが起きます。
相談していただく相手についても書いておきます。さきほど、誰が手を動かすのかを確かめてから決めてくださいとお伝えしました。私たち自身も同じように見ていただける状態にしてあり、担当者の氏名と顔写真、これまでの経歴まで公開しています。
いま何から手をつけるべきか。その現在地の確認から、30分の無料コンサルティングでお受けしています。
「うちは出せる業種なのかどうかも分からない」という段階で構いません。何も決まっていない状態からで大丈夫です。そのうえで、いまの目標や、すでに広告を出している場合はそのレポート、アクセス解析のデータなどをお持ちいただけると、より具体的にお話しできます。
無料コンサルティングを受けたあとに私たちのサービスを使うかどうかは、お客様ご自身で判断していただいて構いません。売り込みの場ではありませんので、そこは安心してください。

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