この記事は、製造業の会社の代表者様、人事ご担当者で、求人に課題を感じている方にお役に立てるコラムです。
具体的には・・・・
- 求人媒体に多額の費用を使用しているが、応募が来ない、もしくは減少した
- indeedや求人ボックス等の求人の運用を自社で行っている
- 求人媒体に出稿を検討しているが、原稿に何を書いたら良いかわからない
- 応募は来るが、ターゲットであるような求職者からの応募がない
こんなお悩みを解決できるコラムです。
今後ますます、労働人口が減少し、人材獲得が困難になる時代に突入します。
業界の状況をみても、経済産業省が公表した2024年版「ものづくり白書」では、2002年の製造業就業者数は約1,202万人であったのに対し、労働政策研究・研修機構(JILPT)が2025年3月に公開した「産業別就業者数」では、2024年平均の製造業就業者数は1,046万人となり、約156万人の減となっています。
さらに、製造業界では若手人材の獲得も難しくなっており、自社の技術の継承が難しくなっている企業が多くあると感じています。
つまり、”今”の求人問題を解決しなければ、未来は益々人材の獲得が困難になることが明確です。
そこでこのコラムでは、製造業を経営される方々が、効果的に応募を獲得するための原稿制作方法についてご紹介します。実際の成功事例にもとづいて、読んでいただいた方々がすぐに起こせるアクションについても記載してありますので、ぜひ最後までお読みください。
本題の前に少し自己紹介
スリーカウント株式会社は静岡県を中心に500社以上のWEBマーケティングの支援をしている会社です。
WEBマーケティングを活用した「求人」の課題解決も得意としています。
自社採用サイトを無料で作成できるフエルーボの開発及び提供をはじめ、indeed/求人ボックス/スタンバイ等の求人メディアの公式代理店となっています。
【2025年最新】製造業の求人市場について
スリーカウント株式会社本社がある静岡県浜松市は、SUZUKIやYAMAHAといった世界的メーカーの本社が集まり、本田技研工業創業の地でもあります。
河合楽器やローランドも名を連ね、まさに「日本のものづくり」を支える町です。当社もWEBマーケティングを通して、多くの製造業企業を支援してきました。
しかし現場の声で年々増えているのが、人手不足の深刻さです。
特に20〜30代の若手が集まりにくく、熟練社員から技術を継承できる人材が不足しています。ものづくり大国の競争力を保つには、採用活動の質と量を高めることが急務です。
最新の求人市況を読み解く
求人市場を語る際に欠かせないのが有効求人倍率です。
厚生労働省の調べによると、2025年7月の全国平均(季節調整値)は 1.22倍 で、依然として求職者1人に対し1件以上の求人がある売り手市場です。前年同月比では±0ポイントと横ばいですが、前月比では0.02ポイント低下し、わずかながら減速の兆しが見え始めています。
さらに製造業の中核を担う「生産工程従事者」の有効求人倍率は 1.49倍 で、こちらも前月比0.04ポイント低下したものの依然として高水準を維持しています。つまり、製造業は依然として人材獲得競争が激しく、若手人材の確保はより困難になっています。
長期的に続く売り手市場と、新しいプラスの動き
有効求人倍率は2010年以降一貫して1を上回り、コロナ禍でも1倍を下回ることはありませんでした。今後も高止まりが予想されており、人材確保の厳しさは変わらないでしょう。
一方でプラスの要素として、、ホテル業や飲食業などコロナ禍で給与が大きく下がった業界から、安定を求めて製造業へ転職する人は増えています。
当社のお客様でも、異業種から製造現場に挑戦する事例が目立ちます。
こうした追い風を掴むためには、ターゲット設計を明確にし、求職者が魅力を感じる情報を求人に盛り込むことが欠かせません。
今こそ攻めの採用活動を
売り手市場の中で勝ち残るには、採用ブランディングと応募者体験の改善がカギです。
自社が求める人物像を具体的に定義し、若手に響くキャリアパスや職場の雰囲気を丁寧に伝える求人原稿を作成しましょう。
また、異業種からの転職者を受け入れるために研修体制を整え、未経験者でも挑戦しやすい環境を用意することが重要です。
浜松のようなものづくりのまちで活躍したい人材は必ずいます。採用を諦めず、今こそ本気で動き出すタイミングです。
求人原稿を書く前にするべきこと。まずはターゲットの設計がカギ!
どんな商品でも商品を売るための、5W1Hのマーケティング設計は行っているかと思います。
しかしながら、人材の獲得において、この考えを適用し、求人活動を行っている企業は少数だと感じます。
私は、企業の求人活動において、このようなマーケティングを実施することで人材を獲得する、さらには獲得した人材と会社とのミスマッチを防ぎ、長く活躍していただくには非常に重要だと考えます。
このパートではまずは、求人原稿を書く前段階のターゲットの決め方について記載いたします。
まず、ターゲット設定において決めておくべき項目は下記のとおりです。
- 年齢(年代)
- 性別
- 過去の職歴
- 保有技術(資格)
- 卒業高校や卒業大学
- 現在の年収と希望の年収
- 入社後のポジション
- 性格
- 未経験なのか、経験者なのか
- 会社に求めるもの
- 転職の理由
- 企業選びに重視していること
このターゲット設計の際に、軸となるのは既に自社で働いて活躍している人材がベースになります。
例えば、
製造部のマシニングセンターの機械オペレータとして大活躍してくれているA君は、28歳で自社に転職して、市内の工業高校出身、前職は溶接に携わっていた、前職では毎日同じことをやるルーティン業務、さらに残業や休日出勤が多いことから転職を希望していた。
企業を選ぶ基準は、ものづくり企業であること、ワークライフバランス、給与であった。
実は同じ部署で活躍している25歳のB君も、工業高校出身で製造業経験者、製造ライン作業をやっていたけど、毎日同じことの繰り返し作業が苦になってうちに転職してきた・・・
など既に活躍している社員の共通項がターゲット設定のヒントがあったりします。
こういった場合は、工業高校出身で、前職でも製造業に従事している方、且つ製造ラインに従事している方をターゲットとして設定します。
逆に、現在の社員の共通項を探していくと、前職はトラックのドライバーをしていた、ホテル業界に従事していた等、全く異業種からの転職者が多い場合もあります。
前者の経験者がターゲットであるケースと、後者の未経験に対するターゲット向けの求人原稿では内容が全く異なります。
例えば、経験者向けの原稿の職種タイトルに関しては、「マシニングセンターの機械オペレータ」と記載しても伝わるかと思いますが、未経験の求職者がこの職種タイトルを見た際はどうでしょうか?タイトルから想像する仕事内容が全く理解できないためおそらく、その求人原稿を見ることさえしないでしょう。
これは求人原稿の職種タイトルに限ったお話だけではありません。
仕事の内容はもちろん、求職者が企業選びに重視するような内容の記載がなければ、せっかく作った原稿が見られることも無い可能性があります。
求人原稿を作成する前に、ターゲットを設計し、まずはこのターゲットが自社の求人原稿に興味をもって、クリックしてもらえるような見出しであったり、求人原稿を見て求職者が「ここで働きたい」と思っていただけるような重要となります。
そのためには、ターゲットの求職者を知ることが大切です。
求職者の気持ち(応募の動機や躓き)を理解する方法
結論から、申し上げますと求職者の気持ちを理解する方法は大きく分けて2つあります。
1つ目は、求人原稿を書く人がそのターゲットになりきること。
2つ目はターゲットに近しい人材に聞くということです。社員数が多い企業はアンケートを実施することもおすすめします。
この2つの両方を実施することで、応募の動機や躓きを知ることができます。
応募が獲得できる求人原稿は、まずは応募の不安や躓きを解消させた後に、自社で働くことへの期待を抱かすのが上手なつくりになっています。
是非、求職者の気持ちを理解するようにしてみてください。
求職者の共感を得るために、求人原稿に挿入するべき内容!
求人原稿に必ず記載するべき項目は下記のとおりです。
- どんな会社なのか?
- どんな環境か?
- 何をするのか?(仕事内容)
- どんな人と働くのか?
- どこを目指すのか?
最低限このことは求人原稿に記載しましょう。
ポイントは、募集要項のページに上記項目の内容がすべて記載されていることです。
採用サイトのTOPページや、業務内容には記載されているが、募集要項には記載されていないということが多くあります。
求職者は、採用サイトすべてのページを閲覧しているわけではないので、募集要項に上記5つの項目を記載するように意識しましょう。
どんな会社なのか?に関して
ここでは、どんな業務内容を行っているのかの他、どのくらいの規模の会社であるのか?どのような強みを持っている会社であるのか?を記載しましょう。
ここでのポイントは、誰が見ても内容が理解できるということです。
製造業の場合は、機械の名称や製造している製品、加工方法など専門的な名称のキーワードが多くなりがちですが、
専門的なキーワードは多様せずに、なるべく誰が見てもわかるような言葉で記載しましょう。
まとめ
製造業の人材の獲得の難易度は引き続き高い状況が続きます。一方で異業種からの転職者がいるのも事実です。
そこで、重要になってくるのが、どんなターゲットの人材を獲得するかです。
まずは求人原稿を作成する前にターゲットを設計するというのが非常に重要になります。
ターゲットを設定した上で、まずは求職者の気持ちを受け取り、不安や応募の躓きを解消するために求職者になりきりましょう。
そうすることで、今まで見えていなかった視点が見えるはずです。
このコラムが読んでいただいた皆様のお役に立てれば幸いです。
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