Web広告とは?種類や効果的な運用方法について解説

 

Web広告はインターネット上に掲載される広告の総称で、リスティング広告やディスプレイ広告など、多くの種類があります。そのため、Web広告の出稿を考えているものの、何を選べばいいのかわからないという方も多いでしょう。

 

効果的な広告運用のためには、Web広告の種類やそれぞれの特徴を知ることが大切です。そのうえで、自社の事業特性やマーケティングの目的に合った広告手法を見つけてみてください。

 

この記事ではWeb広告の重要性と種類、特徴について解説するとともに、効果的に運用するためのポイントも紹介します。

 

【この記事でわかること】
・Web広告とは何か
・Web広告の種類
・Web広告運用におけるポイント

Web広告とは

Web広告とはインターネット上に掲載される広告全般のことです。リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告などさまざまな種類があり、マーケティングの手法として重要とされています。ここではWeb広告の重要性とメリット・デメリットを解説します。

Web広告の重要性

Web広告の重要性が高まっている背景として、パソコンやスマホの普及によるインターネット市場の拡大があげられます

 

Web広告は従来のマス広告と呼ばれる新聞や雑誌、テレビ、ラジオなどと異なり、ユーザーに沿って細くターゲティングできる点が特徴です。ターゲットに合うように対象を絞り込んで広告を配信すれば、限られた予算でも高い効果を得られるでしょう。

 

ほかにも効果測定やコスト削減、行動促進、ターゲティング性などに優れていることも、Web広告の強みです。

Web広告のメリット・デメリット

Web広告にはさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。両者を正しく理解したうえで、広告運用に取り組みましょう。

Web広告のメリット

Web広告の主なメリットは主に以下の3つがあげられます。

 

・費用対効果の高い広告運用が可能
・少ない予算でも運用が可能
・精度の高い効果測定が可能

 

Web広告では、年齢や性別などの属性や行動履歴をもとにターゲットを細かく設定することで、見てほしいユーザーに絞って広告を届けられます。潜在層への認知拡大だけでなく顕在層にもアプローチもできるため、目的に応じてターゲットを設定することで無駄な広告配信を減らして費用対効果が高められます。

 

また、広告費の合計額や単価などの上限設定も行えるため、少ない予算でも運用を始めやすいことも特徴です。

 

さらにユーザーの行動履歴といった分析も簡単です。配信後に広告の成果が出なければ、キーワードや広告文などをすぐに変更できるので、素早くPDCAを回したい時にも役立ちます。

 

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Web広告のデメリット

一方、Web広告のデメリットは以下の通りです。

 

・成果を上げるために専門的な知識・分析力が必要
・競合性が高い場合は単価も高い

 

Web広告では、Webマーケティングと広告運用の知識が必要になるため、何も知らない初心者がいきなり始めても成果は得にくいでしょう。成果を出すには計測したデータをもとに多角的に分析し、課題を見つけ改善するスキルが重要となります。

 

また、マス広告では人目につきやすい場所に広告を出すほど単価も高くなりますが、これはWeb広告も同じです。たとえば、純広告を出す場合はメディアの規模が大きくなるほど広告枠の料金も高くなります。

 

ほかにもリスティング広告(検索広告)では、広告を出稿したいキーワードの競合が多いほど1回あたりのクリック単価が高額になります。特に競合性の高いジャンルでは想定以上に広告費がかさむケースもあるため、コスト面の管理も必要です。

 

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Web広告の種類一覧|仕組みと特徴

Web広告は媒体や手法によってさまざまな種類があります。広告ごとに商材やターゲットの相性、特徴が異なるため、事前にどんな種類があるのか理解しておきましょう。ここでは主要なWeb広告12種類の仕組みと特徴を解説します。

リスティング広告(検索広告)

リスティング広告(検索広告)

リスティング広告はGoogleやYahoo!などの検索エンジンで特定のキーワードを検索した際に、検索結果の画面に表示されるテキスト広告です。いずれもGoogle広告やYahoo!広告でアカウントを作成し、キャンペーンを作成することで出稿できます。

 

広告は検索したキーワードに連動して表示され、主に顕在層を自社サイトやサービスに誘導することを目的に活用されます。

 

また、最低出稿額が決められておらず、予算に応じて広告主が自由に出稿額を設定可能です。低予算からでも始められますが、競合が多いキーワードはクリック単価が高額になりやすい点は覚えておきましょう。

 

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ディスプレイ広告

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリなどの広告枠に動画や画像、テキストを組み合わせて表示させる広告を指します。バナー広告とも呼ばれ、テキストだけのリスティング広告と比較すると、ユーザーの目をひきやすいことが特徴です。購買意欲の低い潜在層~顕在層などへのアプローチにも適しています。

 

リスティング広告と同じようにGoogle広告やYahoo!広告でアカウントを作成し、キャンペーンを作成することで出稿可能です。キャンペーンタイプ設定は「ディスプレイ」を選びます。

 

ほかにも効率よくディスプレイ広告を運用する手段として、後述のアドネットワーク広告やDSPなどもあります。

リターゲティング広告

リターゲティング広告とは、過去に自社Webサイトを訪問したことのあるユーザーに対して表示できる広告です。興味関心があってサイトを訪れたことのあるユーザーに、再度アプローチできます。

 

ほかにも、ブランドを再度想起させ親近感を持ってもらう使い方も可能です。既に知っている情報を再表示できるため、商品の購入やサービスの利用を迷っているユーザーから興味を持たれやすく、成果につなげやすいメリットがあります。

純広告

純広告

純広告は、特定の媒体の広告枠を買い取って広告を掲載する手法です。一定期間、決まった場所に広告が表示されるため、ブランディングや認知向上に役立ちます。

 

潜在層から無関心層まで幅広い対象に見てもらえますが、効果が実感できなくても費用がかかる点には注意しましょう。

 

また、媒体によって掲載期間や費用といった広告メニューが異なるため、出稿を考えているのであれば事前に掲載先のホームページを確認する必要があります。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)を通じて、ブログやSNSといった各メディアに自社の商品・サービスを紹介してもらう広告です。

 

製品の購入や広告のクリックといった成果に基づいて報酬が支払われる成果報酬型を採用しています。自社の広告を別のメディアに出稿する形となるため、アフィリエイターとの関係性や定期的なモニタリングも重要です。

 

アフィリエイト広告を出稿する際は、オンライン申し込みでアカウントを作成し、審査が通れば設定を行ったうえで開始できます。詳細な費用はASPによって異なるので、事前に確認しておくと安心です。

ネイティブ広告

ネイティブ広告
画像引用:ネイティブ広告について – Google アド マネージャー ヘルプ

 

ネイティブ広告は、コンテンツと同じように自然な形で表示されることが特徴の広告です。たとえば、ポータルサイトなどのWebメディアに掲載する記事や投稿に広告を埋め込めば、ユーザーに違和感やストレスを感じさせずに自社の魅力を届けることができます。

 

ほかにもコンテンツの並びに混ざって表示されるインフィード型や、ページの末尾におすすめ記事として紹介されるレコメンドウィジェット型も、ネイティブ広告に該当します。

 

主なターゲットは無関心層~潜在層となっており、ほかの広告では反応が得られないユーザーにもアプローチできることが特徴です。

記事広告(タイアップ広告)

記事広告(タイアップ広告)
画像引用:タイアップ・記事広告(記事企画「Special」)|アイティメディア

 

記事広告は広告主ではない第三者の目線によって記事形式の広告を作成し、Webメディアなどに掲載する手法です。読み飛ばされにくく、自然に商品の訴求も行えます。

 

記事広告を出稿する際は、媒体に掲載の依頼をしたうえで、打ち合わせをしながら内容を決めていきましょう。

 

掲載先の記事と同じ形式で出稿できることから、掲載先のブランド力を活かしながら自社の認知拡大に効果的です。一方、広告主と媒体が協力して記事を作成するため、完成に時間がかかり、広告費用に制作費が含まれることからコストも高くなります。

SNS広告

SNS広告
画像引用:クリエイティブフォーマットと配信面 – LINEキャンパス

SNS広告はFacebookやInstagram、TikTokなどのSNS上で配信する広告のことです。Xのような拡散力の高いSNSに広告を出稿することで認知拡大が狙えます。また、広告を介して、ユーザーと直接コミュニケーションがとれることも特徴です。

 

ユーザーの年代層やライフスタイルなどはSNSによって異なるため、出稿する際は事前にリサーチしたうえで適切な出向先を決める必要があります。広告の出稿は各SNSのアカウントから実施可能です。

動画広告

動画広告
画像引用:スキップ可能なインストリーム広告 – Google 広告 ヘルプ

 

動画広告は、YouTubeなど動画(映像+音声)を用いて配信する広告のことを指します。テキスト広告と比べて商品の魅力や特徴を短時間でわかりやすく伝えられることが特徴です。

 

ただし、テキスト広告と比べて出稿の難易度が高く、クリエイティブを作成するノウハウやコストがかかる点は覚えておきましょう。

 

YouTubeに動画広告を出稿する場合は、YouTubeに動画をアップしてGoogle広告からキャンペーンを作成することで配信できます。

 

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リワード広告

リワード広告

画像引用:Google AdMob リワード広告ハンドブック | Google AdMob

 

リワード広告とはアフィリエイト広告の一種で、ユーザーが広告を見ると報酬が支払われる仕組みです。たとえば、動画を最後まで視聴する、アプリをインストールするといった特定のアクションをしたユーザーに対して、アプリ内で使用できるポイントやアイテムといった報酬を付与するものなどがあります。

 

広告の成果は広告主によって設定できることから、費用対効果を計測しやすいことも特徴です。LINEでリワード広告を始めるには、リワード広告用のアプリ・アカウント登録を行い、審査に通ると配信を開始できます。

デジタル音声広告

デジタル音声広告は「オーディオ・アド」とも呼ばれる、インターネットラジオや音楽配信サイトのような音声媒体でコンテンツの合間に流れる広告です。比較的新しい広告ですが、徐々に普及し始めており、今後の成長も見込まれます。

 

デジタル音声広告はユーザーの属性やこれまでの行動履歴をもとにしたターゲティングが可能です。そのためラジオでの広告とは違い、ユーザーに沿った広告の配信ができます。

 

デジタル音声広告を出稿する際は、音声データを用意してradikoやSpotifyなどの媒体で入稿、審査を経て配信開始されます。

メール広告

メール広告

メール広告は、電子メールでユーザーに配信する広告です。メルマガの一部に広告を載せている場合や、メールの内容自体が広告の場合もあります。テキスト形式以外にもHTML形式で配信することもでき、画像や動画などを含めることも可能です。

 

入稿から配信までの期間が短く手間がかからないため、急なキャンペーンやセールの告知にも対応しやすいことも特徴です。メール広告の出稿はメルマガの配信プラットフォームを通じて実施できます。

Web広告を効果的に運用するには

ここまで、12種類のWeb広告を紹介してきましたが、自社で配信するにあたって、どの広告を選べば良いのか悩む人も多いかもしれません。

ここからは、Web広告を効果的に運用するための5つのポイントを紹介します。

まずは顕在層に向けた広告から始める

これからWeb広告を始めるなら、売上に直結しやすい顕在層に向けた広告から始めましょう。たとえばGoogleやYahoo!などのリスティング広告は、キーワード選定やターゲティング次第で顕在層にアプローチできるため、成果が見込みやすい施策です。

 

リスティング広告は、必要な準備が少なく少額から始められるため、最初に実施する広告としても適しています。ほかにもアフィリエイト広告やリターゲティング広告も顕在層へのアプローチに最適です。

目的とターゲットを明確にし媒体を選ぶ

ターゲットとなる層や広告の目的に応じて、適切なWeb広告は変わります。

 

たとえば、広告の目的が購買促進であれば、商品を既に知っている人が主なターゲットとなるため、リスティング広告やリターゲティング広告などが効果的です。

 

一方、認知拡大が目的であれば、自社の商品を知らない人や関心がない人に広告を見てもらう必要があるため、SNS広告や動画広告が有力な選択肢になります。

 

また、10〜20代の潜在層に対してはTikTok、40〜50代はFacebookなど、ターゲットの属性によって配信先の媒体を変えると良いでしょう。

このように、広告の配信では、広告の種類や媒体の特性を理解し、ターゲットや目的にあった広告を選ぶことが大切です。

 

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顧客の行動を想像して設計する

Web広告を出稿する際は、ターゲットとなる顧客の思考や行動に着目しましょう。具体的には、ユーザーの行動に合わせて、どんな広告を見せ、どのような体験をさせるのかを設計します

 

たとえば、性能が良いパソコンがほしいと考えている場合、購入に至るまでに下記のような経路をたどることが考えられます。

 

1. Googleなどでどういった商品があるのか情報収集
2. 比較サイトで商品比較
3. SNSで口コミをチェック
4. 購入

 

広告の配信は上記の行動に沿って実施していくと効果的です。今回の場合はリスティング広告を「パソコン ハイスペック」といったキーワードで出稿する方法が考えられます。

 

ほかにも、PCのスペックに関する内容をSNSに投稿しているユーザーにSNS広告を出すことも方法です。

目標値を設定して効果測定をおこなう

Web広告の運用には配信後の効果測定が欠かせません。そのためには、広告運用で達成したいゴールとその過程のKPI(指標)を、数値で設定しましょう。KPIの具体例としては、インプレッション数やクリック数、CV(コンバージョン)数といった項目があげられます。

 

目標値を適切に設定することで、万が一目標値に達しなかった際に、「広告の内容がわかりにくいのか」「信憑性に欠けているのか」離脱の原因分析や改善点の特定に役立ちます。

 

データの取得や分析のしやすさはWeb広告ならではのメリットです。広告の効果を高めるためにも具体的な指標を設定し、PDCAを実施していきましょう。

実績のある広告代理店に運用を依頼する

自社にWeb広告を運用するノウハウがない場合は、代理店に依頼すると効果的です。代理店に運用をお任せすれば、媒体の選定や改善のための効果測定などを依頼でき、自社での取り組みよりも時間や手間がかかりません。

 

手数料は広告運用予算のうち、20%程度が相場ですが、数十万円~100万円程度の中小規模の運用では、代理店によるスキル差が大きいことが現実です。

 

また、運用スキルや得意とする領域は代理店によって異なるため、依頼する前に調べておく必要があります。

 

たとえばSNSの口コミなどを参考にいくつかの候補を選定し、そこからスキルが十分で自社に合いそうな会社を絞り込んでいく方法があげられます。

Web広告の基礎知識まとめ

Web広告にはリスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告など、さまざまな種類があります。配信する広告の効果を高めたいのであれば、目的とターゲットを明確にし、適切な広告を選びましょう。

 

また、具体的な目標値を設定し効果測定を適切に行うことで、PDCAサイクルを回しながら広告の最適化が図れます。

 

Web広告は事業の成長に欠かせないマーケティング手法の1つですが、自社に合った方法を見つけることは簡単ではありません。広告の運用には専門的な知識やスキルが求められるため、経験豊富な広告代理店に依頼することも有効な選択肢の1つです。

 

スリーカウントは、貴社の目的に合わせた媒体で広告運用をサポートする企業です。経験豊富なスタッフがターゲットに合わせた広告の運用方法をご提案いたします。

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この記事はわたしが書きました

スリーカウント株式会社 代表取締役鈴木悠資

2007年に静岡大学3年次に同じ大学のメンバーとスリーカウント株式会社を起業。
2011年より本格的にインターネット広告運用業務をスタートし、現在静岡県のトップ代理店の代表として、
自社のお客様のみならず県内の各種広告代理店様へのセミナーや、チームビルディングを積極的に行う。
インターネット広告運用全般、戦略設計に基づくWEBサイトの改善が得意。

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