
「介護の求人を出しているのに、応募が集まらない」
「介護施設の求人を出し続けているのに、応募がこない月が続いている」
「媒体を変えるべきか、採用サイトを作るべきか、給料を上げるべきか、どこから手を付ければいいのか分からない」
介護事業者様の中には、こうしたお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
介護の人手不足は深刻で、求人を出す事業者の数に対して、仕事を探す人はまったく足りていません。ただ、応募が集まらない理由は人手不足だけではありません。求人媒体の一覧画面でほかの施設の求人に埋もれていたり、会社名で調べられたときの口コミで離れられていたり、応募のあとの連絡の間に他の施設に決まっていたりと、求職者が応募をやめる場面はいくつもあります。
実際のところ、求職者が「どの段階で応募をやめているのか」を確かめれば、手を付ける順番ははっきりします。この記事では、私たちが支援した介護事業者様の事例もまじえながら、応募が集まらない原因の見つけ方と、段階ごとの打ち手をお伝えします。
この記事は本気の改善を目指す方向けです
この記事を書いているスリーカウントについて
私たちスリーカウント株式会社は、WEBマーケティングを専門に、これまで全国で700社以上の集客・採用支援に携わってきました。
介護事業者様の採用も支援してきましたが、その中で強く感じてきたのは、介護の採用は広告を出すことだけでは解決しないということです。採用で成果を出すためには、媒体の知識だけでなく、採用サイトや職場そのものまで含めて、求職者から自社がどう見えているかをつかむ視点が欠かせません。私たちが特に大切にしているのは、次の3点です。
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求人媒体の仕組みを理解した上で、一覧画面で選ばれる原稿を作ること
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口コミや評価を見て見ぬふりせず、職場の改善と連動させること
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広告だけで完結させず、採用サイトまで一体で考えること
こうした取り組みを、保育・介護事業の企業様と一緒に進めた結果、月の応募数が大きく伸びた事例もあります。詳しくは記事の後半でご紹介します。
本記事では、そうした現場での経験をもとに、「どうすれば介護の求人に応募が集まる状態をつくれるのか」という視点でお伝えしていきます。まずは、求職者がどの段階で応募をやめているのか、から確認していきましょう。
介護の求人に応募がこない原因は、どの段階で離れているかで分かります

介護の求人が集まりにくい背景には、業界全体の人手不足があります。2026年8月の有効求人倍率(実数)は、職業全体で1.06倍なのに対し、介護サービス職業従事者では3.89倍でした。ハローワークでは、仕事を探す1人に対して4つ近い求人がある計算です(出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)について」。常用・パートを含む)。さらに国の推計では、介護職員は2026年度に約240万人が必要とされ、2022年度の約215万人から約25万人増やさなければならない見通しです(出典:厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」)。
ただ、同じ環境の中でも、応募を集めている事業者は実際にいます。業界環境が同じなら、差がつくのは自社の打ち手です。そこでまず、求職者が求人を見つけてから応募し、入職するまでの道のりを、次の5つの段階に沿って自社の数字と照らし合わせてみてください。応募が集まらない会社は、このどこかで求職者を逃しています。
| 段階 | 起きていること | 確かめる数字・場所 | 解説している章 |
|---|---|---|---|
| ①見つけてもらえない | 介護の仕事を探す人が使う媒体に、求人が出ていない/表示されていない | 求人媒体の表示回数 | 段階①② |
| ②一覧画面で選ばれない | 表示されても、ほかの施設の求人に埋もれてクリックされない | クリック数・クリック率 | 段階①② |
| ③口コミで離れる | 会社名で調べたときの、Googleマップや Indeed の口コミを見て応募をやめる | Googleマップと Indeed の企業ページの評価・内容 | 段階③ |
| ④求人の詳細・採用サイトで不安が消えない | 求人を開いても、仕事や職場の様子が分からず応募しない | 応募率(応募数÷クリック数) | 段階④ |
| ⑤応募後・内定後に離れる | 連絡や日程調整を待つ間に、ほかの施設に決まる | 応募から面接・入職に進んだ人数 | 段階⑤ |
Indeed の有料掲載(スポンサー求人)なら、管理画面で表示回数・クリック数・応募開始数(求人をクリックしたあとに応募ボタンが押された数)を確認できます。表示回数が少なければ①、表示はあるのにクリックが少なければ②、クリックはあるのに応募が少なければ③④を疑う、という順に調べていくと、どこから手を付けるべきかが数字で決まります。
求職者が介護の仕事に抱く3つの不安
求職者は、個別の会社を比べる前に、まず「介護の仕事」そのものに対するイメージを持っています。会社のことは何も知らないので、最初はこの業界のイメージで判断されると考えてください。介護の求職者が応募前に抱きやすい不安は、だいたい次の3つに集約されます。
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給料:薄給なのではないか
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施設:古くて、清潔感がないのではないか
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人間関係:閉鎖的で、合わなかったら逃げ場がないのではないか
給料については、介護職員の給与は上がってきています。処遇改善加算を取っている事業所で、両年度とも在籍している月給・常勤の介護職員を比べると、平均給与額は2023年度から2024年度の1年で13,960円(4.3%)上がりました(出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果のポイント」)。それでも、イメージは簡単には更新されません。人間関係については、対人の仕事であるうえに、施設によっては一緒に働く同僚が数人しかいないため、コミュニティが閉じやすいと私たちは考えています。介護の仕事をしたことがある人ほど、この点を気にしています。
この3つに加えて、仕事の中身への不安もあります。介護は未経験から始められる仕事が多い一方で、「夜勤はあるのか」「入浴介助ができるか」と、自分にできる仕事なのかが分からないまま判断されがちです。経験者ならおおよその仕事は想像できますが、入浴介助の有無のような施設ごとの違いまでは、求人に書かれていなければ分かりません。
この記事でお伝えする打ち手の多くは、この3つの不安を、どの段階で、どう消すかの話です。ここからは、表の段階の順に、打ち手をお伝えします。
段階①②:介護の求人媒体で見つけてもらい、一覧画面で選ばれる

応募が来ないと、多くの事業者は求人の詳細ページの文章を書き直したり、条件の書き方を工夫したりします。もちろん大事なことですが、その前に知っておいてほしいことがあります。一覧画面でクリックされていなければ、詳細ページはそもそも読まれていないということです。
求人媒体では、求職者はまず検索結果の一覧画面で求人を見比べ、気になったものだけをクリックして中身を読みます。段階①②は、この「一覧に出る」と「一覧から選ばれる」の2つです。ここで負けていると、そのあとの原稿や採用サイトをどれだけ充実させても、応募にはつながりません。
求職者は会社名ではなく「介護」で仕事を探している
前提として押さえておきたいのが、求職者の探し方です。
介護の仕事を探す人の多くは、事業者の名前を知りません。そのため、検索の起点は会社名ではなく、次のような言葉になります。
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「介護 求人」
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「〇〇市 介護 正社員」
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「訪問介護 パート」
つまり、求職者は「どの会社で働くか」より先に、「介護という仕事」から探しています。この時点で媒体の検索結果に出てこなければ、存在していないのと同じです。どれだけ理念が素晴らしくても、職場環境が良くても、一覧画面に出てこなければ比べてすらもらえません。自社の良さを伝える前に、まず見つけてもらう工夫が後回しになっていないか、一度確認してください。
まず、介護の仕事を探す人が使う媒体に出ているか
そのうえで最初に確認したいのは、求職者が実際に使っている媒体に求人を出しているかどうかです。介護の仕事を探す人は、Indeed や求人ボックスのような求人検索エンジンのほか、ジョブメドレーのような医療・介護に特化した求人サイトでも仕事を探しています。
媒体によって料金の仕組みは違い、クリックごとに費用がかかるものもあれば、採用が決まったときに費用が発生するものもあります。予算に合わせて組み合わせつつ、まずは介護の仕事を探す人の目に触れる場所に、求人が出ている状態をつくってください。
一覧画面のクリック率が、応募単価を左右する
一覧画面が大事な理由は、応募単価に直結するからです。
Indeed の場合、応募単価は「費用÷応募数」で計算されます。これを分解すると、1クリックあたりの費用(クリック単価)を、クリックした人のうち応募した人の割合(応募率)で割ったものになります。ここで一覧画面のクリック率が関わってきます。私たちの運用経験では、クリック率が上がるとクリック単価が下がる傾向があり、媒体によってはクリック率の高い求人ほど露出が増えることもあります。一覧画面でクリックされるかどうかは、応募数と応募単価の両方を動かすのです。
さらに、介護の求職者は、求人の文章を隅々まで読んで比べるより、一覧画面に並んだ情報を見て、ぱっと判断することが多いと私たちは考えています。一覧に表示されているだけでは、その会社のことは何も伝わっていません。クリックされ、読まれて初めて「こういう会社なんだ」と認識されます。
クリックされるのは、嫌なものを先に消した求人
では、どうすれば一覧画面でクリックされるのか。ポイントは、魅力を足すことより先に、冒頭の表の章でお伝えした3つの不安(給料・施設・人間関係)を一覧画面の段階で消しておくことです。求職者は良い会社を探しているというより、「嫌な職場を避けたい」という気持ちで求人を見比べています。
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給料・休日が強いなら:月給や週休の条件を、一覧に表示される求人タイトルに入れる。これは必ずやってください
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条件で勝てないなら:新築、オープンしたばかり、リニューアル直後など、施設のきれいさを打ち出す。汚いところで働きたい人はいません
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人間関係の不安には:スタッフが並んで笑顔で写っている写真を使う。写真が一覧に表示される媒体では、目に入った瞬間に職場の雰囲気が伝わります
反対に、「介護スタッフ募集」「経験者優遇」のようなタイトルでは、一覧画面でほかの施設と見分けがつきません。条件が弱い部分があるなら、弱いまま出すのではなく打ち出し方を変え、強みがあるなら遠慮せず前に出してください。
媒体を乗り換える前に、原稿が他社に負けていないか
応募が集まらないとき、Indeed からジョブメドレー、さらに別の媒体へと、掲載先を次々に変えて解決しようとするケースがあります。ですが、原稿の中身が変わらなければ、どの媒体に出しても結果は変わりません。
率直に言うと、うまくいかない事業者の多くは、原稿の時点でほかの施設に負けています。確認の方法はシンプルで、自社の求人と同じ地域・同じ職種で、求職者と同じように検索してみてください。一覧に並んだほかの施設の求人と比べて、給料・休日・写真・施設の新しさのどれかで目立っているでしょうか。ほかと似たような求人になっている時点で、選ばれる理由がありません。媒体を変えるのは、今の媒体で原稿が機能しているかを確認してからでも遅くありません。
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段階③:介護施設の名前で調べたとき、口コミで離れていないか

一覧画面でクリックされ、求人を読んで興味を持った人は、応募する前にもう一度立ち止まります。働く場所を変えるのは大きな決断なので、本当にこの施設で大丈夫かを、会社名で検索して実際の評判から確かめるのです。
ここで見られるのが口コミです。求人原稿は会社が自分で書いたものですが、口コミは働いた人や利用者が書いたもので、求職者にとっては会社の信頼性を判断する最もリアルな情報になります。口コミの状態は、応募の最後のひと押しを左右します。
Googleマップだけでなく、Indeed にも口コミがある
会社名で検索すると、多くの場合 Googleマップの情報が表示されます。そこに「給料が安すぎる」「人間関係が最悪」「特定の人の圧が強すぎて無理」といった口コミが並んでいたら、求職者は「求人に書いてあることと違う」と受け取り、応募しようとしていた気持ちが折れてしまいます。
見落とされやすいのが、Indeed にも口コミがあることです。Indeed では、求人を掲載すると企業ページが自動で作られ、そこに働いた人のクチコミが表示されます(出典:Indeed ヘルプセンター「Indeedの企業ページについて」)。求人を見た人が、そのまま Indeed の中でクチコミを読んで離れることもあるので、Googleマップとあわせて、自社の企業ページの評価と内容を一度確認してみてください。
口コミを良くしてから、露出を増やす
口コミに厳しい評価が並んでいるときは、取り組む順番が大切です。
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STEP1:Googleマップと Indeed の企業ページで、評価と口コミの内容を確かめる
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STEP2:書かれている内容のうち、会社として改善できることに取り組む
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STEP3:口コミが落ち着いてきたら、広告や掲載を増やして露出を広げる
口コミが厳しいまま露出だけを広げても、最後のところで応募をやめる人が増えるだけだからです。厳しい口コミにも返信し、会社としての受け止め方と改善の内容を伝えてください。
▶ Indeed の企業ページとクチコミの整え方は、こちらの記事の「クリックされないときの打ち手」で解説しています。 Indeed運用のコツと改善策。応募が来ない原因を段階別に診断し、打ち手をプロが徹底解説
段階④:求人の詳細と採用サイトで、不安を消す

一覧画面でクリックされ、口コミも問題がなかったとしても、求人を開いた人が仕事や職場の様子を想像できなければ、応募にはつながりません。段階④は、詳細ページと採用サイトで、残った不安を一つずつ消していく段階です。
いきなり200〜300万円をかけて立派な採用サイトを作っても、採用サイトまで来る人は思っているよりずっと少なく、私たちの感覚では、Indeed で求人が1,000回クリックされても、採用サイトまで来るのは30〜50人くらいです。だからこそ、順番は採用サイトより先に、媒体に出ている原稿です。そのうえで採用サイトは、後の章でご紹介する事例の企業様のように、媒体やSNSから来た人が「この会社は本当に大丈夫か」を確かめに来る受け皿として役割を持たせてください。
▶ 求人の詳細ページの書き方は、職種名や不安に答える例文まで、こちらで詳しくまとめています。 Indeedで応募が来ないときの求人原稿の書き方。落とし穴と改善例を徹底解説
条件・環境・人の3つで情報を並べる
採用サイトや詳細ページで伝える情報は、「条件」「環境」「人」の3つで並べると、求職者が知りたいことに迷わずたどり着けます。
条件では、給与や休日、手当を具体的な数字で示します。「当社規定による」では伝わりません。研修やサポートが充実しているなら、それも条件として採用サイトで打ち出し、できれば募集要項にも書いてください。未経験の人が多い仕事だからこそ、「どのように教えるのか」「どれくらいで独り立ちするのか」が分かると、応募のハードルが下がります。
環境は施設の中の見せ方で、人は働く人の声で伝えます。仕事内容とあわせて、このあと順にお伝えします。
施設の中を、中途半端にせず見せる
介護の採用では、「どんな場所で働くのか」が想像できないことが大きな不安になります。よくあるのが、外観の写真だけで終わってしまうケースです。求職者が知りたいのは、実際に働く空間です。フロアの様子、休憩スペース、設備の清潔感まで、中途半端にせずしっかり見せてください。写真だけでなく動画も使うと、写真では伝わらない雰囲気が伝わります。
ページの順番も見直してみてください。経営理念を長く語る前に、「どんな施設か」が一目で分かる流れにする。働く人の目線で情報を並べることが、途中で読むのをやめられないためのポイントです。
働く人の声は、施設ごとに1〜2人ずつ載せる
人間関係の不安を和らげるのに効くのが、実際に働いている人の声です。抽象的なメッセージではなく、顔写真、経歴、入社した理由、やりがいなどを載せたインタビューにすると、「本当に働いている人」が見えてきます。
施設が複数あるなら、施設ごとに1〜2人ずつ載せてください。同じ法人でも、施設によって雰囲気や仕事の中身は違います。その違いが見えることで、応募の後押しになるだけでなく、入職後のミスマッチも防げます。
仕事内容は、入浴介助の有無まで具体的に書く
介護と一口に言っても、施設ごとに仕事の中身は違います。
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入浴介助はあるのか
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夜勤は何人体制か
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訪問か、施設か
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業務を限定しているのか
入浴介助がない、あるいは業務を限定している場合、それは大きな安心材料になります。最近では、訪問介護で入浴の支援だけを担う会社のように、仕事を限定して働きやすくしている例もあります。こうした特徴があるなら、まず原稿で、次に採用サイトで、はっきり打ち出してください。求職者は「自分にできそうかどうか」で判断しています。
SNSは、安心を届ける場として使う
SNSも同じ考え方です。流行りの動画の型をまねて踊るような発信をしても、採用にはつながりません。施設の紹介、働く人の紹介、仕事のやりがいなど、求職者が知りたい情報を発信してください。
SNSまで見に来ている求職者は、その時点でかなり関心が高い人です。だからこそ、最後の不安を消して「ここなら安心」と感じてもらうことが、応募の後押しになります。
▶ インスタを求人に活かす方法は、こちらで実例とあわせて詳しく解説しています。
段階⑤:応募後・内定後に、ほかの施設へ流れていないか

ここまでの段階を見直して応募が来るようになっても、そのあとで求職者を逃していることがあります。求職者はほかの施設にも応募しているかもしれません。応募への連絡や面接の日程調整が遅れると、その間にほかの施設に決まってしまうことがあります。
対策は大がかりなものではありません。応募があったらできるだけ早く連絡し、面接の候補日をこちらから出す。内定を出したあとも連絡を切らさず、入職前に職場を見学できる機会をつくる。採用に手間と費用をかけてきた分、最後の一手間を惜しまないことが大切です。
▶ 応募への返信を24時間以内に行う理由と、面接の候補日の出し方は、こちらの記事の「応募を面接・採用につなげる」で具体的に解説しています。 Indeed運用で応募を面接・採用につなげるコツ
介護の採用成功事例。月約650件の応募が、最高で月約1,000件に

ここからは、私たちが伴走支援をした、保育・介護事業の企業様の事例をご紹介します。
この企業様は、地域のニーズに合わせて事業を広げるうえで、人材の採用が大きな課題になっていました。そこで採用を担当する部署を新たに立ち上げ、まずは採用サイトのリニューアルを検討して、複数の支援会社の提案を聞いていたそうです。私たちとの取り組みは、30分無料コンサルティングから始まりました。
ここまでお伝えした段階のうち、この事例で中心に取り組んだのは、段階③(口コミ)と段階④(採用サイト)で、求人媒体の原稿まで含めて直しました。
支援当初の課題:口コミの評価が非常に厳しかった
この企業様は、もともと応募が少なかったわけではありません。支援を始めた時点で、月に650件程度の応募がありました。その一方で、口コミの評価は、正直に言って非常に厳しい状態でした。
段階③でお伝えしたとおり、厳しい口コミが並んでいれば、原稿でどれだけ良いことを書いても、最後のところで応募をやめられてしまいます。この状態で広告費を増やして露出を広げると、悪い評判を、お金を払って広めているのと同じことになります。
口コミを受け止め、会社の問題に手を入れた
そこでこの企業様が向き合ったのは、口コミそのものでした。厳しい口コミも含めて受け止め、スタッフの方にも協力をお願いしながら、給料なのか、職場環境なのか、会社として手を入れるべきところに取り組んでいきました。人事の方々を中心に、会社を良くしようという動きが続いていたのが印象に残っています。
その結果、会社の中が少しずつ変わり、働きやすい会社になっていくのに合わせて、口コミも徐々に改善していきました。もともと良い口コミも寄せられていた会社です。厳しい声から目をそらさずに会社を変えていったことが、評価にも表れていきました。
あわせて、採用サイトを媒体やSNSから来た人の受け皿にした
あわせて取り組んだのが、自社の採用サイトから応募してもらう割合を上げることです。担当者の方は、媒体の枠には決まりごとが多く、自社の魅力を伝えきれないと考えていました。そこで採用サイトを「伝えたいことを、伝えたい分だけ載せられる場所」と位置づけ、求人媒体やSNSから来た人の受け皿にしました。
進め方は、サイトのデザインを変えることではありません。求職者からこの会社がどう見えているのか、何を心配し、何を求めているのかを明確にしたうえで、採用サイト・広告・SNS・求人媒体の原稿まで、気になる箇所を一つずつ直していきました。
支援の形は、最終的に社内で運用できるようになることを目標にした伴走です。最初の半年は2週間に1回の打ち合わせでしたが、事例の取材時点では2ヶ月に1回でも十分に回る状態になっていました。
結果:応募数と、採用サイトからの応募の割合が伸びた
| 項目 | 支援前 | 支援後 |
|---|---|---|
| 月の応募数 | 650件程度 | 平均890件、最高で約1,000件 |
| 自社の採用サイトからの応募の割合 | 10%未満 | 平均で約15%、最高で19% |
ここで押さえておきたいのは、もともと月に650件程度の応募がある会社で、この伸びが出ているという点です。また「もともと有名な会社だったからでは」と思われるかもしれませんが、支援を始めた当時は、今ほど業界内で広く知られていたわけではありません。
この企業様の代表の方は事例のインタビューで、会社の規模や施策が大きくなると「ウルトラC」みたいな解決はない、と話しています。世の中の企業が実施している当たり前の手法を、考え抜いて徹底する。私たちも、この姿勢がいちばんの近道だと考えています。
介護の採用は、経営の判断でもある

ここまで、段階ごとの打ち手と、その実例をお伝えしてきました。最後にお伝えしたいのは、介護の採用は採用担当者だけの仕事ではないということです。
応募が来ない理由を、媒体や景気のせいにするのは簡単です。ですが、給料は適正か、職場環境に改善できる部分はないか、人間関係にひずみはないか。こうした問いに向き合うことは、採用担当者だけでは決められません。現場の負担もありますし、経営としての判断が必要です。事例の企業様も、口コミに表れた会社の問題に、会社として手を入れていきました。
条件をすぐには上げられない場合もあると思います。その場合も、条件から目をそらして「やりがい」だけを打ち出すのはおすすめしません。求職者は給料を見ているので、そこを避けた時点で比べる対象から外れてしまいます。たとえば、給料はほかの施設より少し低くても、残業がほとんどなく私生活の時間を確保しやすいなら、その組み合わせで伝える。弱みから逃げずに、何と引き換えなのかを見せることで、納得して応募してもらえるようになります。
応募が増えたから良い会社になったのではありません。良い会社に近づいたから、応募が増えた。順番はこちらです。
まとめ
介護の求人に応募が集まらないとき、原因は業界の人手不足だけではありません。求職者がどの段階で応募をやめているかを確かめると、打つべき手と順番が見えてきます。
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段階①②:介護の仕事を探す人が使う媒体に出たうえで、一覧画面で給料・施設・人間関係の不安を消し、ほかの施設の求人に負けない原稿にする
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段階③:Googleマップと Indeed の口コミを確認し、改善してから露出を増やす
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段階④:採用サイトより先に原稿。そのうえで採用サイトは、条件・環境・人を具体的に見せる受け皿にする
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段階⑤:応募後すぐに連絡し、内定後もつながりを切らさない
まず確かめていただきたいのは、一覧画面で選ばれる原稿になっているかと、会社名で調べたときの口コミです。そして最終的に問われるのは、採用を経営の問題として捉えられるかどうかです。給料、環境、人間関係に正面から向き合い、改善を積み重ねた先に、応募数の変化がついてきます。
もし、「Indeed や求人媒体に出しているが応募が伸びない」「口コミの評価が気になって、思い切って露出を増やせない」「採用サイトを作るべきか迷っている」「自社の採用がどの段階で応募を逃しているのか分からない」と感じていらっしゃる場合は、一度、外部の視点で整理してみることもおすすめです。
私たちスリーカウント株式会社では、介護事業者様向けにも30分の無料WEBコンサルティングを実施しています。無理な営業は行いません。現状をヒアリングし、どの順番から着手すべきかを一緒に整理することを目的としています。
「今すぐ依頼するかは決めていない」という段階でも、もちろん問題ありません。方向性を整理するだけでも、次に打つべき一手がはっきりします。介護の採用は難しい。でも、正しい順番で取り組めば、結果は変わります。その一歩を、私たちと一緒に考えてみませんか。

この記事に「共感できた」と感じた方は
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