
この記事は、製造業の会社の代表者様・人事ご担当者様で、求人に課題を感じている方にお役に立てるコラムです。
具体的には……
- 求人媒体に多額の費用を使用しているが、応募が来ない、もしくは減少した
- IndeedやIndeed・求人ボックス等の求人運用を自社で行っている
- 求人媒体への出稿を検討しているが、原稿に何を書いたらよいかわからない
- 応募は来るが、ターゲットとなる求職者からの応募がない
こんなお悩みを解決できるコラムです。
今後ますます労働人口が減少し、人材獲得が困難になる時代に突入しています。製造業界では特に若手人材の獲得が難しくなっており、自社の技術を継承できる人材が不足していると感じている企業が増えています。“今”の求人問題を解決しなければ、未来はさらに人材獲得が困難になることは明確です。
詳しい市場データは記事内でご紹介しますが、まずはこのコラムで製造業の求人原稿の書き方を、実際の成功事例をもとに解説します。読んでいただいた方がすぐに起こせるアクションも記載していますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事は本気の改善を目指す方向けです
本題の前に少し自己紹介
スリーカウント株式会社は、静岡県浜松市を拠点に500社以上のWEBマーケティング支援を手がけてきた会社です。
製造業の採用支援に携わって15年以上。現場で支援先の経営者様や人事担当者様と向き合い続けてきた私たちが実感しているのは、「求人がうまくいかない会社の多くは、出し方ではなく伝え方に課題がある」ということです。
Indeed・求人ボックス・スタンバイの公式代理店として求人媒体の運用支援を行うとともに、自社採用サイトを無料で作成できる「フエルーボ」の開発・提供も行っています。採用の入口から原稿・媒体運用まで、一気通貫でサポートできる体制を整えています。
【2026年最新】製造業の求人市場について
スリーカウント株式会社の本社がある静岡県浜松市は、SUZUKIやYAMAHAといった世界的メーカーの本社が集まり、本田技研工業創業の地でもあります。河合楽器やローランドも名を連ね、まさに「日本のものづくり」を支える町です。
浜松を拠点に15年以上、製造業の採用支援をしてきた私たちが現場で感じていること。それは「採用に困っている企業様の多くは、求人の”出し方”ではなく”伝え方”に課題がある」ということです。
当社もWEBマーケティングを通して、多くの製造業企業を支援してきましたが、現場の声で年々増えているのが人手不足の深刻さです。特に20〜30代の若手が集まりにくく、熟練社員から技術を継承できる人材が不足している企業が増えています。ものづくり大国の競争力を保つには、採用活動の質と量を高めることが急務です。
最新の求人市況を読み解く
求人市場を語る際に欠かせないのが有効求人倍率です。まずその前提として、製造業そのものの就業者数が長期的に減少していることを押さえておく必要があります。
経済産業省が公表した「2024年版ものづくり白書」によると、2002年の製造業就業者数は約1,202万人でしたが、労働政策研究・研修機構(JILPT)が2025年3月に公開した「産業別就業者数」では、2024年平均の製造業就業者数は1,046万人と、約156万人の減少となっています。

厚生労働省の調べによると、2026年1月の全国平均(季節調整値)は1.18倍で、依然として求職者1人に対し1件以上の求人がある売り手市場です。前月より0.02ポイント低下したものの、高止まりの状況が続いています。
さらに製造業の中核を担う「生産工程従事者」の有効求人倍率は1.59倍と依然として高水準を維持しています。つまり、製造業は依然として人材獲得競争が激しく、若手人材の確保はより困難になっています。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)職業別有効求人倍率(令和8年1月)」
長期的に続く売り手市場と、新しいプラスの動き
有効求人倍率は2013年以降一貫して1を上回り、コロナ禍でも1倍を下回ることはありませんでした。直近は緩やかな低下傾向が見られるものの、依然として1倍を超える売り手市場が続いており、人材確保の厳しさは変わらないでしょう。
当社のお客様でも、異業種から製造現場に挑戦する事例が目立ちます。しかし製造業、特に中小企業様のお話を聞いていると、
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「うちの会社は人が全然採用できない」
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「100万円以上採用コストをかけても1人も応募が来ない」
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「製造業は不人気だから人が来なくてもしょうがない」
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「indeedをやっているけど応募はこないし、応募が来ても面接までつながらない」
このような声を実際に現場で伺います。このコラムをご覧いただいている皆様も、同じような状況ではないでしょうか。
ではどのようにして解決をするのでしょうか?もちろん様々な解決策がありますが、今回は「求人原稿」に焦点を当てて解決策を提示したいと思います。
なぜ求人原稿なのか?
売り手市場の中で勝ち残るために、なぜ求人原稿が重要なのでしょうか?
それは、いくら広告費を投じたところで、求人原稿を見て応募するかどうかを求職者自身が決めるからです。
少し広げて考えてみると、先ほどもお伝えしたように製造業の求人市場は今後改善されるでしょうか?そうではないですよね。つまり、より多くの企業が多額の広告費を投じてくることは明らかであり、求職者1名にアプローチするためのコストは今後さらに増大していきます。
その中で「普通の原稿の会社」と「製造業の求職者を深く理解して応募したくなる原稿の会社」、どちらが採用コストを抑えて企業発展に繋げられるでしょうか?
原稿改善はただ応募が来るか来ないかだけの話ではなく、長期的な視点から見ても非常に重要な経営課題なのです。
こうした市場で勝っていくためにも、ターゲット設計を明確にし、求職者が魅力を感じる情報を求人に盛り込むことが欠かせません。
今こそ攻めの採用活動を
売り手市場の中で勝ち残るには、自社を求職者にどう理解してもらえるか、つまり採用における企業ブランディングと応募者体験の改善がカギとなります。
自社が求める人物像を具体的に定義し、若手に響くキャリアパスや職場の雰囲気を丁寧に伝える求人原稿を作成しましょう。また、異業種からの転職者を受け入れるために研修体制を整え、未経験者でも挑戦しやすい環境を用意することも重要です。
浜松のようなものづくりのまちで活躍したい人材は必ずいます。採用を諦めず、今こそ本気で動き出すタイミングです。
求人原稿を書く前に:採用がうまくいかない3つのパターンを知る

求人原稿の書き方を解説する前に、まず一度立ち止まって考えてほしいことがあります。
応募が来ない・採用がうまくいかない会社には、共通したパターンがあります。
私たちがこれまで支援してきた製造業の企業様を見ていると、原稿の改善に取り組む前に「自社がどのパターンに当てはまるか」を把握できているかどうかで、改善の精度が大きく変わります。ぜひ以下の3つのパターンに自社が当てはまっていないか、セルフチェックしてみてください。
パターン① 条件面の競合比較ができていない
「給与・休日・残業時間などの条件面は普通に書いている」と思っていても、近隣の競合他社と比べてどうかを把握できていないケースが非常に多いです。
求職者は複数の求人を比較しながら応募先を選んでいます。自社の給与が相場より低い・休日数が少ない・残業時間が多い、といった不利な条件があるにもかかわらず、それを補う訴求ができていないと、比較の段階で脱落してしまいます。
条件面を競合と比べたことがない方は、まず同じ地域・同じ職種の求人を10件ほど調べることから始めてみてください。
パターン② 原稿の仕事内容がイメージしにくい
「マシニングセンターの機械オペレーター募集」「プレス加工の作業スタッフ」
こういった職種名や仕事内容の記載だけでは、未経験者や異業種からの転職者には何をする仕事なのかがまったく伝わりません。
製造業の求人は専門用語が多くなりがちですが、求職者の多くはその言葉を知りません。「1日どんな流れで働くのか」「入社後どんなことができるようになるのか」が具体的に見えないと、応募の一歩が踏み出せないのです。
パターン③ ターゲットに合っていない媒体を使っている
「indeedに出しているのに全然応募が来ない」という声をよく聞きます。しかし原因が原稿ではなく、媒体とターゲットのミスマッチにあるケースも少なくありません。
たとえば、シニア層・地元定着志向の方を採用したい場合と、20〜30代の若手を獲得したい場合では、効果的な媒体が異なります。予算をかけても媒体の選び方が合っていなければ、成果は出にくいのです。
この3つのパターン、いくつか思い当たるものはありましたでしょうか?
「条件面の打ち出し方」と「仕事内容の伝え方」の解決策は、このあと「求人原稿に入れるべき5つのポイント」で、「媒体選定」の解決策は「応募要件と媒体選定」の章で詳しく解説します。
ただ、どのパターンの解決にも共通して必要なのがターゲット設計です。「誰に向けて書くか」が決まっていなければ、条件の打ち出し方も、仕事内容の伝え方も、媒体の選び方も、すべてがブレてしまいます。まずここから整理していきましょう。
ターゲット設計がすべての出発点

どんな商品でも、売るためには5W1Hのマーケティング設計を行っているかと思います。しかしながら、人材の獲得においてこの考え方を適用している企業は、まだまだ少数だと感じます。
ターゲット設計は、応募数を増やすだけでなく、採用後のミスマッチを防いで長く活躍してもらうためにも非常に重要なステップです。
このパートでは、求人原稿を書く前段階のターゲットの決め方について解説します。
まず、ターゲット設定において決めておくべき項目は下記のとおりです。
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年齢(年代)
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性別
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過去の職歴
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保有技術(資格)
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卒業高校や卒業大学
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現在の年収と希望の年収
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入社後のポジション
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性格
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未経験なのか、経験者なのか
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会社に求めるもの
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転職の理由
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企業選びに重視していること
このターゲット設計の際に軸となるのは、すでに自社で働いて活躍している人材です。
たとえば、こんなケースです。
製造部のマシニングセンターの機械オペレータとして大活躍してくれているA君は、28歳で自社に転職してきました。市内の工業高校出身で、前職は溶接に携わっていましたが、毎日同じルーティン業務と多い残業・休日出勤が嫌で転職を希望していました。企業を選ぶ基準は「ものづくり企業であること」「ワークライフバランス」「給与」でした。
同じ部署で活躍している。
25歳のB君も工業高校出身で製造業経験者。製造ライン作業の繰り返しが苦になって転職してきました。
このように、活躍している社員の共通項がターゲット設定のヒントになります。このケースであれば、「工業高校出身で、前職も製造業・製造ラインに従事していた方」をターゲットとして設定できます。
逆に、前職がトラックドライバーやホテル業界など、異業種からの転職者が多い場合もあります。経験者をターゲットにする場合と未経験者をターゲットにする場合では、原稿の内容がまったく異なります。
たとえば「マシニングセンターの機械オペレータ」という職種タイトルは経験者には伝わりますが、未経験者には何をする仕事なのかまったく想像できません。職種タイトルに限らず、仕事内容の書き方・訴求ポイントすべてが変わってくるのです。
実際の支援事例でお伝えします
静岡県湖西市の製造業・米澤製作株式会社様は、以前利用していた求人媒体での採用単価が約180万円という状況でした。しかも外国人からの応募が多く、日本人の採用になかなか繋がらないという課題も抱えていました。
転機となったのは、求人媒体を変えることでも、広告費を増やすことでもありませんでした。「自社のいいところは何か」を徹底的に言語化し、求職者に伝わる原稿・採用サイト・インスタグラムへと落とし込んだことでした。具体的には、社長の熱意・高い技術力・大手企業との取引実績という3つの強みを軸に、ターゲットとなる求職者が魅力を感じる表現に作り直しました。
その結果、年間200万円の投資で4名を採用、採用単価100万円以下を実現。さらに同業他社のベテラン社員が自ら応募してくるという成果にも繋がりました。
「自分たちではうまく表現しきれていなかった会社のいいところを、きちんと言葉にしてもらえた」——これが米澤様からいただいた言葉です。「うちには特別な強みなんてない」と感じている企業様こそ、一度立ち止まってターゲットの目線で自社を見直してほしいと思います。
求人原稿を作成する前に、まずこのターゲットを設計し、「その人が自社の求人を見てクリックしたくなるか」「原稿を読んで働きたいと思ってもらえるか」を意識して設計してみてください。
求職者の気持ち(応募の動機や躓き)を理解する方法

ターゲットが決まったら、次はそのターゲットの気持ちを深く理解することが大切です。
結論から申し上げると、求職者の気持ちを理解する方法は大きく2つあります。
1つ目は、求人原稿を書く人がそのターゲットになりきること。
2つ目は、ターゲットに近しい人材に直接聞くこと。社員数が多い企業はアンケートを実施することもおすすめします。
この2つを両方実施することで、応募の動機や躓きを知ることができます。応募が獲得できる求人原稿は、まず応募の不安や躓きを解消した上で、自社で働くことへの期待を抱かせる作りになっています。
ただ、「なりきる」「近しい人に聞く」といっても、何を考え・何を聞けばいいのかが曖昧だと、なかなか原稿に活かせません。以下に、具体的に掘り下げるべき問いをリストアップしました。
なりきる際に自問すべき問いリスト
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なぜ今の仕事を辞めたいのか?(不満・不安・物足りなさ)
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転職先に何を一番求めているか?(給与・安定・やりがい・人間関係・働き方)
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製造業・工場の仕事にどんなイメージを持っているか?(ネガティブなものも含めて)
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求人票のどこを最初に見るか?(給与・勤務時間・職種名・会社名)
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応募をためらうとしたら、何が不安か?(未経験でできるか・人間関係・体力的にきつくないか)
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入社後、どんな状態になっていたら「転職して良かった」と思えるか?
近しい人に聞く際の質問リスト
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今の職場のどこに不満を感じているか?
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転職を考え始めたきっかけは何だったか?
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求人を探すとき、どのサイト・媒体を使っているか?
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求人票を見て「応募しよう」と思うのはどんな内容のときか?
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逆に「やめておこう」と思うのはどんな記載があるときか?
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製造業の仕事に対して、正直どんなイメージを持っているか?
これらの問いを通じて見えてくるのが、求職者の「応募の動機」と「躓きポイント」です。
特に、異業種から製造職への転職を検討している未経験者については、私たちの経験から「製造職を選ぶ理由」に共通したパターンがあります。
未経験者が製造職を選ぶ理由トップ3
| 理由 | 原稿に反映させる視点 |
|---|---|
| ① 未経験でも働けそう | 「未経験歓迎」「入社後〇ヶ月は先輩がマンツーマンでサポート」など、ハードルの低さと研修体制を具体的に書く |
| ② 仕事を覚えやすそう | 「まずは1つの工程から担当」「マニュアルあり」など、業務の習得しやすさを伝える |
| ③ 人と直接接しなくていい | 「チームで黙々と作業できる環境」「お客様対応なし」など、内向きな方でも安心できることを伝える |
未経験者はネガティブなイメージを持ちながらも、「自分でもできるかもしれない」という期待を同時に抱いています。
その背中を押すための言葉を、原稿の中に意識的に盛り込んでください。
応募者にとって「明確」で「確信=理解」できる原稿であるほど、応募率は上がります。ぜひ、求職者の気持ちを受け取り、不安や躓きを解消することを意識して原稿を作成してみてください。
求職者の共感を得るために、求人原稿に入れるべき5つのポイント
ここからがいよいよ本題です。先ほどお伝えした「採用がうまくいかない3つのパターン」のうち、「条件面の打ち出し方」と「仕事内容の伝え方」の解決策をここで具体的にお伝えします。
求人原稿に必ず盛り込むべき項目は以下の5つです。
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どんな会社なのか?
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どんな環境なのか?
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何をするのか?(仕事内容)
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誰と働くのか?
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どこを目指せるのか?
ポイントは、募集要項のページにこの5項目がすべて記載されていることです。採用サイトのトップページや業務紹介ページには書いてあっても、募集要項には書いていないケースが非常に多く見られます。求職者は採用サイトのすべてのページを読むわけではありません。募
集要項だけを見て応募を判断する方も多いため、この1ページで完結できる構成にしてください。
それでは1つずつ解説します。
① どんな会社なのか?
製造業の多くの企業様において、「求職者は自社のことを知らない」が前提です。業界未経験の方はもちろん、同業であっても社名を知らないケースは多くあります。
まず「どんな事業を展開しているか」「会社の規模」「どんな強みを持っているか」を、誰が見ても理解できる言葉で記載しましょう。製造業は機械の名称や加工方法など専門用語が多くなりがちですが、なるべく平易な言葉に置き換えることが大切です。
ここで特に意識してほしいのが、給与・待遇といった条件面だけでなく、社風や社長の想いで差別化することです。条件面は競合他社と横並びになりやすく、数字だけの勝負になると中小企業は不利になりがちです。しかし、「なぜこの会社で働くのか」という理由は、数字では表せない部分にこそあります。
その好例が、弊社支援先のキャッチコピーです。

「ノーベル物理学賞をとった研究室の空気を作っています!」
一見すると製造業の求人には見えないほど個性的なキャッチコピーですが、これが大きな効果を発揮しました。自社が手がける仕事の社会的な意義と誇りを、求職者が直感的に理解できる言葉で表現しています。
さらに「未経験入社80%!」という数字を組み合わせることで、「すごい仕事なのに、自分でも入れるかもしれない」という期待感を同時に生み出しています。
このように、給与・待遇だけでなく、社長の想いや仕事の誇りを言葉にすることが、他社との本質的な差別化につながります。「うちには特別なことは何もない」とおっしゃる企業様ほど、掘り下げると求職者が強く魅力を感じるポイントが必ず隠れています。
求職者が思わず見たくなる採用ページの作り方については、以下のコラムも参考にしてみてください。
② どんな環境なのか?
職場環境は求職者にとって非常に重要な判断材料です。製造業に対しては、残念ながら今もこのようなネガティブイメージを持っている方が少なくありません。
| ネガティブイメージ | 払拭するための原稿表現の例 |
|---|---|
| 勤務時間が長そう・残業が多そう | 「繁忙期(〇〜〇月)でも残業は月平均〇時間、閑散期はほぼ定時退社」と実数で記載 |
| 給与が低そう | 「入社1年目の平均年収〇〇万円」「残業代・各種手当を含めた実態年収を記載」 |
| 体がきつそう・危険そう | 「重量物の持ち運びなし」「エアコン完備のクリーンルーム」「自動化設備導入済み」など具体的に |
| 雇用が不安定そう | 「創業〇年・主要取引先に大手〇〇社」「正社員登用実績〇名」など安定感を数字で示す |
特に残業時間は「月平均〇時間(繁忙期〇時間・閑散期〇時間)」と繁忙期・閑散期を分けて実数で記載することを強くおすすめします。
「残業少なめ」という曖昧な表現は求職者に信用されません。正直な数字を出す方が、かえって応募率が上がるケースが多いです。
また「夜勤なし」「工場内はきれいに整備されている」といった、製造業のイメージの逆を伝えられる情報は積極的に前面に出してください。当たり前だと思っていることが、求職者にとっては大きな安心材料になります。
なお、これは先ほど挙げた「採用がうまくいかないパターン①:条件面の競合比較ができていない」への直接の回答でもあります。自社の条件を競合と比較した上で、強みは前面に・不利な点は別の訴求でカバーするという発想で原稿を組み立ててください。
③ 何をするのか?(仕事内容)
「仕事内容がイメージできない」は、製造業の求人原稿でもっとも多い課題のひとつです。
先ほど挙げた「採用がうまくいかないパターン②:原稿の仕事内容がイメージしにくい」への直接の解決策がここです。
まず職種タイトルから見直しましょう。「マシニングセンター機械オペレータ」「プレス加工作業員」といった専門用語だけのタイトルは、未経験者がクリックすることさえありません。以下のように、一般的な言葉を組み合わせて表現するだけで反応率が大きく変わります。
| 専門用語のみのタイトル(NG) | 一般用語を加えたタイトル(OK) |
|---|---|
| マシニングセンター機械オペレータ | 金属部品の加工スタッフ(機械操作・未経験歓迎) |
| プレス加工作業員 | 自動車部品のプレス加工スタッフ(ボタン操作中心) |
| 溶接工 | 金属を溶接でつなぐ製造スタッフ(資格取得支援あり) |
仕事内容の本文では、以下の3点を盛り込むと「働くイメージ」が格段に伝わりやすくなります。
1日の仕事の流れ(例)
8:00 出社・朝礼 → 8:15 機械のセッティング → 9:00 部品加工スタート → 12:00 昼休憩 → 13:00 午後の加工・品質チェック → 17:00 清掃・退社
製造数量・作業の具体性(例)
「1日に加工する部品は平均〇〇個。1個あたりの加工時間は約〇分で、機械が自動で動くため、あなたの仕事はセットと確認が中心です。」
入社後の成長イメージ(例)
「入社後1ヶ月:先輩と一緒に基本操作を習得 → 3ヶ月:1人で担当工程をこなせるように → 6ヶ月:品質チェックまで任せてもらえます」
「この会社に入ったら、自分はどんな毎日を送るのか」が具体的に見えるほど、応募への不安は小さくなります。
④ 誰と働くのか?
求職者は仕事内容だけでなく、「どんな人たちと働くのか」を非常に気にしています。特に転職経験のある方は、前職での人間関係に悩んだ経験を持つケースも多く、職場の雰囲気や人の情報は応募判断に大きく影響します。
以下のような情報を具体的に盛り込みましょう。
社員構成の例
「現在のスタッフは20代〜50代の〇名。製造業経験者が6割、残り4割は飲食・運送・サービス業などからの転職者です。未経験からスタートした社員が多いため、わからないことは気軽に聞ける雰囲気があります。」
転職元業界の開示
異業種からの転職者が多い場合は積極的に開示してください。「元トラックドライバー」「元飲食スタッフ」といった情報は、同じ境遇の求職者に強く刺さります。
職場の雰囲気
「お昼は社員同士でよく話しています。でも仕事中は黙々と集中できる環境。オン・オフがはっきりしているのが、うちのカラーです。」
抽象的な「アットホームな職場」という表現は避け、具体的なエピソードや数字で伝えることが信頼感につながります。
⑤ どこを目指せるのか?
特に20〜30代の若手求職者は、「この会社に入ったら、将来どうなれるのか」というキャリアパスを強く意識しています。「給与が今より少し上がる」だけでは、長期的に働く動機にはなりません。
キャリアパスと収入増加をセットで示すことが効果的です。
キャリアパスの例
「入社 → 6ヶ月で担当工程を独り立ち → 1年でサブリーダー候補 → 3年でリーダーへ。リーダー昇格時の給与アップは平均〇万円。」
スキルアップ・資格取得の例
「フォークリフト・玉掛け・溶接など、必要な資格は会社が費用を全額負担。取得後は資格手当〇〇〇円/月が支給されます。」
多能工化による収入増加の例
「複数の工程を担当できる多能工になると、手当が加算されます。現在、多能工手当の平均支給額は月〇〇〇〇円です。」
「頑張れば収入が上がる」という道筋が具体的に見えることで、求職者は長く働くイメージを持てるようになります。
曖昧な「昇給あり」という一言ではなく、ステップと金額をセットで示してください。
応募要件と媒体選定:絞り込みすぎると逆効果
先ほどお伝えした「採用がうまくいかないパターン③:ターゲットに合っていない媒体を使っている」について、この章で解説します。
ただ、媒体選定と同じくらい見直してほしいのが応募要件の設定です。どれだけ適切な媒体を選んでも、応募要件が絞り込みすぎていると、本来ターゲットとなり得る求職者が応募をためらって離れてしまいます。この2つをセットで見直すことが、採用改善の近道です。
応募要件は「絞り込みすぎ」に注意
求人原稿を作る際、つい「こんな人に来てほしい」という理想を応募要件に詰め込みすぎてしまうケースがあります。
たとえば、こんな応募要件を見かけることがあります。
「普通自動車免許必須・フォークリフト免許必須・溶接経験3年以上・機械加工の実務経験者・CAD操作可能な方・マネジメント経験者優遇」
これだけの条件を並べると、該当する求職者の母数が極端に少なくなるだけでなく、「自分には無理かも」と感じた本来ターゲットとなり得る優良候補者まで応募をためらわせてしまいます。
私たちがおすすめしているのは、応募要件を「必須条件」と「歓迎条件」に明確に分けることです。
| 区分 | 考え方 | 例 |
|---|---|---|
| 必須条件 | 本当にこれがないと業務にならないものだけ | 普通自動車免許(AT限定可) |
| 歓迎条件 | あれば嬉しいが、なくても入社後に習得できるもの | フォークリフト免許・溶接経験・機械加工経験 |
「歓迎条件」として書くことで、未経験者や異業種からの転職者が「自分でも応募していいんだ」と感じ、応募のハードルが大きく下がります。
実際に私たちの支援先でも、必須条件を絞り込んだだけで応募数が増えたケースは珍しくありません。
もちろん、採用したい人物像がある程度決まっている場合は条件を明示することも大切です。ただ、「入社後に育てられるかどうか」という視点を持つと、必須条件として設定すべき項目は意外と少ないことに気づくはずです。
ターゲットに合った媒体を選ぶ
同じ原稿でも、媒体が変わるだけで集まる求職者の属性や応募数は大きく変わります。「とりあえずIndeedに出しておけばいい」という考え方は、採用コストを無駄にする原因になりかねません。ターゲット像と媒体の特性を照らし合わせて選ぶことが大切です。
なお、IndeedはタイトルKWの一致度・原稿の更新頻度・応募率などがアルゴリズムの評価に影響するとされています。求人ボックスも同様に、タイトルの明確さと情報の充実度が表示順位に影響します。どの媒体でも「タイトルをわかりやすく・情報を具体的に」という原稿の基本が、アルゴリズム評価にも直結していることを覚えておいてください。
| ターゲット像 | 適した媒体 | 理由 |
|---|---|---|
| 幅広い年齢層・転職経験者 | Indeed | 国内最大級の求人検索エンジン。幅広い年齢層が利用しており、スマホからの応募も多い。タイトルと冒頭文がわかりやすい言葉で書かれているかが応募率に直結する |
| 条件重視・じっくり比較したい層 | 求人ボックス | 条件での絞り込み検索を使う求職者層が厚い。給与・勤務時間・休日などの条件面を競合と比較されやすいため、環境面の訴求が鍵になる |
| 20代若手・未経験者 | SNS(Instagram・TikTok) | 若年層へのリーチに強い。ただし運用の仕方を誤ると効果が出にくく、継続的な投稿と広告運用のノウハウが必要なため、やみくもに始めるのは注意が必要 |
どれか1つに絞るのではなく、ターゲット像に合わせて複数媒体を組み合わせながら、反応を見て予算配分を調整していくことが採用コスト最適化の基本です。
特にSNS採用は、正しく活用すれば年間400件以上の応募につながった事例もある一方で、投稿方法や広告運用を誤ると費用対効果が出にくい媒体でもあります。取り組む前にぜひ以下のコラムを参考にしてみてください。
採用した後に辞めさせないための原稿の書き方

求人原稿の目的は「応募を獲得すること」だと思われがちですが、本当に重要なのは「採用した人材に長く活躍してもらうこと」です。
どれだけ応募数を増やしても、入社後すぐに辞めてしまうようでは採用コストが無駄になるばかりか、現場への負担も大きくなります。
実は、早期離職の多くは「思っていたのと違った」というミスマッチが原因です。そしてこのミスマッチは、求人原稿の書き方次第で大きく減らすことができます。
製造業で離職につながりやすい「思っていたのと違う」の正体
私たちが支援先の企業様から伺う早期離職の理由で多いのは、以下のようなものです。
| 離職理由 | 原稿での対策 |
|---|---|
| 残業が多くて聞いていた話と違う | 繁忙期・閑散期の残業時間を実数で記載する |
| 仕事が単調すぎてやりがいを感じられない | 多能工化・スキルアップの機会があることを原稿に明記する |
| 職場の人間関係が想像と違った | 社員構成・職場の雰囲気を具体的に伝える |
| キャリアアップできる環境ではなかった | キャリアパスと収入増加の道筋を明示する |
| 体力的にきつすぎた | 作業環境・重労働の有無を具体的に伝える |
「採用後に辞めた理由」の多くは、実は原稿の段階で正直に伝えきれていなかった情報です。
「正直に伝える」ことが定着率を上げる
ここで大切なのは、自社の課題や厳しい部分も、隠さず正直に伝えることです。
「残業が多い時期がある」「最初は単純作業が続く」「体を動かす仕事なので慣れるまでは疲れる」——こういった情報を原稿に書くことをためらう企業様は多いです。しかし、入社前に知っていれば覚悟して入れる情報を隠すことこそが、早期離職の温床になります。
逆に言えば、厳しい部分を正直に伝えた上でそれでも応募してきた求職者は、その環境を理解した上で入社を決めた人材です。定着率が高くなるのは当然です。
もちろん、厳しい部分を伝えるだけでは応募が減ってしまいます。ネガティブな情報を伝える際は、必ずその先にあるポジティブな情報とセットで書くことが鉄則です。
セットで伝える例
「最初の3ヶ月は1つの工程を繰り返し担当していただきます。慣れてきたら複数工程にチャレンジでき、半年後には担当できる作業の幅が大きく広がります。」
「繁忙期(1〜3月)は残業が月20時間ほど発生します。その分、閑散期はほぼ定時退社。年間を通じた平均残業時間は月8時間です。」
成長機会の訴求が「辞めない人材」を引き寄せる
早期離職を防ぐためにもう1つ重要なのが、入社後の成長機会を原稿でしっかり伝えることです。
特に製造業では、以下の3つの成長機会が求職者の定着意欲に直結します。
① 資格取得支援
フォークリフト・玉掛け・溶接など、費用会社負担で資格が取れることは、「この会社にいれば自分が成長できる」という安心感につながります。取得できる資格の種類と、取得後の手当額を具体的に記載してください。
② 多能工化によるスキルアップ
複数の工程を担当できるようになることで収入が上がる仕組みがある場合は、必ず原稿に盛り込んでください。「頑張るほど収入が上がる」という仕組みの存在が、長期就業の動機になります。
③ キャリアパスの明示
「この会社で頑張り続けるとどうなるのか」が見えない職場は、将来に不安を感じた若手から離れていきます。入社後のステップと昇給の目安を、できる限り具体的な数字とともに伝えてください。
応募を集める原稿と、定着する人材を引き寄せる原稿は、実は同じものです。
求職者に正直に・具体的に・誠実に伝える原稿こそが、長く活躍してくれる人材との出会いを生み出します。
まとめ
製造業の採用難は、今後もしばらく続くことが予想されます。しかし、採用がうまくいかない原因の多くは「市場の問題」ではなく「原稿の問題」です。この記事でお伝えしてきたことを、最後に5つに整理します。
① 採用がうまくいかない原因をまず特定する
「条件面の競合比較ができていない」「仕事内容がイメージしにくい」「媒体選定がターゲットに合っていない」——この3つのパターンのどれに当てはまるかを把握することが、原稿改善の出発点です。
② ターゲット設計なしに原稿を書かない
活躍している社員の共通項からターゲットを設定し、「その人が魅力を感じる情報」を原稿に盛り込む。経験者向けと未経験者向けでは、書き方がまったく異なることを忘れないでください。
③ 5つのポイントをすべて募集要項に書く
「どんな会社か・どんな環境か・何をするか・誰と働くか・どこを目指せるか」——この5項目が募集要項の1ページで完結していることが、応募率を高める基本です。なお、採用サイトや求人ページの作り方全般についてはこちらのコラムも参考にしてみてください。
④ 応募要件は絞り込みすぎない・媒体はターゲットに合わせて選ぶ
必須条件と歓迎条件を分けるだけで、応募のハードルは大きく下がります。また媒体はIndeed・求人ボックス・SNSそれぞれの特性を理解した上で、ターゲット像に合わせて選んでください。
⑤ 正直に・具体的に伝えることが定着率を上げる
応募を集めることと、長く働いてもらうことは矛盾しません。厳しい部分もポジティブな情報とセットで伝えることで、ミスマッチのない採用が実現します。
これらを自社で実践するのが難しいと感じる場合は、ぜひ一度私たちにご相談ください。スリーカウントはIndeed・求人ボックスの公式代理店として、求人原稿の作成から媒体運用まで一貫してサポートできる体制を整えています。浜松を拠点に15年以上、製造業をはじめ多くの企業様の採用課題を解決してきた私たちが、毎月3社様限定の30分無料コンサルティングで皆様の原稿の課題を一緒に整理します。まずはお気軽にお声がけください。

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