リスティング広告の運用代行についてのノウハウやテクニックを公開します!

製造業・工場の求人原稿の書き方!記載例と応募につなげる5つのポイント

 

「仕事内容も給与も書いているのに、求人への応募が来ない」「応募はあるが、任せたい仕事と経験が合わない」。製造業の採用を担当する中で、原稿をどう直せばよいか迷うことはないでしょうか。

 

会社では当たり前に使っている言葉や、現場を知っているからこそ省いてしまう説明が、求職者には伝わっていないことがあります。誰に働いてほしいかによっても、先に伝えるべき情報は変わります。

この記事では、製造業の求人原稿を改善するノウハウを、社員への質問、職種名や仕事内容の書き方と記載例、勤務条件の伝え方まで具体的にお伝えします。自社の原稿を読みながら、何を確かめ、どこを書き直すかを考えるためにご活用ください。

この記事は本気の改善を目指す方向けです

この記事は「求人原稿を見直して応募につなげたい」「自社の仕事に合う人から応募してもらいたい」と本気で考えている方に向けて書いています。一般論だけでなく、実際に私たちが支援した企業様の取り組みや原稿例も紹介しています。やや長文ですが、最後まで読むことで自社にも応用できる改善の視点が得られると約束します。
目 次 非表示

この記事を書いているスリーカウントについて

私たちスリーカウント株式会社は、静岡・浜松を拠点に、全国のお客様の集客・採用を支援するWEBマーケティングの会社です。これまで700社以上の支援に携わってきました。

 

採用の領域では、Indeed・求人ボックス・スタンバイの公式代理店として、求人媒体の運用をご支援しています。原稿の作成や採用ページの改善も含め、何を伝え、どう応募につなげるかを、お客様と一緒に考えてきました。

 

製造業の企業様と、会社の強みの言語化から発信・広告運用まで取り組んだ事例もあります。

 

 

▶ 採用支援の内容や対応範囲は、こちらでご案内しています。Indeed・求人ボックス広告運用サービス

 

本記事では、そうした支援で得た知見をもとに、製造業の求人原稿をどう書き直すかをお伝えします。まずは、原稿に手を入れる前に確かめたいことから見ていきましょう。

製造業の求人原稿を直す前に、採用がうまくいかない原因を確かめる

 

求人原稿の書き方を考える前に、まず、自社の募集がうまくいかない原因を確かめておきましょう。求人を見てもらえていない場合と、読まれているのに応募されない場合では、必要な対応が違うからです。

 

私たちが原稿を見直す際に大切にしているのは、会社の内側だけで判断しないことです。求職者はどの求人と比べ、どんな仕事を想像し、何を気にしているのか。以下の3つの観点から、自社の募集を順に見ていきましょう。

条件面を、同じ地域・職種の求人と比べているか

給与や休日を原稿に書いていても、それが比較相手に対してどう見えるかは別の話です。同じ地域で同じ職種を募集している求人を開き、雇用形態、担当業務、給与、勤務時間、休日、経験の要否を並べてみましょう。

 

雇用形態や勤務条件をそろえて見比べると、自社で前面に出せる点と、採用のために見直す必要がある条件を分けられます。

 

たとえば、給与の額では差がなくても、日勤のみで働けることや、担当工程が明確なことを重視する人には、自社の募集が選択肢になります。その情報が求人票で見つかるかまで確認してください。

一方で、実際の条件が求職者の希望と合っていない場合、表現だけで解決するには限界があります。伝わっていない魅力を伝えることと、働く条件そのものを見直すことは分けて考える必要があります。

仕事内容を読んで、働く場面が浮かぶか

「機械オペレーター募集」「製造業務全般」だけでは、どんな物を、どんな機械で、どこまで担当するのかが分かりません。募集する仕事を知らない人にも、担当する業務の広さが伝わるかを見ていきましょう。

 

確認したいのは、「専門用語が入っているか」だけではありません。担当範囲と、入社直後に任されることまで分かるでしょうか。そこが分からなければ、経験者も自分の経験を生かせる仕事か判断しにくくなります。

 

原稿を現場以外の社員に読んでもらい、「どんな一日になると思ったか」を聞いてみるのも一つの方法です。実際の仕事と違う受け取られ方をした箇所には、説明を足す余地があります。具体的な書き方は、後半の5つのポイントでお伝えします。

求人が掲載され、募集する相手との接点があるか

原稿が良くても、求人が掲載されていなかったり、閲覧がほとんどなかったりすれば、応募を判断してもらう機会がありません。まずは掲載状態や募集内容、確認できる閲覧数を見てみてください。

 

媒体の選び方も、名前だけで決めるものではありません。募集する地域や職種、経験の要否に対して、今の求人がどのように見つかり、読まれているかを確かめます。「Indeedに出しているのに応募がないから原稿が悪い」「応募が少ないから媒体を替える」と、結果だけで原因を決めないようにしましょう。

また、応募は入っているのに面接へ進まない場合は、連絡や日程調整、条件の認識違いも確認が必要です。本記事では求人原稿の改善に焦点を当てますが、原稿の外で起きている問題を、原稿の書き直しだけで解決しようとしないようにしましょう。

 

▶ 閲覧・応募・選考のどこから見直すべきか迷う場合は、採用活動全体を分けて考える方法が役立ちます。採用マーケティングの進め方と課題の見つけ方

求人原稿は「誰に働いてほしいか」から考える

 

原稿の改善点が見えてきても、誰に向けて書くかが曖昧なままでは、伝える内容が定まりません。同じ製造業の求人でも、加工の経験を生かしたい人と、異業種から工場の仕事に挑戦する人では、知りたい情報が違うためです。

ここでおすすめしたいのは、すでに自社で活躍している社員から考える方法です。理想の人物像を頭の中で作り上げるより、その人がなぜ転職し、何を見て自社を選び、今どのように働いているかを聞くほうが、原稿に使える材料が見つかります。

ただし、その社員と同じ年齢や出身校の人に絞ればよい、ということではありません。募集で必要なのは、担当する仕事に合う経験や能力、働き方の希望を捉えることです。現場で任せたい仕事と、入社後に教えられることを分けて整理していきましょう。

活躍している社員の「転職理由」と「入社後の仕事」をつなげる

誰に向けて書くかを決める材料になるのは、社員の経歴、転職の理由、自社を選んだ際に重視したこと、入社後に担当している仕事です。話を聞くときの具体的な質問は、次の章にまとめています。ここでは、その回答をどのように人物像へつなげるかを考えてみましょう。

 

考え方を説明する例として、「製造ラインの仕事を経験していて、残業や休日出勤を減らしたくて転職した社員」を想像してみてください。その人が自社を選んだ理由が勤務時間にあるなら、原稿で先に伝えたいのは、ものづくりへの思いだけでなく、実際の勤務時間や残業の状況です。

 

別の社員が「同じ作業の繰り返しから、加工の技術を身に付けたくて転職した」と話しているなら、担当できる工程や教わる内容が大事になります。同じ製造業経験者でも、転職理由が変われば、自社に魅力を感じるポイントも変わるのです。

 

社員の属性を写すのではなく、その人が自社を選んだ理由をつかむ。この視点で聞くと、「どんな人に、何を伝えるか」が見えてきます。

経験者と未経験者では、説明を補う場所が違う

経験者には、加工方法、扱う材質や製品、設備、担当範囲などが判断材料になります。「機械操作」とひとくくりにせず、段取りや設定から任せるのか、加工後の検査まで含むのかを書けると、自分の経験と照らし合わせやすくなります。

 

未経験者には、その説明だけでは十分ではありません。「材料を機械に置く」「加工が終わった物を取り出す」「決められた項目を確認する」といった作業の流れに加え、誰がどこから教えるのかを伝える必要があります。

 

どちらかを優先して書く場合でも、採用後に実際に任せる仕事とずれないことが前提です。経験を必要とする工程なのに、応募を増やすためだけに「誰でも簡単」と表現すると、応募後に双方が困ることになります。

製造業の支援事例:自社の強みを言葉にして伝えた

伝える相手が定まったら、自社の何を伝えるかも決める必要があります。私たちが支援した製造業の企業様では、従来の求人媒体で成果が落ちていたことをきっかけに、採用活動を見直しました。

 

取り組んだのは、社長の熱意、技術力、大手企業との取引による安心感という、自社の良さを言葉にすることです。その内容をホームページやInstagramで伝え、WEB広告の運用も含めて、1年間一緒に改善を続けました。

 

お客様は、以前の媒体での1人あたりの採用単価を「180万円ぐらい」と振り返っています。一方、スリーカウントへの1年間の支払いは「200万円ほど」で、4名を採用でき、「1人あたりの採用単価は100万円を切っている計算になりますよね」と話されています。

 

退職した社員が3名いる中でも、社員数は1名純増しました。

この数字は、支援先のお客様ご自身が語った成果で、原稿だけを変えた結果ではありません。会社の良さを掘り下げ、それを伝えるページや発信、広告を合わせて改善した取り組みです。

 

参考にしていただきたいのは、「自社の強みは何か」を社内だけで分かったつもりにせず、求職者に伝わる表現まで考えた点です。原稿を直す際にも、良さそうな言葉を足す前に、自社の何を伝えるべきかを確かめてほしいと思います。

 

▶ 何を見直し、どのように取り組んだかは、お客様の声でご覧いただけます。製造業の採用支援事例

求職者の応募の動機と不安を、社員の声からつかむ

 

募集する相手が見えてきたら、次は、その人がどこで興味を持ち、どこで応募をためらうかを考えます。私たちは、求人原稿を書く人が求職者の立場で読んでみることと、その人物像に近い社員へ直接聞くことの両方を大切にしています。

 

なりきって考えると、社内では気づかなかった疑問を探せます。ただ、そこで思いついたことは、まだ書き手の仮説です。「未経験者はこう思うはず」という推測だけで、原稿の内容を決めないようにしましょう。仮説と本人の声を行き来することで、原稿で答えたい疑問が見えてきます。

求職者になったつもりで、自社の原稿を読む

原稿を読むときは、採用担当者として内容が正しいかを見るだけでなく、次のような問いを持ってみてください。

 

  • なぜ今の仕事を辞めて、別の会社を探しているのか

  • 新しい職場で、何を変えたいのか

  • 工場や製造の仕事に、どんな不安を持っているか

  • 求人票のどの情報を先に確かめたいか

  • 応募をためらうとすれば、何が分からないからか

  • 入社後にどうなれば、転職してよかったと思えるか

 

 

たとえば「未経験でもできるか」という不安があると考えたなら、原稿に「未経験歓迎」があるかだけを探して終えないでください。最初に任される仕事、教える人、困ったときの対応まで分かるかを見ると、不足している説明を見つけやすくなります。

また、「職場環境が気になる」と考えても、それが空調なのか、騒音なのか、人間関係なのかで必要な情報は変わります。

近しい社員には、入社前と入社後の両方を聞く

社員への質問では、会社の良いところだけを集めないことが大切です。応募前に迷ったことや、入社してから分かったことも聞くと、これから応募する人に必要な情報が見えてきます。

 

  • 転職を考え始めたきっかけは何だったか

  • 求人を探すとき、どの媒体や情報を見たか

  • 自社の求人で、興味を持ったのはどの部分か

  • 応募前に、分からなかったことや不安だったことは何か

  • 実際に働いて、想像と違ったことは何か

  • 仕事を覚えるうえで、助かった説明や対応は何か

 

 

「人が良かった」という回答なら、どんな場面でそう感じたのかまで聞いてみてください。たとえば、機械の操作を間違えそうになったとき、先輩がどう教えてくれたのか。そこが分かれば、「丁寧に教えます」という一言より、入社後の様子が伝わる文章にできます。

ただし、社員が入社した当時と、今の募集では体制が変わっている場合もあります。回答を載せる前に、現在も同じ説明ができるかを現場と確認しましょう。

未経験者に確かめたい3つのこと

未経験者向けの原稿で迷ったときは、次の3点を、実際に未経験で入社した社員に聞いてみることをおすすめします。これは、説明が抜けやすい点を確かめるための問いです。

確かめること 原稿へ反映する情報
未経験でもできると思えた理由は何か 最初に担当する作業、先輩の支援、必要な経験や資格の有無
仕事を覚えるとき、何が難しかったか 教わる順番、練習する場面、確認してもらえる体制
誰と、どんなやり取りをしているか 作業の分担、引き継ぎ、安全や品質の確認、相談先

 

 

回答を集めたら、どの不安に対して、どの事実を原稿へ載せるかを考えます。たとえば「最初の操作が不安だった」という声なら、習得する順番が材料になります。ここからは、集めた情報を求人原稿の5つの項目へ落とし込む書き方を見ていきましょう。

 

▶ 集めた材料をAIで原稿のたたき台にする際は、こちらの資料もご活用ください。AIを活用した求人原稿の作り方

応募につなげる製造業の求人原稿の書き方:5つのポイント

求職者が知りたいことをつかんだら、それを求人原稿へ落とし込んでいきます。原稿にそろえたいのは、「どんな会社か」「どんな環境か」「何をするか」「誰と働くか」「どこを目指せるか」という5つの情報です。

ただ、5つの項目を埋めれば、それだけで仕事が伝わるわけではありません。「働きやすい環境」「丁寧な研修」と書いてあっても、何がどう働きやすく、誰が何を教えるのかは分からないからです。項目があるかに加えて、読む人が実際に働く場面を思い浮かべられるかまで見直してみてください。

これらの情報は、募集要項(求人ページ)の中でも、まとまって読めるようにします。会社紹介ページにしか書いていなければ、求人票から読み始めた人には届かないことがあります。また、5項目の順番は固定ではありません。勤務時間を変えたくて転職する人なら働き方を、加工の経験を生かしたい人なら担当する仕事を先に伝える、といった考え方です。

 

▶ 情報の順番や写真の見せ方に関する一般的な考え方は、こちらで詳しく解説しています。本記事では製造業の記載例に落とし込んでいきます。応募が来る求人サイトの作り方

 

以下の記載例は、自社の原稿を考えるための例です。「〇」の部分は自社の実数に置き換え、研修・手当・働き方も、行っている内容に合わせて使ってください。

① どんな会社なのか?製品の用途まで伝える

他社の求人や本記事の例文は、自社の原稿を考える手がかりとして使います。そのまま写すと、担当工程や教え方が違う分だけ、入社後の期待と現実にずれが生まれるからです。まず、自社の仕事を知らない人に何から伝えるかを考えます。

 

社名を知らない求職者に向けては、どんな製品を作り、どこで使われているのかを伝えます。「精密加工を行っています」とだけ書くより、作った部品が身近な製品のどこを支えているかが分かるほうが、仕事への関心を持ってもらいやすくなります。

 

たとえば、製品名を出せる会社であれば「〇〇に使われる金属部品を加工しています」と用途を添えられます。取引先や製品名の公開が難しい場合でも、「製品のどの部分に使われるか」「どんな役割を果たすか」までなら説明できないか、現場や営業担当者に聞いてみてください。

 

仕事の価値が分かる見せ方として、私たちの支援先の原稿例をご紹介します。

支援先の求人原稿の掲載例

 

掲載当時の原稿では、「ノーベル物理学賞をとった研究室の空気を作っています!」というコピーと、「未経験入社80%!」という言葉を組み合わせていました。

ここで着目していただきたいのは、その仕事がどんな場所で役立っているかを伝えていることです。未経験で入社した人がいることも同じ画面で分かり、仕事への関心と、未経験で入る不安の両方に答える見せ方になっています。

 

有名な用途がなくても、日常の製品を支える役割や、品質を守る工夫などから、そこで働く意味を伝えられます。手がかりは、お客様向けのホームページにもあります。品質への考え方や仕事の進め方として何を約束しているかは、そこで働く人にとっても会社を知る材料になるからです。

 

▶ 会社の魅力を採用サイト全体で伝えたい場合は、必要な内容と制作の進め方も参考になります。

② どんな環境なのか?勤務時間・給与・作業場を具体的にする

製造業の仕事を初めて検討する人は、「夜勤があるのでは」「重い物を運ぶのでは」と、実際の募集とは違うイメージを持っているかもしれません。私たちは、その疑問に答える勤務条件と作業の実態を、きちんと見せたいと考えています。

 

夜勤がない募集なら「夜勤なし」と書き、重い部品を持ち上げる場面があるなら、その重さや運ぶ頻度、台車などの補助の有無まで添えます。自社では当たり前のことでも、工場を見たことのない人には、応募を判断する大切な情報になります。

求職者が確かめたいこと 原稿に入れたい情報・記載例
何時から何時まで働くのか 勤務時間、休憩時間、交替勤務の有無。2交替・3交替など自社の勤務形態、各シフトの時間と切り替わり方
休みはいつ取れるのか 年間休日の日数、毎週の休み方、工場カレンダーや大型連休の扱い、交替勤務者の休日の回り方
残業はどのくらいあるのか 「月平均〇時間(対象期間:〇年〇月〜〇月)。繁忙期は〇〜〇月」など、集計期間も添える
体への負担はどのくらいか 立ち作業・座り作業の別、扱う物の重さ、持ち運びの頻度、台車や補助装置の有無
工場内はどんな状態か 空調のある場所、音が大きい工程、着用する保護具、休憩場所。作業場の写真も添える
収入はどのくらいか 月給と月収例を分け、月収例には残業時間や手当など、金額の前提と内訳を書く

 

 

残業には波があるのに、閑散期の数字だけを取り出すと、入社後に「思っていた働き方と違う」となります。逆に、繁忙期の最大値だけでは普段の様子が分かりません。平均だけでなく、繁忙期と通常期の違いも説明できると親切です。

 

給与欄も、月給と月収例を混ぜずに書きます。Indeedの掲載基準でも、年俸・月給と年収・月収を区別し、変動する手当を給与へ含めないよう求めています。高く見える金額を一つ置くより、その条件でいくらになるかを判断できる書き方にしましょう。

 

(出典:Indeed「求人掲載基準」)

 

固定残業代を含める場合には、固定残業代を除いた基本給、固定残業代の対象時間数と金額等の計算方法、対象時間を超える時間外・休日・深夜労働の割増賃金を追加で支払う旨も明示します。「残業代込み」という一言で済ませず、基本給と分けて読めるようにしましょう。

 

(出典:厚生労働省「固定残業代を賃金に含める場合は、適切な表示をお願いします」、厚生労働省「募集時などに明示すべき労働条件が追加されます」)

 

写真も「工場の外観があればよい」とは考えないでください。人がどこに立って、何を扱うのかが分かる作業写真なら、文章だけでは伝わりにくい負担や距離感を補えます。写真には「部品を台車で運び、作業台で確認する場面です」のように、その画像で見てほしいことを添えます。作業の実態と合っていることを確かめて使うことが前提です。

③ 何をするのか?専門用語を、仕事が見える言葉に変える

まず職種名から見直しましょう。「マシニングセンター機械オペレータ」「プレス加工作業員」という言葉は、経験者には伝わっても、未経験者にはどんな仕事か分からないことがあります。一般的な言葉を組み合わせることで、製品と作業を想像しやすくできます。

一方で、職種名に待遇や歓迎条件を何でも足すのは適切ではありません。Indeedでは実際の職種名だけを簡潔に記載し、給与やシフト等は求人の詳細へ入れるよう案内されています。職種の説明と、応募するメリットは、次のように分けて考えてください。

専門用語だけで書いた職種名 一般的な言葉を加えた職種名 求人の詳細・アピール部分に回す補足の例
マシニングセンター機械オペレータ 金属部品の加工スタッフ 機械操作中心。未経験者には入社後の教え方を説明する
プレス加工作業員 自動車部品のプレス加工スタッフ ボタン操作中心の工程であれば、材料のセット・操作・確認までを説明する
溶接工 金属を溶接でつなぐ製造スタッフ 資格取得支援がある場合は、対象資格と費用負担を説明する

 

 

専門用語をすべてなくす必要はないと思います。経験者を募集するなら、使用する設備や加工方法が応募先を選ぶ材料になります。職種名を平易にしたうえで、仕事内容の中には、必要な専門情報も残しておいてください。

 

(出典:Indeed「求人掲載基準」)

 

▶ Indeedの原稿全般のルールや書き方は、こちらで整理しています。Indeed求人原稿の書き方

 

本文では、機械が行うことと、人が担当することを分けて書くと、作業の様子を想像しやすくなります。「加工業務を担当」だけでは、材料をセットするのか、加工条件を決めるのか、出来上がった部品を確認するのかが分かりません。

 

たとえば、次のように担当範囲を説明できます。

金属部品を機械にセットし、加工が終わったら取り出して状態を確認します。機械の設定は〇〇が担当します。入社後は〇〇の作業から始め、慣れてきたら〇〇まで担当していただきます。

作業数量や加工時間も、現場で把握している場合は具体的に入れられます。「1日に加工する部品は平均〇個、1個あたりの加工時間は〇分」という情報に、人が受け持つ工程を添えると、仕事のペースも想像できます。製品ごとに違うなら、何の製品の例かを明記してください。

さらに、仕事内容を理解してもらうには「1日の仕事の流れ」も役立ちます。以下は日勤の加工スタッフを想定した記載例です。

時刻の例 仕事の流れの例
8:00 出社・朝礼。その日の作業と注意点を確認
8:15 作業準備(材料・工具の確認)
9:00 部品加工と、加工後の状態確認
12:00 昼休憩
13:00 午後の加工・品質チェック
17:00 清掃・退社

 

 

実際の原稿では、途中の休憩や交替時の引き継ぎも、自社の時間割に合わせて書きます。始業から終業までを並べた後で、「この流れを初めて見た人が、どこで何をするか分かるか」と読み直してみてください。

 

入社後の習得ステップも同じです。「未経験歓迎」で止めず、最初に教わる作業と、一人で担当するまでの確認方法を書きます。時期の目安を示す場合は、次のように整理できます。

入社後〇か月:基本操作を練習し、手順どおりにできるかを確認 → 〇か月:担当工程を一人で進める → 〇か月:加工後の品質確認まで担当する

この記載例は、自社の教育内容と習得状況に応じた進め方に置き換えて使います。一律にその期間で覚えられると約束するものにしないでください。誰が教えるかは、次の④で見せていきます。

④ 誰と働くのか?教えてくれる人と日常のやり取りを見せる

仕事内容が分かってきたら、次に気になるのは、一緒に働く人たちです。「アットホームな職場です」と言われても、初めて入る人には、質問しやすいのか、どんな関わり方をするのかまでは分かりません。

 

そこで、募集する部署の人数やメンバーの経歴に加え、新しく入る人が誰と仕事をするかまで見せたいところです。未経験で入社した社員を紹介するなら、前職だけで終えず、「何を覚えるのに苦労したか」「どんな助けがあったか」を本人の言葉で載せられると、これから入る人の参考になります。

載せる情報 具体的にするために確かめること
一緒に働くメンバー 配属先の人数、経験者・未経験者の構成、仕事中の役割
入社後に教える人 指導する人、困ったときの相談先
日常のやり取り 朝礼、交替時の引き継ぎ、不具合に気づいたときの報告の仕方
社員の声 入社前の不安、実際に働いて分かったこと、仕事を覚えた経験

 

 

社員構成と指導する人は、たとえば次のように書けます。

配属先のメンバーは現在〇名。製造業の経験者が〇名、未経験で入社した社員が〇名です。新しく入る方の指導は、〇〇工程を担当する先輩が受け持ちます。作業中に困ったときは〇〇に相談できます。

写真を載せるなら、集合写真に加えて、先輩が作業を教えている場面なども候補になります。「入社後はこちらの先輩と、〇〇の確認から始めます」のように説明を添えると、顔写真が働くイメージにつながります。もちろん、社員本人に掲載を了解してもらい、指導体制と一致させてください。

また、「黙々と作業できる」と「人とのやり取りが不要」は別です。製造の現場では、安全確認や引き継ぎが必要な仕事もあります。接客のない仕事を魅力として伝える場合も、社内ではどんな連携をするのかを書いておくと、入社前の思い違いを減らせます。

⑤ どこを目指せるのか?仕事の広がりと収入の関係を示す

入社直後の仕事が見えてきたら、その先も伝えましょう。長く働くことを考える人にとっては、「同じ工程を担当し続けるのか」「資格を取れるのか」「何ができると給与が変わるのか」も判断材料になります。

 

率直に言うと、「頑張れば昇給できます」という一言で、将来に期待してもらうのは難しいと思います。何ができると評価されるかが分からないからです。複数の工程を担当できる多能工になる、後輩を教える、品質確認を任されるなど、自社で実際に評価している仕事と、役割・給与の変化を結び付けて説明します。

 

たとえば、複数の工程を担当する社員に手当を出しているなら、その制度を紹介できます。資格取得支援がある場合も、「資格取得支援あり」で止めず、次の情報まで確かめてみてください。

 

  • 取得を支援する資格・講習は何か(フォークリフトや玉掛けなど、担当業務に合うもの)

  • 受講費や受験費をどこまで会社が負担するか

  • 取得後に任せる仕事や手当はどう変わるか

 

 

担当する仕事と手当の関係も、制度がある会社なら次のような記載例にできます。

〇〇工程と〇〇工程の両方を担当する社員には、月〇円の手当を支給しています。入社〇年目で〇〇を担当し、〇年目に後輩の指導を任された社員もいます。

契約社員などからの正社員登用を行っている会社なら、登用の条件と、対象期間を添えた実績人数も判断材料になります。

この例も、自社で実在する制度と社員の経歴に合わせて書き換えます。キャリアパスは、全員が同じ年数で昇格するように見せる必要はありません。実際に担当業務を広げた社員の例を、入社時の経験とともに紹介する方法もあります。その会社で働き続けると、何ができるようになるかが見えることを大切にしてください。

応募要件を整理し、掲載先の入力欄に合わせて仕上げる

仕事内容や職場を具体的に伝えられても、応募条件の書き方で「自分には応募できない」と受け取られてしまうことがあります。また、作った文章を別の媒体へ載せる際には、職種名や条件の入力欄に合わせた整理も必要です。

 

仕上げでは、来てほしい人が応募できる条件になっているか、書いた内容が自社の実態と合っているか、掲載先のルールに沿っているかを確認していきます。文章を魅力的にすることと、必要な条件を正しく伝えることは、どちらも欠かせません。

必須条件と歓迎条件を分ける

人物像を考えることと、年齢や性別で応募を制限することは分けてください。募集・採用時の年齢制限は原則禁止され、性別にかかわらず均等な機会を与えることが求められます。例外に当たるかは思い込みで決めず、公式の案内に照らして確認しましょう。

 

(出典:厚生労働省「その募集・採用 年齢にこだわっていませんか?」、厚生労働省「労働条件・職場環境に関するルール」)

 

「普通自動車免許必須・フォークリフトの資格必須・溶接経験3年以上・機械加工経験者・CAD操作ができる方」。このように希望をすべて並べると、本当に業務上必要な条件が見えにくくなります。

 

まず、入社時点で必要な経験・資格と、入社後に習得できるものを分けてください。必須条件は、その仕事を任せるために必要なものを明確にするための欄です。希望を多く書くための欄ではありません。

区分 考え方 書く前に確認すること
必須条件 入社時点で必要な経験・資格など 最初に任せる業務に、本当に必要か
歓迎条件 持っていれば生かせる経験・資格など 持っていなくても採用し、育てられるか

 

 

フォークリフトや溶接に関する資格・教育も、実際に任せる業務に応じて整理します。「応募を増やしたいから不要にする」のではなく、必要な資格がそろうまでは誰がその作業を担当するのかまで、現場と話しておく必要があります。

 

未経験者を受け入れる場合は、歓迎条件の後に、入社後に何を学べるかを添えると、応募する人が判断しやすくなります。反対に、経験者を採用したい工程では、必要な経験を曖昧にせず書くほうが、双方の認識を合わせられます。

勤務条件と掲載先の入力欄を合わせる

作成した原稿を掲載する際は、職種名、仕事内容、給与、勤務時間など、掲載先の欄に合わせて整理しましょう。前の章でお伝えしたとおり、職種名の欄に待遇のアピールを詰め込むのではなく、それぞれの情報を適切な場所で伝えます。

また、求人票には魅力だけでなく、募集時に明示が必要な労働条件も載せる必要があります。2024年4月からは、従事する業務の変更の範囲、就業場所の変更の範囲、有期労働契約を更新する場合の基準(通算契約期間や更新回数の上限を含む)も明示事項に追加されています。

 

(出典:厚生労働省「令和6年4月より、募集時等に明示すべき事項が追加されます」)

 

給与や勤務時間が媒体と採用ページで違っていないか、募集を終えた仕事が残っていないかも見ておきたいところです。求職者が別のページで違う条件を見つけると、どちらを信じてよいか迷ってしまいます。

 

採用サイトを持っている場合は、求人を読んだ人が、会社の情報や応募先を迷わず確認できるかまで見直してみてください。媒体とサイトの連携方法は利用する仕組みによって異なります。利用中のサービスの案内に沿って、掲載方法を確かめましょう。

 

▶ 媒体に載る求人と採用サイトのどこで応募を逃しているかを、製造業の会社に多いつまずきから確かめたい方はこちらをご覧ください。製造業の求人に応募が来ない3つの原因と、採用サイトを作り直す前に見直すこと

 

Instagramなどで職場を紹介している場合も、求人原稿と違う印象になっていないかを見ます。未経験者向けの求人なのに専門的な作業だけが並んでいれば、入社後の教え方は伝わりにくいでしょう。何を知ってもらうための発信かを決め、原稿と同じ仕事の実態を見せていきます。

 

▶ Instagramで職場の様子を伝え、応募前の判断を助ける考え方は、こちらで解説しています。

入社後のミスマッチを減らすために、厳しい面も伝える

 

求人原稿は、応募を増やすためだけに良いことを並べるものではありません。入社してから「聞いていた仕事と違う」となれば、採用する側にも働く側にも負担が残ります。だからこそ、担当業務や働き方を理解して応募してもらうことが大切だと考えています。

 

前の章までで説明した、残業や作業の負担、教える体制、仕事の広がりも、そのための情報です。ここでは、それらを実際の入社後と照らし合わせて、原稿を見直す方法をお伝えします。正直に書けば必ず定着する、という話ではなく、原稿で減らせる思い違いを残さないための取り組みです。

厳しい面は、実際の対応と合わせて説明する

繁忙期には残業がある、最初は同じ作業を繰り返す、立ち仕事の時間が長い。こうした情報を出すと応募が減るのでは、と迷う気持ちは分かります。ただ、入社前に分からなかった負担が後から分かるほうが、仕事への期待とのずれは大きくなります。

 

厳しい面を伝えるときは、自社で行っている対応も合わせて書きます。たとえば、同じ作業から始めるなら、なぜその工程から覚えるのか、習得後はどう仕事が広がるのか。検査で細かな確認が続くなら、どの基準で判断し、迷ったときに誰に聞けるのか。これらが分かれば、その働き方を自分が続けられそうか考えられます。

 

注意したいのは、別の魅力を足して、不利な条件がなくなったように見せないことです。給与が高いことを理由に残業の説明を省いたり、やりがいを強調して体への負担を書かなかったりすると、肝心の判断材料が欠けてしまいます。

入社後の声を、次の原稿へ戻す

入社した社員には、仕事に慣れてから「原稿を読んで想像していたことと、何が違ったか」を聞いてみてください。良い意味での違いも、困ったことも、両方が次の原稿の材料になります。

 

たとえば、「検査の仕事と聞いていたが、こんなに細かく確認するとは思わなかった」という声があれば、検査する物や確認方法を具体的に説明する必要があります。「先輩に相談できると分かっていれば、もっと安心して応募できた」という声なら、原稿に載せている指導体制を見直せます。

一方、教育する人が決まっていない、説明した勤務条件と現場の運用が違う、といった問題は、原稿を変えるだけでは解決しません。採用担当者から現場へ共有し、受け入れ方を変えることも必要です。

 

原稿に書いたことと、実際に働いて経験することを近づけていく。その積み重ねが、互いに納得して働くための土台になります。

まとめ:製造業の求人原稿は、現場の事実が伝わる書き方に

製造業の求人原稿で大切なのは、会社の中では当たり前の仕事を、初めて読む求職者にも分かる言葉にすることです。職種名を平易にし、仕事内容、勤務条件、一緒に働く人、入社後の広がりを伝えることで、応募するかどうかを考えられる材料がそろいます。

 

ここまでのノウハウを自社で使う際は、現場と次の内容を確かめてみてください。

 

  • 担当工程で、人と機械が何を分担しているか

  • 入社した人を誰が教えるか

  • 作業でどんな保護具を使うか

  • 交替勤務や休日がどう切り替わるか

  • 給与はどんな内訳になっているか

 

 

確認した事実を文章と写真の説明に落とし込むことが、製造業の求人票で仕事を伝える第一歩になります。

 

自社では何を伝えればよいか整理しきれない場合は、スリーカウントの30分無料コンサルティングをご活用ください。現在の求人原稿や採用ページ、募集する職種、利用している媒体と応募状況を分かる範囲でお知らせいただければ、改善する箇所を一緒に考えます。

この記事に「共感できた」と感じた方は
私たちと自社の課題について話してみませんか?

この記事はわたしが書きました

スリーカウント株式会社 津ケ谷 洋セールスマネージャー

金属表面処理加工メーカーの法人営業~5年半の総合広告代理店の営業経験を経て、スリーカウントに入社。
コンサルタントとして、WEBマーケティングを活用し、 クライアントの「集客」と「採用」の問題解決に取り組んでいます。過去200社以上の求人の課題解決の案件に携わってきました。Indeed/求人ボックス/スタンバイに加え、他のオンライン求人メディアやオフラインでの求人メディアに携わった経験を持つ。現在は、「集客」と「求人」に課題を持つ企業様に対して、WEBマーケティングを活用した伴走型の課題解決を行う。

最近よく読まれた記事

84業種別・WEB改善スタートブック

「WEBマーケティングを活用して集客の問題を解決したい」
「ホームページの成果をもっと伸ばしたい」
「採用の問題を解決したい」
など、お気軽にお問い合わせください!