求人募集にはいくつかの手法がありますが、リスティング広告を活用した採用活動は、多くのユーザーが目にしやすいことからさまざまな企業が取り入れています。
ただし、すべてのケースでリスティング広告が適しているとは限りません。リスティング広告の配信を考えているのなら、期待できる効果や特徴、自社との相性も確認しておきましょう。
この記事では、リスティング広告を用いた採用活動のメリットやリスティング広告ならではの強みを解説します。
【この記事で分かること】
・求人広告の手法としてリスティング広告の効果
・採用活動においてリスティング広告を活用するメリット
・リスティング広告での採用効果を高めるポイント
求人募集はリスティング広告の活用も効果的
求人募集をするならジョブリスティングの活用が効果的です。そのほかの求人広告媒体との違いについても紹介します。
求人のリスティング広告「ジョブリスティング」とは
ジョブリスティングとは、リスティング広告の遷移先として自社サイトの求人ページを指定し、広告を配信する方法です。採用リスティングと呼ばれることもあります。
求人媒体を経由せずに直接求職者にアプローチできるため、人材確保に効果的な手法となります。
他の求人広告媒体とリスティング広告の違い
リスティング広告を活用した求人募集と他の求人広告媒体には、大きく分けて以下の3つの違いがあります。
- 応募までのステップ
- 掲載費用
- 他社との比較機会
応募までのステップ
他の求人媒体を利用する場合、求職者が応募するまでには複数のステップが必要です。
- 検索エンジンを使って検索する
- 求人媒体を見つけて登録する
- 求人媒体内で仕事を探す
- 仕事内容や待遇、などを複数社で比較する
- 自社の求人情報を見てもらう
- 応募する
一方、リスティング広告を活用すれば、求人媒体を経由せずに自社サイトへ直接誘導できるため、応募までのステップを大幅に減らせます。
- 検索エンジンで探したい仕事のキーワードで検索する
- 検索結果に自社の広告が表示される
- 広告をクリックして自社の採用サイトを見てもらう
- 応募する
このように、リスティング広告を活用することで、応募に至るまでのハードルが低くなるため、求職者と企業の双方にメリットがあります。
掲載費用
基本的に求人情報誌や求人サイトへの掲載には掲載料金が発生します。掲載することに費用がかかるため、誰にも見られていない状態でも支払いが必要です。
一方、リスティング広告はクリック課金制を採用しているため、広告が表示されただけでは費用が発生しません。ユーザーが広告をクリックした際に初めて課金されます。
また、無駄な出費を抑えられるだけでなく、掲載期間の調整や一時停止といった対応も柔軟に行えることも特徴です。
他社との比較機会
求人媒体には多くの企業の求人情報が掲載されているため、他社と比較される機会が多くなります。特に同じ職種や条件の場合、求人媒体側のフォーマットやルールに従って情報を掲載する必要があるため、他社との差別化が難しく自社の魅力を伝えにくいことがあります。
リスティング広告を利用すれば、検索したユーザーに自社の広告を表示し、採用ページにも直接誘導可能です。他社との比較機会を減らし、求職者に直接アプローチできます。
さらに、自社サイトを活用することで、自社のメッセージを自由に伝えられる点もメリットです。
リスティング広告で採用活動を行うメリットとは?
採用活動にリスティング広告を活用するメリットは下記のとおりです。
- 求めるターゲット層へのアプローチができる
- PDCAをまわしやすい
- 求人広告費用を柔軟に調整できる
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう
求めるターゲット層へのアプローチができる
特定のキーワードを設定することで、自社の求める人材に効果的にアプローチできます。例えば、「Webマーケティング会社 静岡」といった業界名や地名、「フルリモート 求人 静岡」といった希望条件を含んだキーワードも効果的です。
ほかにも地域や年齢、配信する時間帯なども設定可能なため、ターゲット層を絞り込んでアプローチしたい場合も効果的です。適切に設定すれば、応募につながる可能性の高い熱量のある求職者にもリーチできます。
PDCAをまわしやすい
リスティング広告ならリアルタイムで効果を確認しながら改善を重ねられます。広告を配信した直後から表示回数やクリック数を正確に把握でき、そのデータをもとに訴求内容や予算配分の調整も可能です。
さらに、広告表示数やクリック数だけでなく、キーワード単位でのパフォーマンスも確認できます。どの広告が応募につながったのかを正確に分析できれば、次回以降の改善策にも役立ちます。
また、リンク先を自社サイトに設定できるため、広告とサイトのどちらに問題があるのか切り分けて分析しやすいこともメリットです。
求人広告費用を柔軟に調整できる
リスティング広告は最低予算が設定されていないため、低予算でも広告配信をスタートできます。応募をコンバージョンとして計測することで、予算に対する応募数の予測が立てやすいのも特徴です。
そのため、小額から始めて状況に応じて予算を増やすといった、計画的な運用にも最適です。掲載期間に制限もないため、配信中でもすぐに切り替えられます。
採用リスティング広告の費用相場
採用リスティング広告の費用相場は、5~30万円程度が目安です。特に中小企業では、採用にかけられる予算が限られているため、小額から始めて成果に応じて予算を増やすケースが多く見られます。一方、大企業では数百万円規模で運用していることもあります。
リスティング広告はクリック課金制のため、クリック単価や広告の種類によって費用が変動しやすいのが特徴です。
また、広告代理店に運用を依頼する場合は、広告費とは別に運用手数料が発生します。運用手数料の相場は広告費の20%程度が目安です。
リスティング広告での採用活動がおすすめなケース
リスティング広告は多くの企業で活用されていますが、以下のようなケースに適しています。
- 求人広告にかけられる予算が少ないとき
- 自社の採用サイト(ページ)があるとき
- 現在の採用活動に限界を感じているとき
- すぐに求人募集をしたいとき
どのような状況でリスティング広告が効果的なのか見ていきましょう。
求人広告にかけられる予算が少ないとき
リスティング広告は、限られた予算でも柔軟に採用活動を展開しやすいのが特徴です。月1万円程度の少額から始められるため、初期投資を抑えつつ求職者にアプローチできます。
また、スモールスタートで効果を確認しながら、求人広告の予算を徐々に調整できます。1日の予算上限も設定できるため、コスト管理がしやすい点もメリットです。さらに、広告が表示されるだけでは費用が発生しないため、無駄な支出も抑えられます。
自社の採用サイト(ページ)があるとき
リスティング広告の活用には、広告の遷移先となるページの設定が必要です。自社に採用に特化したサイトやランディングページ(LP)があるなら、リスティング広告で求職者を誘導することで、他社の求人広告媒体よりも迷わずに応募しやすい環境を整えられます。
ただし、複雑なページ構造や導線がわかりにくい場合は、応募率が低下するリスクがあるため、必要に応じてページの調整が必要です。
さらに、コーポレートサイトやSNSなど、さまざまな流入経路と連携させることで、より効果的な採用活動につながります。
現在の採用活動に限界を感じているとき
現在の採用施策で応募が集まらない、採用コストが高い、適切な人材に届いていないといった課題がある場合もリスティング広告の活用が効果的です。リスティング広告は、求職者が特定のキーワードで検索するタイミングを狙ってアプローチできるため、今すぐ行動を起こしたい人材に直接リーチできます。
また、具体的なニーズに合ったキーワードで広告を表示することで、効率的に応募を促進できます。従来の施策で成果が出にくい場合は、リスティング広告を取り入れて新たな可能性を探る方法がおすすめです。
すぐに求人募集をしたいとき
急な人員不足で早急に募集を開始したい場合もリスティング広告が便利です。採用ページが既にある場合は、広告の設定や入稿が完了次第、審査を経て数日以内に配信を開始できます。そのため、求人情報誌や求人サイトと比べて広告配信までがスピーディーです。
さらに、掲載期間に制約がないため、短期的な採用ニーズや繁忙期の増員募集にも柔軟に活用できます。必要なタイミングで即座に人材募集を始められるため、迅速な採用活動を求める企業にも最適です。
求人のリスティング広告の始め方
リスティング広告を始めるには、主にGoogle広告やYahoo広告などの媒体を活用します。媒体ごとに細かな設定内容は異なりますが、大まかな流れは以下の通りです。
- アカウントの開設(Google広告/Yahoo広告など)
- 予算や入札単価など配信条件の設定
- キーワードや広告文の設定
- 応募フォームなどのコンバージョン計測を設定
- お支払いに関する対応(先に入金が必要な場合は入金)
- 審査後、求人リスティング広告の配信開始
Google広告での設定手順については、以下の記事で詳しく説明していますので、こちらも参考にしてみてください。
リスティング広告での採用効果を高めるポイント
リスティング広告を活用して採用活動を行う際、効果を最大化するためのポイントがいくつかあります。ここからは採用効果を高めるための方法を紹介します。
採用したいターゲットを定める
リスティング広告の効果を最大化するには、採用ターゲットを明確にすることが不可欠です。採用したい人材の年齢や職種、求職時のニーズや関心ごとを具体的に洗い出し、整理しましょう。
この準備を行うことで、適切なキーワードの選定や効果的な広告文を作成しやすくなります。自社にマッチした人材にリーチしやすくなるだけでなく、無駄な広告費を抑えながら成果を上げる運用にもつながります。
自社の強みを明確にして広告文に反映する
リスティング広告で成果を上げるには、自社の強みを明確にし、正確に広告文に反映させることがポイントです。広告を掲載してもクリックしてもらわなければ応募につながりません。
広告文を作成する際は、事前にターゲットとなる求職者が重視するポイントを把握し、自社がそのニーズにどう応えられるのかを整理しましょう。例えば、独自の社内文化、キャリア形成の支援、事業の特徴などを挙げることで、自社ならではの魅力を効果的に伝えられます。
また、キーワードと連動した広告文を作成することで、クリック率の向上や上位表示の可能性も高まります。これにより運用効率も向上するため、自社の強みを活かした広告文の作成を心がけてみてください。
採用ページの設計にも力を入れる
リスティング広告の成果は、遷移先の採用ページの設計によって大きく左右されます。広告側の調整に注力して多くの人をページに誘導できても、ページ内の設計次第では応募につながらない場合があります。
求職者が訪れた際に最初に目にするファーストビューでは、求人の魅力を明確に伝えることが重要です。また、応募フォームや応募ボタンは視覚的に分かりやすい位置に配置し、求職者が迷わずアクセスできる設計を心がけましょう。
フォームの入力項目については、正社員募集であれば詳細な項目を設けても離脱しにくいですが、アルバイトやパートの募集であれば、ある程度簡略化すると離脱防止に効果的です。
採用効果を最大化できるように求職者のニーズに応じた魅力的なコンテンツとスムーズな応募体験の提供を心がけましょう。
継続しながら運用改善していく
リスティング広告は、1ヶ月だけの短期間で終わらせるのではなく、継続的な運用が大切です。例えばGoogle広告ではAIによる機械学習が活用されており、一定期間運用を続けることでデータが蓄積されます。 データの蓄積が進めば、精度の高いターゲティングや自動最適化が可能になり、自社と相性の良いユーザーに絞った広告配信や最適な入札単価の設定にもつながります。
広告配信をする際は、短期的な結果に焦らず、長期的な視点でデータを分析しながら運用しましょう。
広告運用の専門家に依頼する
リスティング広告の運用には専門知識と経験が求められるため、社内に経験者がいない場合や期待通りの結果が得られない場合は、運用代理店の利用がおすすめです。代理店に依頼すれば、最新の知識とノウハウを活用した広告運用のサポートが受けられます。
代理店の中には採用ページの改善提案や制作会社の紹介まで取り扱っている企業もあります。依頼に費用は発生しますが、広告運用の工数を省け、代理店の改善事例も自社に活用可能です。
初めてのリスティング広告を運用するなら、代理店への依頼も検討してみてください。
採用活動でお悩みならスリーカウントへ
リスティング広告は求人媒体を経由せず、広告から直接自社の採用ページに誘導できる点が大きな強みです。これにより、他社との比較機会を減らし、求職者が応募に至るまでのステップを短縮できます。
ただし、リスティング広告がすべてのケースで適しているわけではありません。また、採用効果を高めるためには広告運用だけでなく、遷移先の採用ページの設計にもこだわる必要があります。
自社の広告運用に課題を感じているなら、広告運用の専門家に依頼することで、採用ページの改善提案を受けられます。特に初めての運用や効果を最大化したい場合は、専門家への相談も視野に入れてみてください。
求人募集のリスティング広告に関するお悩みは、ぜひスリーカウントにご相談ください。豊富な実績をもとに、最適なご提案をさせていただきます。