Web広告にかかる費用とは?種類別の費用や外部委託した場合の費用を徹底解説

 

Web広告の出稿にかかる費用は、広告の種類ごとに異なります。

 

これからWeb広告を出稿しようと考えているなら、広告ごとに費用の目安を知っておくと、自社に合った費用対効果の高い媒体を選びやすくなるでしょう。また、限られた予算の中で広告の効果を最大化したいのであれば、目的に合わせた広告予算の割り振りも重要です。

 

この記事ではWeb広告の種類別の費用や外部委託した場合の費用相場、予算の決め方を解説します。

 

【この記事でわかること】
・Web広告の費用形態
・Web広告の種類ごとの費用目安
・Web広告運用を外部に委託する場合の費用目安

Web広告の費用形態(課金方式)

Web広告の費用形態(課金方法)には、主に以下の10種類があります。

 

課金方式 詳細
クリック課金 ユーザーが広告をクリックしたときに課金される方式。
インプレッション課金 広告が表示される回数に応じて課金される。
1,000回画面上に広告が表示されるごとに費用がかかる。
動画視聴課金 動画広告が再生された回数や時間に応じて課金される方式。
視聴した瞬間に費用が発生するCPV方式と最後まで動画を視聴したときに発生するCPCV方式の2種類がある。
掲載期間保証型課金 あらかじめ掲載場所と掲載期間、費用を決めて広告を掲載する。
視聴課金 広告動画が視聴されると課金される。
指定された秒数までの視聴でカウントされる場合と最後まで視聴しないとカウントされないケースがある。
成果報酬課金 会員登録や商品の購入など、広告掲載の目標が達成された場合に課金される方式。
配信数型課金 広告の配信件数に応じて課金される。
エンゲージメント課金 SNS上に掲載した広告に「いいね」「シェア」をされるなど、ユーザーが広告に対しアクションをとると課金される。
アプリのインストール課金 SNS上に表示された広告を経由してアプリがインストールされた際に課金される。
フォロー課金 広告を経由したユーザーがアカウントをフォローした際に課金される。

 

どの費用形態が採用されるかは広告の種類によって異なりますが、なかでも多いのは、ユーザーがクリックした回数によって費用が発生する「クリック課金」と広告の表示回数で費用が発生する「インプレッション課金」です。

Web広告の費用目安一覧

下記の表は広告の種類別の課金方式と費用相場の一覧です。ここでは広告の種類ごとに、詳細な費用の仕組みや目安を解説します。

 

広告の種類 課金方式 費用の目安
リスティング広告 クリック課金 1クリック:数十円~数千円
ディスプレイ広告 クリック課金
インプレッション課金
1クリック:50~100円
1,000インプレッション:10円~数百円
アドネットワーク広告・DSP クリック課金
インプレッション課金
1クリック:10円~数百円
1,000インプレッション:10円
リターゲティング広告 クリック課金
インプレッション課金
1クリック:数十円~数百円
純広告 掲載期間保証型課金
インプレッション課金
(メディアによって異なる)
リッチ広告…0.5〜1円
バナー広告…1〜3円
記事広告…20〜200円
テキスト広告…0.5〜1円
動画広告…0.5〜1円
メール広告…5〜20円
アフィリエイト広告 成果報酬型 初期費用:0~5万円
月額費用:0~5万円
成果報酬分の費用
記事広告(タイアップ広告) 製作費用+掲載費用…数万~数百万円
SNS広告 クリック課金
インプレッション課金
動画視聴課金
エンゲージメント課金
フォロー課金
アプリのインストール課金
1クリック:24円~200円
1,000インプレッション:400円~650円
動画広告 クリック課金
インプレッション課金
動画視聴課金
1再生:3円~150円
1,000インプレッション:20円~600円
リワード広告 成果報酬型 1インストール:70~80円
1表示:1.5円~3円
デジタル音声広告 配信メディアによって異なる 1ヶ月50万円~
メール広告 クリック課金
配信数型課金
一斉配信契約
1クリック:300~800円
1件:5~100円

リスティング広告

リスティング広告

リスティング広告は、ユーザーの検索キーワードに応じて検索結果に表示される広告で、クリック課金方式によって費用が発生します。

 

クリック単価は数十円〜数千円で、競合性の高いキーワードやジャンルになるほど金額が高くなる傾向があります。

 

1クリックあたりの上限単価を設定することも可能ですが、この設定金額は広告の掲載位置に影響があります。そのため目立つ場所に広告を掲載したい場合は、上限単価を上げる必要があるでしょう。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告

 

ディスプレイ広告はWebサイトの広告枠に画像や動画、テキストを組み合わせて表示される広告です。課金方式は「クリック課金」と「インプレッション課金」があります。

 

クリック課金は競合やジャンルによって詳細な金額は異なるものの、1クリック50円〜100円程度が相場です。

 

インプレッション課金は1,000回の表示で数十〜数百円ほどかかり、1回の表示費用で考えるとクリック単価よりも安くなるためより多くのユーザーへ広告を配信できます。ただし、広告はクリックされなければコンバージョンにつながりません。

 

いずれも広告の金額は調節できるため、予算や戦略に合わせた運用が可能です。

アドネットワーク広告・DSP

アドネットワーク広告は複数の広告媒体(SNS、Webサイトなど)にまとめて表示する広告です。クリック課金かインプレッション課金によって費用が発生します。

 

クリック課金型はクリックされた時点で費用が発生し、1クリックあたり10円〜数百円かかります。

 

一方、インプレッション型は広告のクリックに関係なく表示された際に費用が発生する仕組みで、1000回表示で10円程度が相場です。

 

いずれもリスティング広告のようなほかの広告と同様に、詳細の金額は入札の状況や媒体によっても変わります。

リターゲティング広告

リターゲティング

リターゲティング広告は、これまで自社Webサイトを訪問したことのあるユーザーに対して広告を表示する手法です。興味関心があるユーザーに再度アプローチするため、費用対効果が高いことが特徴です。費用の支払いはインプレッション課金かクリック課金のいずれかとなります。

 

クリック課金方式の場合は、数十円〜数百円程度ですが、出稿する広告や競合などによって変動します。

 

また、インプレッション課金方式の場合は1,000回表示あたり数十円〜千円程度が相場ですが、プラットフォームにより価格は変動します。

純広告

純広告

 

純広告は特定のメディアが設けている広告枠に広告を掲載する手法です。直接契約となるため、契約するメディアによって課金方式や費用が異なります。基本的に媒体の規模が大きくなると想定される表示回数が増えるため、その分かかる金額も上がります

 

また、広告の形式によっても費用相場が変わることも特徴です。各広告の形式によって想定される表示回数1件あたりの費用は以下の通りです。

 

・リッチ広告…0.5〜1円
・バナー広告…1〜3円
・記事広告…20〜200円
・テキスト広告…0.5〜1円
・動画広告…0.5〜1円
・メール広告…5〜20円

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は基本的に成果報酬型ですが、ほかにも初期費用と月額費用・手数料がかかります。初期費用と月額費用は0~5万円で、そこに成果報酬と手数料の費用が上乗せされます

 

成果報酬金額は広告主が設定しますが、成果報酬額の30%程度はASPへの手数料として支払う仕組みです。 広告を掲載してくれるメディアが少ない場合は、オプションとして費用を払って募集することもできます。

記事広告(タイアップ広告)

記事広告(タイアップ広告)

画像引用:タイアップ・記事広告(記事企画「Special」)|アイティメディア

 

記事広告(タイアップ広告)は、プロモーション記事として通常の記事と同じ体裁で掲載する広告です。インプレッション課金やクリック課金、アプリインストール課金、動画再生数課金などさまざまな課金方式を採用しています。

 

また、料金に含める形で一定のPV数や掲載期間を保証してくれる場合もあります。メディアによって価格は異なりますが、知名度の高いWebメディアで出稿する場合は200万〜300万円かかることもあります

SNS広告

SNS広告
画像引用:クリエイティブフォーマットと配信面 – LINEキャンパス

 

SNS広告はFacebookやInstagram、Twitterなどで配信される広告です。タイムライン上に自然に広告を表示させるため、ユーザーに受け入れられやすいメリットがあります。

 

課金方式はクリック課金やインプレッション課金のほかにも、いいねやリツイート、フォローされるごとに課金される方式があります。クリック課金は1クリックあたり24円〜200円、インプレッション課金は1,000回表示あたり400円〜650円程度が相場です。

動画広告

動画広告
画像引用:スキップ可能なインストリーム広告 – Google 広告 ヘルプ

 

動画広告はYouTubeをはじめ、各種SNSなどで流れる広告です。課金方式は動画視聴課金やクリック課金、インプレッション課金の3種類があります。

 

動画視聴課金は1回の再生につき3円~150円、クリック課金は1クリックごとに10円〜1,000円、インプレッション課金は1000回表示されるごとに200円〜600円が相場です。ただし、金額は掲載する媒体や動画の尺によっても変動します。

リワード広告

リワード広告

画像引用:Google AdMob リワード広告ハンドブック | Google AdMob

 

リワード広告はアフィリエイト広告(成果報酬型広告)の一種で、アクションを起こしたユーザーにアプリ内のポイントやアイテムといった報酬が発生する広告です。そのため、ゲームやアプリの広告として相性が良く幅広く用いられています。

 

アプリのインストールを成果とした場合、インストール1件につき70〜80円程度の費用がかかります。また、ゲームなどのアイテム受け取りを成果地点とした場合は、1回の広告表示で1.5円〜3円程度が相場です。

デジタル音声広告

デジタル音声広告は、音楽配信サービス、インターネットラジオ、ポッドキャストといったWeb上の音声媒体で、コンテンツの合間に流れる音声広告です。利用できる媒体は少ないものの、今後市場の拡大が期待されている広告手法です。

 

課金方式は、広告を聴取したユーザー数に応じて課金されるなどが一般的ですが、サービスにより費用が異なります。目安としてインターネットラジオの最低出稿金額は1ヶ月あたり50万円以上の費用がかかります。

メール広告

メール広告
メール広告は、テキスト形式もしくはHTML形式の広告を電子メールでユーザーへ配信する手法です。課金形式は配信数によって金額が変わる配信数型が一般的で、1件あたり約5〜100円が相場となります。

 

ほかにもユーザーに対して広告を一斉に配信する一斉配信契約型では、1件あたり0.1〜2円、リンクをクリックした際に費用が掛かるクリック課金型では、1クリックあたり約300〜800円かかります。

Web広告の運用を外部に委託した場合の費用相場

自社にWeb広告の運用ノウハウがない場合は、広告代理店やフリーランスなどへの委託を検討してもいいでしょう。

 

Web広告の運用を広告代理店へ依頼した場合の依頼料は、広告費の約20%が相場です。一方、フリーランスに業務委託で依頼する場合の費用は広告費の5〜10%程度となっていることが多く、広告代理店を利用するよりも費用を抑えられる傾向があります。

 

ただし、外部への委託は使用するツールや広告運用のレベルが業者によって大きく異なるため、実績や使用ツールの確認は必須です。

 

安い業者というだけで安易に依頼してしまうと、効果が出ずに費用対効果が悪化する可能性があります。広告運用の外部を考えているのであれば慎重に検討しましょう。

 

【関連記事】

>>【20%が相場?】リスティング広告の運用代理店の費用・手数料の相場と料金体系について

Web広告の予算の決め方

Web広告への予算配分は以下の3つの方法で見積もることができます。

 

算出方法 詳細
売上目標を軸にする方法

売上目標とそれに対する予算割合を決めてそこから算出する方法。

例)
100万円(売上目標)×10%(予算割合)=10万円(広告予算)

損益分岐点を軸にする方法

損益分岐点を広告費の上限とする方法。

商品1個あたりの売価が1万円、原価+販売コストが4,000円であれば、CPAは6,000円を超えないようにする。

LTVを軸にする方法

LTVからユーザーの獲得単価上限を算出する方法。

例)
5,000円(商品単価)×5回(平均リピート回数)×30%=7,500円(ユーザー1人あたりの粗利額)

⇒ユーザー獲得1人あたり、7,500円まで広告費を掛けられる

 

漠然と予算を決めると費用に対して十分な効果が得られないため、リピート率が高い商材であればLTVを軸にするなど、提供するサービスによって算出方法を変えることが大切です。

 

そのためには、Web広告に出稿してどのような成果を得たいのかという目標も決めておきましょう。

 

【関連記事】

>>【保存版】リスティング広告の目標設定の手順

Web広告の費用まとめ

Web広告にかかる費用は広告の種類によって異なります。予算配分を適切に考えるためにも広告ごとの費用形態や予算相場を理解しておくことが大切です。

 

実際にWeb広告の予算を決める際は売上目標や損益分岐点、LTVを軸に決めましょう。広告ごとに適切な予算を決めることで費用対効果が高められます。

 

ただし、広告の種類や費用形態は多岐にわたり、同じ広告であっても複数の費用形態を採用しているケースも珍しくありません。そのため、自社の広告選びに課題を感じる方も多いのではないでしょうか。

 

スリーカウントでは、Webマーケティングの知見を活かしてお客様の目標や予算に応じて最適な広告運用をご提案いたします。実績豊富なスペシャリストが一貫してサポートするため、広告パフォーマンスを最大限に高めたい方はぜひご相談ください。

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この記事はわたしが書きました

スリーカウント株式会社 代表取締役鈴木悠資

2007年に静岡大学3年次に同じ大学のメンバーとスリーカウント株式会社を起業。
2011年より本格的にインターネット広告運用業務をスタートし、現在静岡県のトップ代理店の代表として、
自社のお客様のみならず県内の各種広告代理店様へのセミナーや、チームビルディングを積極的に行う。
インターネット広告運用全般、戦略設計に基づくWEBサイトの改善が得意。

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