
アクセスは以前より増えているのに、売上が思うように上がらない。広告を止めれば数字が落ちるのは分かっているけれど、このまま出し続けるのが正解なのかも分からない。自社ECを運営していると、こういう手詰まりの感覚に行き当たることがあると思います。
その原因は、多くの場合、施策が足りないことではありません。サイトの中に残った小さな買いづらさ、モールと自社ECの数字の見方の違い、そして手をつける順番。相談をお受けしていると、だいたいこのあたりに行き当たります。
この記事では、自社ECサイト改善で「どこを、どの順番で見ればいいのか」を、実際の改善現場での経験をもとにお伝えします。読み終わったときに、明日から自社のサイトのどこを開けばいいかが分かる状態を目指しています。
この記事は本気の改善を目指す方向けです
この記事を書いているスリーカウントについて
改めて、私たちスリーカウント株式会社について少しだけお話しさせてください。
私たちは、WEBマーケティングを専門とし、静岡を中心に、これまで700社以上の集客・採用支援に携わってきました。その中で、数多くの自社ECサイトの改善・運用支援に携わってきています。支援してきたジャンルは、アパレルや食品、日用品、メーカー直販ECなどさまざまですが、共通しているのは「自社ECを事業の柱として、本気で伸ばしたい」という企業様と向き合ってきた点です。
たとえば、次のような支援をしてきました。
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広告費をほとんど変えず、5年連続で売上成長(年115〜120%)を続けている食品EC(うなぎ通販)
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老舗メーカーの自社ECで、転換率の改善を中心に、約8ヶ月で売上を1.3倍まで引き上げた事例
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アパレルECで、約10か月間で売上を20倍以上に伸ばした事例
なお、自社ECの売上を伸ばす手段としては、サイト改善のほかに広告とSNSがあります。本記事はサイト改善(転換率)の話に絞っていますので、集客側については別記事にまとめています。
▶ 広告で自社ECの売上を伸ばす方法はこちらです。 インターネット広告で自社ECサイトの売上を伸ばす方法
▶ SNSからの集客を考えている方はこちらもあわせてご覧ください。 自社ECサイトの売上を伸ばすためのSNS集客
▶ 食品ECの場合は、業種ならではの集客の考え方をこちらで解説しています。 食品ECの集客をインターネット広告で成功させる方法
本記事では、そうした実際の支援現場での経験をもとに、「どこを、どの順番で直せば売上につながるのか」という視点でお伝えしていきます。まずは、サイト改善に入る前に必ず押さえておきたい前提から見ていきましょう。
売上を伸ばすために、自社ECのサイト改善で最初に知っておきたい大前提

自社ECの売上を伸ばそうとしてサイト改善の情報を調べると、施策を10個、20個と並べた記事に行き当たると思います。ただ、正直な話、こうしたリストを上から順に埋めていっても、売上はほとんど動きません。施策そのものが間違っているのではなく、手をつける順番が抜け落ちているからです。
順番を無視して集客の施策から入ると、どうなるか。転換率が低いままアクセスだけが増えるので、広告費が先に膨らんで、売上があとからついてこない状態になります。これは実際、私たちが相談を受ける自社ECでいちばん多いパターンです。
だからまず押さえておきたい前提があります。それは、通販サイトの売上は感覚や印象ではなく、はっきりとした形で決まっているということです。
通販サイトの売上は、基本的に次の3つの要素の掛け算で成り立っています。
アクセス数 × 転換率(購入率・CVR) × 客単価
これは、楽天やAmazon、自社ECといった販売形態に関係なく、すべてのECに共通する考え方です。この前提を意識せずにサイト改善を進めてしまうと、「どこを直した結果、売上が増えたのか」が分からなくなり、改善が場当たり的になりやすくなります。
ここで重要なのは、アクセスを増やす施策・転換率を上げる施策・客単価を上げる施策は、それぞれ性質がまったく違うという点です。広告を出せば、アクセスは増やせます。セット販売やアップセルを工夫すれば、客単価を上げることもできます。ただし、この3つは足し算ではなく掛け算なので、どれか一つが極端に低いと、他をどれだけ伸ばしても結果に表れません。
だからこそ、売上を伸ばすためのサイト改善では、まず転換率(購入率)に目を向けることが基本になります。施策の個数ではなく、どこから手をつけるか。この記事は、その順番の話から始めます。
自社ECは「モールと同じ転換率」で考えない
売上を考えるうえで、もう一つ大切な前提があります。それは、自社ECを楽天やAmazonと同じ感覚で見ないことです。
楽天やAmazonでは、
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すでに「買うつもり」で訪れているユーザーが多い
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会員登録や住所入力の手間がほとんどない
といった理由から、転換率が高く出やすい構造になっています。場合によっては、転換率が10%に達することもあります。
一方で自社ECでは、
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そもそも「買うつもりではない人」も多く訪れる
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初回購入時は、入力のハードルが高い
という前提があります。そのため、モールと同じ転換率を基準にしてしまうと、「うちは全然ダメだ」と必要以上に自社ECを低く評価してしまいがちです。逆に言えば、自社ECの数字は、自社ECの物差しで見ないと判断を誤ります。
今の転換率は「1%の壁」のどちら側にあるか
では、自社ECの物差しとは何か。私たちが目安にしているのは、次のラインです。
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多くの自社ECは、まだ転換率1%に届いていないのが実際のところです
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まず現実的に目指したいのが、転換率1%を超えること
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その先で、2%前後を安定して出せる状態をつくること
実際、私たちが支援してきた中でも、0.5%前後だった転換率が、段階的なサイト改善によって1%、1.5%、2%近くまで上がっていき、広告費をほとんど変えないまま売上が1.3倍、2倍と伸びていくケースを見てきました。特別な施策を打ったというより、買いづらさを一つずつ取り除いた結果でした。
だからこそ言えるのですが、この2%は才能で届く数字ではなく、1年ほど改善を積み重ねれば十分に到達できる水準です。一気に跳ね上がるわけではないので、まずは1%を超えることを目標に、少しずつ積み重ねていく。この考え方が、自社ECでは現実的です。
そして、この「1%の壁」のどちら側にいるかで、次にやるべきことが変わります。1%に届いていないなら、転換率だけに集中してください。客単価もリピートも、その後の話です。この記事の後半で、1%を超えたあとに何を見るかも整理しています。
売上を伸ばすために、まず「転換率(購入率)」から見直す
こうした前提を踏まえると、売上改善のために、自社ECのサイト改善で最初に向き合うべきなのは、やはりアクセスではなく転換率です。
転換率には、
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ユーザーが「買いづらい」と感じていないか
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途中で不安や違和感を覚えていないか
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目的の商品にスムーズにたどり着けているか
といった、サイト全体の親切さ・分かりやすさが、そのまま表れます。サイト改善とは、見た目を変えることそのものではありません。「このサイトで買う理由」が、きちんと伝わっているかを見直す作業だと言い換えることもできます。
次の章では、こうした前提を踏まえたうえで、自社ECの売上を伸ばすために、サイト改善をどのような観点で見ていけばよいのかを、もう少し具体的に整理していきます。
▶ 業種別に集客と改善の切り口をまとめた資料もご用意しています。 84業種の集客を徹底解説!WEB改善スタートブックを読む
自社ECサイト改善の全体像。売上改善の鍵は「違和感」に気づけるかどうか

自社ECサイト(ネットショップ)の改善というと、まずアクセス解析を開いて、閲覧数の多いページや離脱の多いページを探すところから始める方が多いと思います。もちろん無駄ではありません。ただ、数字を眺めているだけでは、買いづらさの正体までは出てこないというのが実際のところです。
アクセス解析が教えてくれるのは「どこで落ちているか」であって、「なぜ落ちているか」ではないからです。理由の部分は、結局のところ人が見に行くしかありません。
だから私たちが実際の改善現場で最も重視しているのは、売上が伸び悩んでいる原因、つまりサイトの中にある「違和感」に気づけているかどうかです。
ここで言う違和感とは、デザインが古いかどうか、といった見た目の話ではありません。
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なんとなく買いづらい
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目的の商品にたどり着きにくい
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途中で不安になる
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「これで合っているのかな」と一瞬立ち止まってしまう
こうした、ユーザーが無意識に感じている引っかかりのことを指しています。自社ECの売上や転換率が伸び悩んでいるケースの多くは、この小さな違和感が、サイトのあちこちに積み重なっている状態です。
しかも厄介なのは、この違和感が「大きな不具合」として表に出てこないことがほとんどだという点です。エラーが出るわけでもなく、ページが表示されないわけでもない。それでも、「なんとなく買わずに離脱する人」が増えていく。
私たちは、サイト改善とは、売上を止めているこの目に見えない違和感を、一つひとつ取り除いていく作業だと考えています。
違和感は「センス」ではなく、誰でも見つけられる
「違和感」と聞くと、「感覚的で、センスが必要なのでは?」と思われるかもしれません。ですが実際には、特別な才能は必要ありません。
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自分でサイトを一通り使ってみる
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周囲の人に実際に触ってもらう
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「ここ、ちょっと分かりにくくなかった?」「一瞬、迷わなかった?」と聞いてみる
こうしたシンプルな確認だけでも、売上につながりにくくなっているポイントは、意外と簡単に見えてきます。
自社ECは、日常的にネット通販を使っている人であれば、誰でも「違和感を感じるユーザー側」に立てるサービスです。むしろ、運営側として長くサイトを見続けていると、当たり前になってしまい、売上を下げている違和感に気づけなくなるケースのほうが多い。
だからこそ、「ユーザーの立場で、売上を止めていそうな違和感がないかを見る」という視点が、サイト改善の出発点になります。
数字は「どこを見るか」を絞り込むために使う
とはいえ、サイト全体を手当たり次第に触って回るのも現実的ではありません。そこで、まず自分でサイトを触って違和感を洗い出し、そのうえで、どこから直すかを数字で絞り込むという順番にします。見るのは複雑な指標ではなく、次の2つで十分です。
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多くの人が通っているページはどこか(ここの違和感は、そのまま人数分の損失になります)
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人は来ているのに、次に進んでいないページはどこか(買いづらさが残っている可能性が高い場所です)
数字が先ではなく、違和感が先。数字は、見つけた違和感に優先順位をつけるための道具だと考えてください。
ただし、すべての違和感を見る必要はない
ここでもう一つ、重要な前提があります。違和感は、サイトのどこにでも見つかります。すべてを一度に直そうとすると、時間もコストもかかり、結果として「売上がなぜ伸びたのか分からない」状態になりがちです。
だから私たちは、違和感に気づくこと以上に、「売上に影響している違和感を優先して見ること」を大切にしています。判断基準はシンプルです。
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多くのユーザーが必ず通る場所
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購入判断に直接影響する場所
そこにある違和感は、ほんの小さなものであっても、転換率や売上に大きく影響します。逆に言えば、影響の小さい場所をどれだけ整えても、売上にはほとんど反映されません。
次の章では、私たちが自社ECサイトを改善する際に、特に売上や転換率に影響しやすい「違和感」が生まれやすい場所を、具体的に見ていきます。
▶ 実際の改善でどこに手を入れたのかは、事例集にまとめています。 スリーカウントの問題解決事例集を読む(全19事例)
自社ECサイト改善の5つの着眼点。違和感が生まれやすい場所から見ていく

ここから、実際にどこを見ていくかを整理します。5つ挙げますが、これは上から順に埋めていくチェックリストではありません。冒頭でお伝えしたとおり、施策の個数ではなく順番が大事だからです。
並べ方の基準は一つで、買う人が通る確率が高い順です。同じ違和感でも、100人中100人が通る場所にあるものと、10人しか通らない場所にあるものとでは、売上への効き方がまったく違います。上から順に見ていって、自社に当てはまるところで止まってもらって構いません。
①買い物かご・購入フロー。最初に見るべき違和感の集積ポイント
自社ECサイトの改善で、最初に必ず確認してほしい場所が、買い物かご(カート)から購入完了までのフローです。
理由はシンプルで、ここは購入する人全員が必ず通る場所だからです。商品ページやトップページは、人によって見ないケースもあります。しかし、買い物かごと購入フローは、「買おう」と思った人全員が通過します。つまり、この場所にある違和感は、そのまま転換率の低下に直結します。
いわゆるカゴ落ち、つまり商品をかごに入れたのに購入まで進まない状態は、「エラーが出る」「動かない」といった分かりやすい不具合で起きることは、実はあまり多くありません。多いのは、たとえば次のようなものです。
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項目が多く、途中で面倒になる
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スマートフォンだと、入力そのものが負担になる
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使いたい決済手段が見当たらない
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表示されている文言が、なんとなく冷たい
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「このあと何をすればいいのか」が一瞬分からない
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余計な選択肢があり、判断に迷う
こうしたほんの一瞬の迷いが積み重なることで、「やっぱりやめておこう」という離脱につながっていきます。
代表的な例:メールマガジンのチェックボックス
支援現場でよく見る、分かりやすい例があります。多くのカートシステムでは、買い物かごの中に「メールマガジンを受け取る」というチェック項目があります。
ここで、ユーザーの立場になって考えてみてください。「メールマガジン、欲しいですか?」おそらく、多くの人が「別に欲しくない」と感じるはずです。
ですが、これを少し言い換えるだけで、受け取り方は変わります。
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「お得な情報は必要ですか」
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「割引・キャンペーン情報を受け取る」
同じメールマガジン登録でも、ユーザーが感じる意味はまったく違います。実際に、私たちが支援したサイトで「メールマガジンを受け取る」という表記を「お得な情報は必要ですか」に変えたところ、登録率が1.4倍になりました。中身は何も変えていません。変えたのはボタンの文言だけです。
これはテクニックというより、ユーザーの気持ちに寄り添えているかどうかの違いだと言えます。
自分では気づきにくいからこそ、他人の目を借りる
前の章で「周囲の人に触ってもらう」話をしましたが、買い物かごについては一つ条件を足してください。実際に、最後まで注文を完了してもらうことです。
途中まで触るのと、住所を入力して決済画面まで進むのとでは、出てくる違和感がまったく違います。テスト注文用のクーポンを用意してでも、通しで体験してもらう価値があります。
買い物かご・購入フローは、改善前後の差が数字に表れやすく、小さな修正でも転換率に影響します。だからこそ、最初にここから確認することを強くおすすめしています。
②商品ページ。「買うか迷う時間」が一番長い場所の違和感を見逃さない
商品ページは、自社ECサイトの中でもユーザーが最も長く滞在し、最も迷う場所です。トップページやカテゴリページは目的が定まらないまま流し見で通過する人も多いですが、商品ページまで来ている人は、すでに一定の興味を持っています。だからこそ、ここにある違和感は、そのまま「買わない理由」になりやすい。
楽天・Amazonと比べたときの違和感はないか
多くのユーザーは、日常的に楽天やAmazonで買い物をしています。つまり、「ネット通販の基準」は、すでに楽天・Amazonで作られているという前提に立つ必要があります。
このとき、自社ECの商品ページの情報の出方が違いすぎたり、見慣れない構成になっていたりすると、それだけで無意識の違和感が生まれます。よくあるのが、縦に長く、文章が延々と続く商品ページです。
一見、情報量が多く丁寧に見えるかもしれません。ただユーザーにとっては、「どこから見ればいいか分からない」「情報が頭に入りにくい」「途中で疲れて離脱しやすい」という状態になりがちです。
縦長のLP形式より「横スライドで理解が深まる構成」が強い
楽天やAmazonで売れている商品ページのほとんどは、横スライドでめくりながら理解が深まる形になっています。1枚目で興味を引き、2枚目、3枚目とめくるほど理解が深まり、見ているうちに「欲しい理由」が積み上がっていく。
そして重要なのは、写真の量です。売れているページほど、10枚、20枚と当たり前に用意されています。「そんなに必要なの?」と思うかもしれませんが、通販は触れない・試せないからこそ、写真の枚数と見せる順番が、売れる確率に直結します。
「おしゃれ」と「親切さ」は、両立できる
自社サイトの場合、「楽天みたいにしたくない」「おしゃれに見せたい」という声はよく聞きます。その気持ちは、とてもよく分かります。
ただ、ここで誤解しないでほしいのは、おしゃれにすることと、親切にすることは両立できるという点です。むしろ、めくるほど理解が深まり、どこを見ればいいか迷わず、写真で直感的に伝わる。こうした親切さがあるからこそ、ブランドの良さや世界観も伝わります。
おしゃれさを守るために、分かりにくくする。これが一番もったいない。売れる確率は確実に落ちます。
商品ページを見るときは、次の視点で確認してみてください。
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最初の数秒で、何の商品か分かるか
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画像をめくるほど理解が深まる構成になっているか
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写真の量が足りず、文章を読まないと分からない状態になっていないか
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購入者の声やレビューで、買う前の不安を消せているか
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「不安になるポイント」が放置されていないか
商品ページは、説明を足す場所ではなく、迷いを減らす場所です。そして迷いを減らす最短ルートは、文章を増やすことではなく、見せ方の型(スライドの構成・写真の枚数・見せる順番)をつくることだと私たちは考えています。楽天やAmazonのスライドを教科書として見てみると、自社ページに足りていないものが分かりやすく見えてきます。
③ヘッダー・フッター・サイドメニュー。ユーザーに探させてしまってはいけない
商品ページでどれだけ丁寧に作り込んでいても、そもそも目的の商品や情報にたどり着けない状態では、売上につながりません。自社ECサイトの改善で意外と見落とされがちなのが、ヘッダー・フッター・サイドメニューといったサイト全体の導線です。
ここにある違和感は、ユーザーにとっては「なんとなく使いづらい」、運営側にとっては「気づきにくい」という厄介な性質を持っています。
まず意識してほしいのは、お客さんに探させていないかという視点です。欲しい商品カテゴリがすぐに見つからない、どこを押せば次に進めるのか分かりにくい、メニューを開いた瞬間に情報が多すぎる。こうした状態は、ユーザーにとって小さなストレスになります。通販サイトでは、この小さなストレスが積み重なると、回遊率が下がり、見られる商品数が減り、結果として転換率にも影響します。
おしゃれさを優先して「カテゴリを隠す」と、回遊率は大きく落ちる
特にファッション系ECでよく見かけるのが、「ブランド感を出したい」「情報はできるだけ削ぎ落としたい」という理由から、トップやヘッダーからカテゴリリンクを隠してしまう設計です。
しかし実際に検証してみると、この判断が売上にとってマイナスに働くケースは少なくありません。あるファッションECで、カテゴリリンクを明示的に設置した場合と、おしゃれさを優先して非表示にした場合を比較したところ、カテゴリを設置したほうが回遊率が約20%高くなるという結果が出ています。
これはつまり、「おしゃれに見せたい」という作り手の意図と、「すぐに目的の商品に行きたい」というユーザーの意図が、ズレてしまっている状態です。おしゃれであること自体は悪くありません。ただし、親切さが前提として成立していないおしゃれさは、売上につながらないというのが、私たちが現場で何度も見てきた事実です。
サイドメニューは「思い出させる装置」でもある
もう一つ、具体例をお伝えします。ある菓子メーカーの自社ECで、サイドメニューに次の改善を行いました。
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商品名のテキストだけだったメニューに、各商品の写真(アイコン)を追加した
やったことは、それだけです。レイアウトを大きく変えたわけでも、デザインを刷新したわけでもありません。その結果、回遊率が約5〜10%向上しました。
なぜこれだけで数字が動いたのか。理由はとてもシンプルで、ユーザーは商品名は覚えていないが、見た目は覚えているからです。「〇〇の雫」という名前は忘れていても、「こんな形のお菓子だった」という記憶は残っている。サイドメニューに写真があることで、ユーザーは「探す」のではなく「思い出して、選ぶ」状態に入れるようになります。この差が、回遊率として数字に表れます。
共通ナビゲーションについては、次のあたりを一度チェックしてみてください。
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行きたいカテゴリに一瞬で行けるか
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初めて来た人でも、構造が直感的に分かるか
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テキストだけに頼りすぎていないか
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「思い出させる工夫」が入っているか
ヘッダー・フッター・サイドメニューは、装飾の場所ではなく、回遊率を左右する導線の心臓部です。
④カテゴリーページ。「具体的に探している人」に向けて作られているか
カテゴリーページは、正直なところ後回しにされることが多いページですが、実は売上にもアクセスにも影響しやすい重要なページです。商品ページほど注目されず、トップページほど議論されない。その結果、テンプレのまま放置されているケースも少なくありません。
カテゴリーページを訪れるユーザーは、すでにジャンルや目的がある程度決まっていて、「この中から選びたい」と思っている状態に近い人が多い傾向があります。つまり、興味はあるが、どれを選べばいいかはまだ決まっていないという段階の人が立ち止まる場所です。
このとき、何を基準に選べばいいのか分からない、商品がただ並んでいるだけ、自分に合うものがどれか判断できない、といった状態だと、「また今度でいいか」と、商品ページに進む前に離脱してしまいます。この「選ぶ基準が用意されていない」状態が、カテゴリーページにおける典型的な違和感です。
テンプレのままのカテゴリーページが生みやすい違和感
改善の余地があるカテゴリーページに共通しているのは、商品一覧が表示されているだけで、そのカテゴリの特徴や違いが説明されておらず、初めて来た人への配慮がない、という状態です。
運営側からすると「カテゴリだから商品を並べれば十分」と感じやすいのですが、ユーザーにとっては「結局、どれがいいの?」「自分は何を見ればいいんだろう?」という迷いが生まれやすい場所でもあります。カテゴリーページは、商品ページに進む前の安心材料をつくる場所だと考えると、見るべきポイントが整理しやすくなります。
カテゴリーページは検索流入の「受け皿」にもなる
カテゴリーページは、サイト内の回遊だけでなく、検索結果から直接流入するページになることもあります。たとえば「〇〇 通販」「〇〇 おすすめ」「〇〇 種類」といったキーワードでは、商品ページではなくカテゴリーページが表示されるケースも少なくありません。
にもかかわらず、テキスト情報がほとんどない、何が違うカテゴリなのか分からない状態だと、せっかくの検索流入を活かせません。やっていることは難しくありません。商品一覧の上に、そのカテゴリが誰向けで、何を基準に選べばいいのかを数行だけ書き足す。たとえば「贈答用」なら、予算帯・のし対応・日持ちのどれで選べばいいかを先に書いておく。これがあるだけで、初めて来た人は迷わず商品ページに進めますし、「〇〇 通販」「〇〇 おすすめ」で検索した人にとっても答えのあるページになります。ここに手を入れているネットショップはまだ多くないので、差がつきやすい場所でもあります。
カテゴリーページを確認する際は、次のような視点で見てみてください。
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このカテゴリは「どんな人向け」か、すぐに分かるか
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初めて来た人でも、選び方のヒントがあるか
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商品を比較・検討しやすい導線になっているか
ここでも重要なのは、情報を増やすことではなく、迷いを減らすことです。
⑤よくある質問(FAQ)。不安が残ると、静かに離脱を生む
自社ECサイトの改善で、多くの方が後回しにしがちなのが、よくある質問(FAQ)ページです。実はこのFAQ、私たちが支援先のアクセス解析を見ていると、購入まで進んだ人ほど立ち寄っていることが多い場所でもあります。
にもかかわらず、テンプレートのまま放置されている、情報が古い、ユーザーの疑問とズレている、といった状態のサイトも少なくありません。
FAQは「問い合わせを減らすためのページ」と考えられがちですが、実際には購入を迷っている人が、最後に確認するページです。買うかどうかほぼ決めていて、でもちょっとした不安が残っている。そんな人が「答えがあれば買う」タイミングで訪れているので、ここで違和感があると、そのまま静かに離脱してしまいます。
FAQページでよく見かける違和感には、共通したパターンがあります。
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専門用語が多く、結局よく分からない
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実際によく聞かれる質問が載っていない
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回答が抽象的で、不安が解消されない
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情報が古く、今の運用と合っていない
運営側にとっては「書いてある」状態でも、ユーザーにとっては「答えになっていない」ことが多いのです。特に、配送、返品・交換、賞味期限や保存方法、ギフト対応、定期購入の解約・変更といったあたりは、購入を左右する不安が集中しやすいポイントです。
重要なのは、FAQが存在しているかどうかではなく、その不安を、きちんと消せているかです。売れているサイトほど、不安を先回りして潰していて、「そこまで書く?」というレベルまで丁寧に説明しています。
そして本来、必ず出てくる不安は、FAQページだけに閉じ込める必要はありません。商品ページの中で解消できる不安は、商品ページ内で解消してしまう。これも、違和感を減らす大切な考え方です。
FAQは「売るためのページ」だと考える
FAQを、問い合わせ削減のため、仕方なく用意するページとして扱うと、サイト改善の効果はほとんど出ません。一方で、購入前の最後の不安を消す場所、背中をそっと押すためのページとして考えると、FAQは転換率に確実に影響してきます。
アクセス解析で、購入者がどのFAQを見ているか、離脱者がどこで止まっているかを一度確認してみてください。そこには、まだ解消しきれていない違和感が、かなり分かりやすく残っているはずです。
ここまでの5つは、ECサイト改善のなかでも、どれも転換率に直結する場所です。上から順に見ていって、自社に当てはまるところで手を止めてもらって構いません。そして、この5つに手を入れて転換率が1%を超えてきたら、次に見る場所が変わります。
転換率が1%を超えたら、次に見るのは「客単価」

ここまで、転換率を上げるための着眼点を見てきました。ではその先はどうするか。
ECサイト改善の記事を読んでいると、集客・転換率・客単価の3つが横並びで紹介されていて、「一通り手を入れましょう」という話になっているものが多いと思います。ただ、この3つを同時に動かすのはおすすめしません。性質がまったく違う施策なので、同時に走らせると「結局どれが効いたのか」が分からなくなり、次の一手が打てなくなるからです。
そこで順番の話に戻りますが、まず転換率、それが1%を超えてから客単価です。逆にすると、そもそも買ってくれている人の数が少ないまま単価だけ上げることになるので、同じ努力でも売上の伸び方が小さくなります。
客単価は「1回いくら」と「何回買うか」に分けて考える
客単価を考えるときは、1回の注文でいくら買ってもらうかと、その人が何回買ってくれるかを分けて見ると整理しやすくなります。
同じ「客単価を上げる」でも、この2つはやることがまったく違います。前者は、注文1件あたりの金額をどう引き上げるかという話です。後者はリピートの話で、一度買ってくれた人にもう一度戻ってきてもらうにはどうするか、という話になります。
まずやること。自分の数字を出してみる
打ち手を考える前に、やっていただきたいことがあります。
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直近数か月の注文1件あたりの平均金額を出す
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同じ期間で、2回以上買ってくれた人の割合を出す(リピート率)
このどちらも、カートシステムの管理画面から確認できるはずです。まずはこの2つの数字を把握してください。
というのも、客単価の打ち手を考えるときに、1回あたりの金額が低いのか、リピートされていないのかで、やるべきことがまったく変わるからです。数字を見ないまま施策から入ると、また場当たり的な改善に戻ってしまいます。
1回あたりの金額を上げる打ち手
数字を出してみて、1回あたりの金額のほうに伸びしろがありそうだと分かったら、次はその打ち手です。関連商品をあわせて提案する、複数点をセットにして販売する、まとめ買いのメリットを示す、といった考え方があります。この記事の冒頭でも触れたとおり、セット販売やアップセルは客単価に効く代表的な打ち手です。
ただし、どれが効くかは商材によってかなり変わります。食品のように「もう一つ買っておこう」が起きやすいものと、単価が高くて1点で完結するものとでは、反応がまったく違います。ここは一般論として押さえたうえで、自社の商材で試して確かめる領域です。
一つだけ言えるのは、転換率のときと同じで、ここでも押し売りは逆効果だということです。まとめ買いを勧めた結果、購入フローが複雑になって離脱が増えては元も子もありません。
もう一度買ってもらうための打ち手
一方、リピートのほうは、注文単価とはまったく別の話になります。
一度買ってくれた人は、商品も配送も体験済みなので、新規のお客様より買いやすい状態にいます。それでも戻ってこないとしたら、商品への不満というより、単に思い出す機会がないだけ、というケースが多いのではないかと感じています。
ですのでリピートで最初に見るべきなのは、施策の種類ではなく買ったあとに、こちらから接点を持てているかのほうです。
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商品が届いたあとに、使い方や保存方法を伝える連絡をしているか
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使い切る頃・食べ終わる頃に合わせた案内が届くようになっているか
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同梱物やパッケージに、次に戻ってくるための入口があるか
ここでも押し売りは逆効果で、「また買ってください」と伝えるより「こう使うともっとおいしく食べられます」と伝えるほうが、結果として戻ってきてもらいやすいように思います。
そして、1回あたりの金額とリピートの状況が見えてくると、1人のお客様が最終的にいくら使ってくれるかが分かってきます。ここまで分かると、1人のお客様を獲得するのに、いくらまでかけていいのかの上限が決まり、広告をどこまで出せるかの判断ができるようになります。
▶ 広告費の決め方については、こちらで具体的に解説しています。 インターネット広告で自社ECサイトの売上を伸ばす方法
とはいえ、この順番を頭では分かっていても、実際の現場ではきれいに進まないことのほうが多いです。次の章では、私たちが相談を受ける中で実際によく見かける、つまずき方を整理します。
自社ECサイト改善でよくある失敗パターン

ここまで、どこを見るべきかを整理してきました。実は、売上が上がらないECサイトの多くは「何もしていない」のではなく、ズレた方向で一生懸命改善してしまっているケースが非常に多いです。ここでは、実際の支援現場でよく見かける失敗パターンを紹介します。
失敗例① デザインの話から入ってしまう
サイト改善の相談で、最初に出てきやすいのがこの話です。「デザインが古い気がする」「もっと今っぽくしたい」「おしゃれにしたほうが売れるのでは」。
もちろん、デザインをきれいにすることや、UIを整えること自体は大切です。ただし、それが最初の一手になってしまうと、改善の効果が出にくくなります。どこに違和感があるか整理されていない、何が売上を止めているか分かっていない状態で見た目だけを変えても、「雰囲気は良くなったけど、数字は変わらない」という結果になりやすいからです。
失敗例② すべてを一度に直そうとする
違和感に気づき始めると、「ここも気になる」「あそこも直したい」となるのは自然なことです。前の章でお伝えしたとおり、優先すべきは多くの人が通る場所ですが、現場で本当に難しいのは気づいたのに、あえて今は直さないと決めることのほうです。
おすすめは、気づいた違和感をすべてメモに書き出したうえで、着手するのは同時に1つまでと決めてしまうやり方です。1つ直して、数字が動くかをしばらく見る。これを繰り返すほうが、結果的に速く積み上がります。
失敗例③ 自分たちの「こだわり」を優先してしまう
特に多いのが、このパターンです。「世界観を崩したくない」「ブランド的にこれはやりたくない」「おしゃれじゃないから入れたくない」。その気持ち自体は、とてもよく分かります。
ただ、前にお伝えしたとおり、おしゃれさと親切さは両立できます。両立できるのに片方だけを守ろうとするから、ズレが起きる。ユーザーにとっては、すぐに探せる、迷わず進める、不安が消えることのほうが圧倒的に重要です。こだわりを優先した結果、カテゴリ導線が分かりづらい、商品ページが読みづらい、情報が足りないといった違和感が残り、売上を取りこぼしてしまうケースが少なくありません。
失敗例④ 楽天・Amazonと比べることを避けてしまう
「自社ECだから、モールとは違う」。この考え方も、よくある落とし穴です。
確かに、デザインやブランド表現、世界観は自社ECならではの価値です。ただし、ユーザーの購買体験そのものは、モールで鍛えられています。スライドでの商品理解、情報の出し方、不安の消し方。これらは、楽天やAmazonが何年もかけて最適化してきたものです。そこから大きく外れた体験を提供すると、無意識の違和感が生まれやすくなります。
失敗例⑤ アクセスを増やすことを先に考えてしまう
最後に、非常に多い失敗がこれです。「広告を増やそう」「SNSを頑張ろう」「まずは人を集めよう」。一見、間違っているようには見えませんし、実際アクセスを増やすことは売上の要素の一つでもあります。ただし、自社ECの場合、ここから手を付けてしまうと失敗しやすいというのが現実です。
サイトに「買いづらさ」や「迷い」「不安」が残ったまま人を集めても、多くのユーザーはそのまま離脱してしまうからです。結果として広告費だけが増え、思ったほど売上は伸びず、「広告が合わない」「SNSは意味がない」という結論になってしまう。これは、まずいラーメン屋をひたすら宣伝しているのと同じ状態です。味を直すのが先で、告知はその後です。
特に自社ECは、楽天やAmazonのように「買う前提」で訪れる人ばかりではありません。少し分かりづらい、少し不安になる、少し面倒に感じる。この「少し」の積み重ねが、想像以上に転換率を下げてしまいます。
アクセスを増やす前にやるべきなのは、今来ている人が、ちゃんと買える状態かどうかを確認することです。商品は迷わず探せるか、購入までの流れで引っかかりはないか、不安になるポイントが放置されていないか。ここが改善されていない状態でアクセス施策に力を入れると、改善の効果は見えにくくなります。人を増やす前に、買いやすくする。この順番を間違えないことが、非常に重要です。
失敗を避けるために、最初にやるべきこと
ここまでの失敗パターンに共通しているのは、何を直すべきかが整理されていない、ユーザーの違和感が起点になっていない、という点です。
自社ECサイトの改善は、派手な施策や新しいツール、流行りのノウハウから始めるものではありません。まずは「ユーザーが、どこで立ち止まっているか」「どこで不安を感じているか」に目を向けること。それができれば、売上を伸ばすために次に何をすべきかは、自然と見えてきます。
まとめ
自社ECサイトの売上改善というと、新しい施策やノウハウを探したくなる気持ちはよく分かりますが、本当に重要なのは、もっと手前の部分にあります。それは、ユーザーがどこで違和感を感じているかに気づけているかどうかです。
今回お伝えしてきた順番を、もう一度整理します。
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まず転換率から。1%に届いていないなら、そこだけに集中する
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見るのは、買う人が通る確率が高い順。買い物かご・購入フロー、商品ページ、ヘッダー・フッター・サイドメニュー、カテゴリページ、よくある質問(FAQ)
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1%を超えたら客単価へ。1回いくら買ってもらうかと、何回買ってもらうかを分けて考える
これらの場所はすべて、多くのユーザーが必ず通り、購入判断に直結しやすい場所です。ここに小さな違和感が残っていると、なんとなく不安になる、少し面倒に感じる、他と比較しようとして離脱する、といった行動が積み重なり、結果として転換率が伸び悩んでしまいます。
逆に言えば、特別な施策を増やさなくても、違和感を一つずつ取り除くだけで売上が変わるケースは少なくありません。ネットショップの改善は、新しいことを足す作業だと思われることが多いのですが、実際にはその逆で、買いづらさを引いていく作業です。
一気に完璧にしようとせず、多くの人が通る場所から「ここ、少し分かりづらくないか?」を拾っていく。この積み重ねが、一番堅実で再現性の高いやり方だと私たちは考えています。
もし今、「何から直せばいいか分からない」「数字は見ているけれど、改善点が整理できない」という状態であれば、一度、第三者の視点でサイトを見てみるのも一つの選択肢です。私たちは施策の押し売りではなく、「今のサイトにどんな違和感がありそうか」「どこから手を付けるべきか」を整理するところからお手伝いしています。もしご興味があれば、30分無料コンサルティングで、今の状況を一度整理してみてください。
なお、楽天市場では売れているのに自社ECの売上が伸びない、という状態でお困りの場合は、専用のご支援もご用意しています。
▶ 楽天と自社ECの両立でお悩みの方はこちらもご覧ください。 脱・楽天プラン

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